「ゐ」「ゑ」という平仮名の読み方は?
「ゐ」とか「ゑ」という字がありますが、「ゐ」と「い」、「ゑ」と「え」は、発音が違うのでしょうか?
「ゐ」「ゑ」の読み方は?
「ゐ」の読み方は「イ」
「ゑ」の読み方は「エ」
ワ行は、
カタカナが、「ワ・ヰ・ウ・ヱ・ヲ」
ひらかなが、「わ・ゐ・う・ゑ・を」
です。
昔は口語体と文語体で分かれていたという処から、この様な複雑な様式が生まれてしまったようです。
発音は、ゐ(ヰ)は【wi】ウィ、ゑ(ヱ)は【we】ウェです。
江戸時代初期の日葡辞書には、Wi,Weと表記されていたようです。
を(ヲ)は、本来【wo】ウォと発音していましたが、今は【o】になっています。
発音というのは、だんだん「楽なように」変化していくものなんだそうです。
ウイスキー:ウウィスキー(ウヰスキー)
井戸:ウィド(ヰド)
まとめ:「ゐ」「ゑ」の読み方は?
「ゐ」「ゑ」の読み方はローマ字で表すと「i」と「e」です。
カタカナでは「ヰ」と「ヱ」になります。
無線通信の和文通話表では
イ→いろはのイ
エ→英語のエ
ヰ→ゐどのヰ
ヱ→かぎのあるヱ
と区別しています。
昔は「ゐど(井戸)」「ゑほん(絵本)」と書き、実際に「い・え」とは違った発音をしていました。
しかし現在では全く「い・え」と同じ音に発音するようになったので、「現代仮名遣い」では「ゐ・ゑ」を使わずすべて「い・え」を使うようになったのです。
ちなみに、名前に「ゐ」「ゑ」などを使う事はできます。
■法務省民二第5536号通達「戸籍法施行規則の一部を改正する省令の施行に伴う戸籍事務の取扱いについて」
第1項第4号に、次のように書かれています。
4 「ヰ」、「ヱ」、「ヲ」、「ゐ」、「ゑ」及び「を」は、戸籍法施行規則第60条第3号に規定する「片仮名又は平仮名」に含まれる。
上記の文字以外の「符号」についても、昭和56年9月14日付の法務省民事局長の通達により、
直上の音を延引する場合に用いる「ー」、
同音の繰り返しに用いる「ゝ」「ゞ」、
同字の繰り返しに用いる「々」
は名前に使えることになっています(法務省民二第5536号通達「戸籍法施行規則の一部を改正する省令の施行に伴う戸籍事務の取扱いについて」)。
..したがって、例えば、「ゆーき」の「ー」は、直上(縦書きの場合と考えてください)の文字「ゆ」の音を伸ばして「ゆう」と発音させるものですから使用できます。
「奈々子」「金子みすゞ」という名前も付けられます。しかし、「ー」を「伸ばす記号なんだから」と考えて「のびる」などと読ませて「ー夫」(のぶお)などという使い方はできません。