長尾高校（大阪府枚方市）サッカー部｜スポンサー部活でナニコレ珍百景

長尾高校（大阪府枚方市）サッカー部のスポンサー活動がナニコレ珍百景で紹介されました。

長尾高校サッカー部は、地域の協力を得て運営費をスポンサー提供してもらうユニークな取り組みを行っています。

長尾高校（大阪府枚方市）サッカー部｜スポンサー部活でナニコレ珍百景

長尾高校サッカー部は、部活動の資金を地元企業からの広告スポンサー収入で賄う取り組みを行っています。この取り組みの背後には、部活動の有料化による生徒への負担を避けるための工夫が込められています。

近年では部活動の運営費用が増加し、参加費の負担が生徒や家庭にのしかかるという課題が浮上しています。このため、経済的理由で部活動への参加を断念する生徒が出てくることが懸念されています。

府立長尾高校のサッカー部では、部活動を有料化する代わりに、地元企業からの広告収入で運営費用を賄う取り組みを始めました。このアイデアは、サッカー部顧問の尾島大樹さんが考案し、2021年11月に正式にスタートしました。

長尾高校（大阪府枚方市）サッカー部｜スポンサーの仕組み

長尾高校サッカー部では、以下のようにして広告スポンサー収入を得ています。

■スポンサー探し:
尾島さんは、地元の商店や企業を訪ね、サッカー部のユニフォームにロゴを掲載するためのスポンサーを募りました。最初は「何で金を出さなあかんねん」といった反応もありましたが、次第に理解を得てスポンサーを集めました。

■広告の料金:
ユニフォームの袖にロゴを掲載するために年5000円、背中に掲載するために8000円、前面には1万円の料金を設定しました。これにより、少額の広告料でも複数のスポンサーを募ることで運営資金を確保しました。

■SNSでの発信:
尾島さんは、ユニフォームにロゴを掲載した中高生が練習する様子を動画で撮影し、SNSで発信しました。これにより、スポンサー企業の宣伝効果を高めることができ、さらなる支援を得ることができました。

この取り組みの結果、初年度に17社だったスポンサー企業は、現在では32社に増加し、年間約20万円の収入を得ることができています。これにより、ユニフォーム代や練習用具の費用を賄い、生徒たちはほぼ無料で部活動に参加することができています。

さらに、SNSでの発信により、地域の企業からも好意的な反応を得ており、地域とのつながりも強化されています。例えば、不動産建設業「サンエース」の代表取締役谷岡倫常さんは、SNSを通じてサッカー部の活動を知り、地域愛を感じてスポンサーになりました。

長尾高校（大阪府枚方市）サッカー部｜スポンサーで生徒への影響は？

の取り組みにより、長尾高校のサッカー部に所属する生徒たちは、経済的な心配をせずに部活動に集中することができます。また、練習帰りにスポンサー企業を訪れ、励ましの言葉をもらうことが励みになっています。

例えば、長尾高校2年生の選手は、練習帰りにスポンサーの米穀店を訪れ、「頑張れ」と応援されることでモチベーションを高めています。また、隣の交野市から通う中学3年生の選手は、高校生との練習が刺激になり、自分の成長を実感しています。

なお、この取り組みにはいくつかの課題もあります。まず、小口の広告収入では、すべての運営費用を賄うのは難しく、用具代などで消えてしまうことがあります。また、現在の運営は教員のボランティアや府立高校のグラウンドの無償使用に依存しているため、持続可能な形での運営が課題となっています。

尾島さんは、「みんなが好きなサッカーに打ち込める場所が必要」と考え、今後も自ら運営資金を確保できる組織を目指していくことを決意しています。

まとめ：長尾高校（大阪府枚方市）サッカー部｜スポンサー部活でナニコレ珍百景

長尾高校サッカー部の取り組みは、部活動の資金問題を解決するための新しい試みとして注目されています。この取り組みにより、経済的な理由で部活動に参加できない生徒が減り、地域とのつながりも深まっています。しかし、持続可能な運営と、部活動の本来の意義を守るための工夫が求められます。今後もこのような取り組みが広がり、生徒たちが安心して部活動に打ち込める環境が整うことが期待されます。

例えば、香川県西部の三豊市では、自治体としてスポンサーを探し、運営資金を確保するために多国籍企業との提携を進めています。これにより、生徒たちの経済的負担を減らし、好きな競技に打ち込める環境を整えることを目指しています。