肌に塗った日焼け止めの成分がシャツなど衣服に付着した状態で洗濯をしたときに、
ワイドハイターやブライトなど漂白剤も入れてしまうと、日焼け止めが残っている部分でピンクから赤色に変色することがあります。
日焼け止めが漂白剤でシャツが赤ピンクに!原因は?
原因は日焼け止めがクリームなどに用いられることが多い酸化チタンは塩素系の漂白剤と反応してしまうからだとみられます。
酸化チタンは体内に取り込まれないことが明らかな全16種の紫外線防止剤の一つ。
ちなみに日焼け止めには紫外線吸収剤の「ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル」も広く用いられています。
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルは化学名として2-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステルと表示される油溶性の芳香族エステル
皮膚一次刺激性や眼刺激性、光毒性などなど安全性に優れていることから、日焼け止めには広く用いられている成分で
紫外線の中でも特にUVAへの吸収作用が高いようです。
※UVAとはハリや弾力を生むコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸をつくりだす線維芽細胞を傷つけ肌を老化させる作用を持っています。
日焼け止めと漂白剤の化学反応式は?
酸化チタン(TiO2)が塩素と反応することで、三塩化チタン(TiCl3)という赤紫色をした物質に化学反応を起こすことがあります。
化学反応式で言うと、
TiO2+Cl3 → TiCl3+O2
といった感じになりそうです。
日焼け止めと漂白剤で赤ピンクになったシャツを元に戻すには?
日焼け止めクリームの成分と漂白剤が化学反応を起こしてシャツが赤ピンクになるのは以前から意外と多く発生していたようで、花王のホームページではすでに対処法居ついて解説されています。
衣類に残った日焼け止めを、洗浄力の高い濃縮タイプの液体洗剤で落とすことをおすすめします。
ピンク色になった箇所に、[アタックZERO(ゼロ) レギュラー]、[アタックZERO(ゼロ)ドラム式専用]等の原液をたっぷりと塗布し、5~15分置いてください。
※塩素系漂白剤で漂白した直後の場合は、まず水で充分にすすぎ、軽くしぼってから塗布してください。その後、生地をいためないように注意しながらていねいにもみ洗いし、よくすすいでください。
https://www.kao.com/jp/soudan/sos/bleach_07.html
一度で落ちない場合は、もう一度くりかえしましょう。
要するに衣類に残ったチタン成分を洗い落としてしまえば、元のシャツの色を取り戻すことができるんでしょうね。
また、塩化チタンは放っておくと酸化チタンに戻るという話も見られるので、シャツが赤ピンクに染まってしまったとしても、しばらくそのままにしておけば元に戻るのかもしれません。