アイドリング中、エアコンのスイッチを入れるとエンジン回転数が低下しアイドリングが不安定になる原因は?
エンジンがガタガタ・ガクガクと振動したり、エアコンがアイドリング中だと効かなくなる場合、どんな修理が必要になるんでしょうか?
アイドリングがエアコンで不安定!エアコンかけるとエンジン止まりそう!
走行中はなんの問題もなくエアコンからガンガン冷えた空気が送られてくるものの、駐車したりしてアイドリング状態になるとぬるい風になってしまうことがあります。
アイドリング中にエアコンを付けるとガタガタとエンジンが激しく振動し、信号待ちの時などはニュートラルに入れないと振動がとまらないことがあります。
通常、エアコンのコンプレッサーが回っている時はエンジンに負荷がかかるためアイドリング状態になると自動的にエンジン回転が上がります。
エアコンのスイッチをONにするとコンプレッサーのマグネットクラッチがつながってエンジンに負担をかけることになります。
そこで、エアコンONと同時に少しだけエンジンの回転数を上げるアイドルアップという仕組みが装備されています。
エアコンのアイドルアップが作動しないと、回転が自動的に上がらないためアイドリング時の回転数が低くなり、オルタネータの発電量も上がらず電圧が下がります。
電圧が下がった影響でエアコンの効きが悪くなります。
オートエアコンの場合ならほかに温度センサーからエアコン作動をさせる部分があるのでここも原因のひとつかもしれません。
エンジンがガタガタと振動する現象もみられのも、自動的にアイドルアップさせる装置が作動しないためアイドリングが上がらず不安定な回転になってしまうからです。
アイドルアップが作動しているかどうか簡単なテスト方法は、エアコンOFFでアイドリング時に、ヘットライトを灯火すれば、アイドリング回転が下るか否かで見極められます。
タコメーター付き車では簡単に判断出来るし、タコメーターが付いて無かったら、音の感じで見極めます。
※回転が下れば、アイドルアップ機能〔種類により、アイドル維持機能〕の不良です。
電子制御方式の場合は、スロットルボデーのカーボン付着の清掃、又は、アイドルアップ機能部品の交換が必要です。
関係するものは、
1.ECU
2.ボデーコンピュータ
3.AACバルブとFICDバルブ
4.エアコンアンプなどその他
以上のものの故障・不具合が起きている可能性が考えられます。
アイドルアップ機能があるISCVの通路汚れ ISCVの作動不良。スロットルバルブの汚れ等も考えられます。
●AACバルブとFICDバルブ
補機動力分が増えると,アイドル時のエンジン駆動力が不足し,エンジン回転数が低下し,ストール(エンジン・ストール)する可能性が高くなります。これを防ぐため,補機の負荷に応じて,吸入空気量を補正する必要があります。下記が使われます
AACバルブASSY(アッシーと読みます:アセンブリーの意味) = 負荷に応じて空気量を調整するAACバルブ + エアコンのコンプレッサ動力に応じて,空気量を調整するFICDバルブ
このどちらかの調子が悪いと,エアコンON時(厳密には,エアコンのコンプレッサON時),エンジン回転数が低下します。
●他には?
一般的には,AACバルブをメンテナンスすれば良いのですが,下記の場合もあります
・エンジンECU … 自己診断しましょう
・コンプレッサ負荷増加 … コンプレッサ内部で軽い焼付きが発生し,そのためコンプレッサの駆動トルクが増えてしまい,AAC,FICDは正常に機能していてもエンジン回転数低下がおきます
・燃料噴射系不良 … ごくまれですが,燃料噴射系(インジェクタ,ポンプなど)が不良でアイドル時の燃料不足がおきていることがあります。エンジンECUで空燃比を調べましょう
いずれにしても、一度自動車修理工場(できれば電装屋さんのほうが専門ですが)に見てもらう必要があります。
ただ、エアコンでアイドリングが不安定になるというのは、エアコンの負荷が大きすぎる、もともとのエンジン回転数がそもそも低すぎます。
エアコンの負荷が大きい場合、エアコンのコンプレッサーを回しているタイミングベルトが劣化していることが考えられ、交換修理が必要です。
アイドリングの回転数を調整する修理が必要になります。
エアコンかけるとエンジン止まりそうなほどアイドリングが不安定
エアコンをかけていて、信号で停止すると、エンジンが止まりそうになる場合について。
オルタネーター(発電機)の発生電流はアイドリング時、約半分以下の電流で発電しています
エアコンを使用して消耗電流が充電がを上まわる状態ならばバッテリーの残量を上まわり、点火系のプラグが失化した可能性があります
エアコンは
コンプレッサーのマグネットクラッチ
コンデンサー電動ファン
室内ブロアーファン
の電気を使用します
オルタネーターのベルトのプーリーの大きさはクランクシャフトプーリーの1/2の大きさでエンジンが900回転時、オルタネーターは1800回転で充電していますが十分ではありません
十分な発電は、エンジンが2000回転以上必要
アイドリング時、バッテリーの使用容量を上まわる負荷装置の使用はエンストにつながる場合があります
古い車だと、電流の流れが悪くなり、電圧降下が起こります(カプラ、コネクター、アースなど)
またエアコンはR134ガスの入れすぎはエアコンの抵抗の増大を招きコンプレッサー内部の破損につながります
規定量以上入れるのは避け無ければいけません。
低圧の圧力を診てみましょう
ゲージマニホールドを配管につないでみてエアコンをかけた状態で,エンジン回転数を1200回転~1500回転にして低圧側圧力の数値が1.2~2.0kg/cm2の規定圧力内以上ならばエアコンガスの入りすぎの可能性が大きいです