2024年7月26日、AppleのサービスであるiCloudプライベートリレーに障害が発生し、多くのユーザーがSafariの閲覧やYouTubeの視聴に支障をきたしています。
iCloudプライベートリレーの障害により、Safariが真っ白な画面のまま表示されず、検索結果が表示されないなどの問題が発生しました。
iCloudプライベートリレー障害|エラーでSafari検索できない・使えない!
- 原因: Appleの公式発表によると、iCloudプライベートリレーのシステムに技術的な問題が発生したことが原因とされています。
- 影響:
- Safariが正常に動作せず、Webページが表示されない。
- YouTubeなどの動画視聴サービスが利用できない。
- iCloudプライベートリレーの設定画面にエラーメッセージが表示される。
障害発生時の状況
- Appleシステム状況: Appleのシステム状況ページでは、iCloudプライベートリレーに問題が発生していることが明記され、一部のユーザーが影響を受けていることが報告されました。
- ユーザーの声: 多くのユーザーがSNS上で、Safariが使えない、YouTubeが見られないなどのトラブルを報告しました。
iCloudプライベートリレー障害|エラーでSafari検索できない・使えない!対処方法
- 再起動: iPhoneを再起動することで、一時的に問題が解決する場合があります。
- iCloudプライベートリレーの無効化: 設定からiCloudプライベートリレーをオフにすることで、SafariやYouTubeが正常に動作するようになる場合があります。ただし、プライバシー保護機能が失われるため、注意が必要です。
- 待つ: Appleが問題を修正するまで待つ。
iCloudプライベートリレーとは
iCloudプライベートリレーは、AppleのiCloud+サブスクリプションに加入しているユーザーが利用できるプライバシー保護機能です。Safariでウェブサイトを閲覧する際に、ユーザーのIPアドレスや閲覧履歴を隠蔽することで、第三者からの追跡を防ぎます。
仕組み
iCloudプライベートリレーが有効になっている場合、ユーザーがウェブサイトにアクセスする際の通信は、2つの異なる安全なインターネットリレーを経由して送信されます。
- 最初のリレー: Appleが運営しており、ユーザーのIPアドレスはここで暗号化されます。ネットワークプロバイダーは、ユーザーのIPアドレスではなく、このリレーまでのIPアドレスしか見ることができません。
- 2番目のリレー: 別の企業が運営しており、ここで一時的なIPアドレスが生成され、ユーザーがアクセスしたいウェブサイトに接続されます。この際、ウェブサイトの名前は暗号化されているため、最初のリレーもウェブサイトを特定できません。
このように、2つのリレー間で情報が分離されているため、ユーザーのIPアドレスとアクセス先のウェブサイトの両方を把握できる単一の主体が存在せず、ユーザーのプライバシーが保護されます。
メリット
- IPアドレスの隠蔽: ウェブサイトやネットワークプロバイダはユーザーの本当のIPアドレスを知ることができないため、ユーザーの行動を追跡したり、個人情報と結びつけたりすることが困難になります。
- 閲覧履歴の保護: ネットワークプロバイダはユーザーがアクセスしたウェブサイトを知ることができないため、ユーザーの興味や関心に基づいたプロファイリングを防ぐことができます。
- 地域制限コンテンツへのアクセス: ユーザーのおおよその位置情報に基づいて、地域限定コンテンツを表示させることができます。
制限
- Safari限定: iCloudプライベートリレーはSafariブラウザからのトラフィックのみを保護します。他のブラウザやアプリからのトラフィックは保護されません。
- すべての追跡を阻止できるわけではない: Cookieなど、他の追跡技術を防ぐことはできません。
- 速度低下: 2つのリレーを経由するため、通常のインターネット接続と比較して、ウェブサイトの読み込み速度が遅くなる可能性があります。
iCloudプライベートリレーとVPNの違い
iCloudプライベートリレーはVPNと似ていますが、いくつかの重要な違いがあります。
- iCloudプライベートリレーはAppleデバイスとSafariブラウザでのみ利用できますが、VPNはさまざまなデバイスやオペレーティングシステムで使用できます。
- iCloudプライベートリレーでは接続先のサーバーの場所を選択できませんが、VPNでは多くの場合、サーバーの場所を選択できます。
まとめ:iCloudプライベートリレー障害|エラーでSafari検索できない・使えない!
iCloudプライベートリレーで障害が発生すると、Safariが正常に動作しなくなることがあります。
具体的には、Safariで検索してもページが表示されなかったり、画面が真っ白になったりといった問題が報告されています。
また、YouTubeアプリにも影響が及ぶ可能性があり、動画が再生できないといったケースも報告されています。
この障害は、2024年7月26日午前3時30分頃から発生しており、Appleのシステム状況によると、一部のユーザーに影響を与えているとのことです。
iCloudプライベートリレーの設定画面に「プライベートリレーは、技術的な問題により一時的に使用できません」または「プライベートリレーは一時的に使用できません」とエラーが表示される場合もあります。
iPhoneを再起動することで一時的に改善する可能性がありますが、それでも問題が解決しない場合は、設定アプリからiCloudプライベートリレーをオフにすることで回避できる場合があります。 ただし、iCloudプライベートリレーはSafariでのWeb閲覧時のプライバシーを守るための機能であるため、プライバシーを重視する場合は、オフにせずにシステム障害の解消を待つ方が良いでしょう。
iCloudプライベートリレーは、iCloud+のサブスクリプションに加入しているユーザーが利用できる機能で、SafariでWebサイトを閲覧する際に、ユーザーのIPアドレスや閲覧履歴を非公開にすることでプライバシーを保護します。 プライベートリレーが有効になっていると、ユーザーのリクエストは2つの異なる安全なインターネットリレーを経由して送信されます。 1つ目のリレーはAppleが運営しており、ネットワークプロバイダーはこのリレーまでのIPアドレスのみを確認できます。 2つ目のリレーは別の企業が運営しており、ここで一時的なIPアドレスが生成され、リクエストされたWebサイトに接続されます。 この仕組みにより、ユーザーが誰で、どのWebサイトを閲覧しているのかを、Appleを含め誰も知ることができなくなります。