「生きとし生けるもの」意味や例文・使い方|元ネタは仏教?

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「生きとし生ける者」の正しい意味は?

『生きとし生けるもの』の使い方や例文について。

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「生きとし生けるもの」意味は?

「生きとし生けるもの」の正しい意味について、この表現は「有らゆるもの」や「すべてのもの」と同じで、特に強調の意味を持っています。

まず、「生ける」は「生きている」という意味を持ちます。これは「生く」という動詞の連用形に、完了・存続助動詞「り」の連体形が組み合わさった形です。したがって、「生きとし生けるもの」は、「この世に生きている全てのもの」と理解されます。

文法的な観点から見ると、「生きとし生けるもの」は以下のように構成されています:

「生き」:動詞「生く」の連用形で、「生きて」を意味します。
「と」:格助詞で、同じ動詞の間に入って強調する用法があります。
「し」:副助詞で、強調を表します。同じく強調の助詞「しも」などにも使われます。
「生け」:動詞「生く」の已然形で、「生きる」という意味です。
「る」:存続助動詞「り」の連体形で、「している」という意味を持ちます。
「物」:名詞で、「もの」や「ものたち」といった意味です。

これをまとめると、「生きとし生けるもの」は「生きており、生きているものすべて」といった意味合いがあります。この表現は、言葉を強調して全てを包括的に指し示す際に使用されることがあります。

「生きとし生けるもの」元ネタは仏教?

「生きとし生けるもの」という言葉は、古今和歌集の仮名序に、

花に鳴く鶯、水にすむ蛙の声を聞けば、生きとし生けるもの、いづれか歌を詠まざりける

と記されていることから、10世紀初頭にはすでに使われていたと考えられています。

この言葉は、「生きとし」は「生きる」の連用形と「と」の連体助詞で、「生きている」という意味、「生ける」は、動詞「生く」の已然形に、完了・存続助動詞「り」の連体形が付いた形で、「生きている」という意味です。

したがって、「生きとし生けるもの」は、「生きているすべてのもの」という意味になります。

仏教の教えでは、「生きとし生けるもの」には、人間だけでなく、動物や植物、さらには鉱物や自然現象など、すべての存在が含まれると解釈されます。

仏教では、すべての存在には、それぞれに固有の命があり、その命はすべて尊いものであると考えられています。

そのため、「生きとし生けるもの」という言葉は、すべての命を尊重し、平等に慈しみを持って接するという意味合いも含んでいると言えます。

「生きとし生けるもの」例文・使い方

  • 散歩中に庭で咲く花々を見て、生きとし生けるものすべてが美しさに満ちていることを感じました。
  • 星空の下、自然の中での静けさは、生きとし生けるものが共有する特別な瞬間です。
  • 森の中で小川のせせらぎを聞きながら、生きとし生けるものが調和の中で暮らしていることを垣間見た気がしました。
  • 仏教では、生きとし生けるものには、すべて尊い命があると教えられています。
  • 私たちは、生きとし生けるものすべてに感謝し、大切に扱う必要があります。
  • 生きとし生けるものを大切にすることで、持続可能な社会を実現することができるのです。

まとめ:「生きとし生けるもの」意味や例文・使い方|元ネタは仏教?

「生きとし生けるもの」の意味は「この世に生きている全てのもの」です。

「生きとし」は「生きる」の連用形と「と」の連体助詞で、「生きている」という意味です。

「生ける」は、動詞「生く」の已然形に、完了・存続助動詞「り」の連体形が付いた形です。この場合、「生く」は状態を表す動詞なので、「り」の意味は存続用法になり「~ている」となり、「生きている」と訳されます。

「もの」は、名詞で「物」や「人」など、あらゆるものを指します。

したがって、「生きとし生けるもの」は「この世に生きている全てのもの」という意味になります。

この表現は、古くから使われており、比較的早い例として古今和歌集仮名序に見られます。例えば、「生きとし生けるもの、いづれか歌を詠まざりける」という文が古今和歌集仮名序にあり、これがよく知られています。このフレーズは、奈良時代の上代から使用されていたと考えられています。具体的には、「と」が強めの格助詞、「し」が強めの副助詞として使われ、これによって生きているものすべてを強調しています。

また、辞書の例では、「生きとしいけるもの」は、「生きているすべての物。すべての生き物。」と説明されており、この表現はすべての生き物や存在を包括するものとして理解されています。この意味が広まるきっかけとなったのは、古今和歌集の「仮名序」における一節です。具体的には、『花に鳴く鶯、水にすむ蛙の声を聞けば、生きとし生けるもの、いづれか歌を詠まざりける』という文が、この表現を有名にしました。

ただし、特定の出典や元ネタは確認できませんでした。この表現はあくまで慣用句として広まり、古典文学や仏教の教え、そして日常の中での使用が複合的に影響を与えたものと考えられます。幅広い文脈や価値観から生まれた言葉であり、その普遍性が受け継がれています。

この言葉には、法華経の教えに基づく「生きとし生けるもの」すべてが仏になる可能性があるとする考え方も関連しており、仏教の中での価値観や教えが影響を与えている可能性があります。全ての生命や存在に尊厳があり、平等であるというメッセージが込められています。

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