イオン結合と共有結合の違い・見分け方は強さ?金属結合は?

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高校化学から習う

イオン結合
共有結合

の「違い」と「見分け方」は?

イオン結合と共有結合、他にも金属結合の違いは?

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イオン結合と共有結合の違いは?強さ?

共有結合とイオン結合の違いは結合する原子の間の電気陰性度(電子の引き寄せ易さ)の差によります。

共有結合では、「電子対を共有することによって希ガスの電子配置が達成され」、安定な電子配置になります。

たとえば、水の酸素やアンモニアの窒素は共有結合を形成することによって、希ガスであるネオンと同じ電子配置になりますし、それらの水素原子はヘリウムの電子配置となって安定化されます。

それに対して、イオン結合では電子の「受け渡しによって希ガスの電子配置になります」。

たとえば塩化ナトリウムのナトリウム原子は価電子1個を塩素に渡してしまうことによって、希ガスであるネオンと同じ電子配置になって安定化します。これがイオン結合です。

仮に、「ナトリウムと塩素が電子を共有していると考える」なら、ナトリウムの1個の価電子と塩素由来の1個の価電子が共有されることになり、「ナトリウムの形式的な価電子は2個になるので、ネオンではなく、マグネシウムの電子配置になってしまい」、安定化されません。なので、ナトリウムが共有結合をつくるというのは好ましくありません。塩素に関しては電子をもらっても、共有しても希ガスの電子配置をとれるので特別な問題はありませんが、ナトリウムの側で不都合があるんですね。

つまり電気陰性度の差が大きい金属と非金属の間ではイオン結合となり、差が小さい非金属同士では共有結合となるわけです。

イオン結合では電気陰性度の小さい金属から放出された電子が非金属に取り込まれて互いに+イオン、-イオンとなって電気的に引き合うのに対し、共有結合では互いの電気陰性度の差が小さく、結合電子を互いに共有して結合する事になるのです。

なお、これは高校生に理解してもらうための説明であり、必ずしも化学的に正確なものではありません。

イオン結合と共有結合の見分け方は?

イオン結合と共有結合の見分け方は、原則として覚得るようにしましょう。

イオン結合:金属原子と非金属原子が結びついた物質の結合

共有結合:非金属原子同士が結びついた物質の結合。
(例外:塩化アンモニウムなど…アンモニウムイオンと塩化物イオンはイオン結合)

分子:一般的には常温で液体もしくは機体の物質、および有機化合物

イオン結合と共有結合の見分け方は結合原子間の電荷の偏りの違いです。

偏りの大きなものがイオン結合、小さなものが共有結合と呼ばれます。

物質を構成している元素を見ます。

金属元素+非金属元素→イオン結合
例)NaClやCaO

非金属元素+非金属元素→共有結合
例)H2OやCO2

金属元素+金属元素→金属結合
例)AuやCu

例外的にNH4Clはイオン結合です。

ただし、これは人間が便宜的に分類しているだけのものですので、中間領域のものもあります。

定義としては結合電子の偏りが50%を超えるものをイオン結合、そうでないものを共有結合と言います。

「見分け方」は正確に議論したいなら結合している原子間の「電気陰性度の差」を見ます。

電気陰性度の差が1.7以上あれば概ね50%以上の偏りがありますので、イオン結合とみなします。

高校程度であれば、単純に金属元素と非金属元素の化合物がイオン性、非金属元素同士の化合物は共有結合性だと見てほぼ間違いはありません。

また、分子結晶とは分子どうしが分子間力(ファンデルワールス力や水素結合)によってくっつき結晶を作っているものです。

また共有結合の結晶と分子結晶(どちらも共有結合)がわからなくなってしまう時があるかもしれませんが、共有結合の結晶は「ダイヤモンド、黒鉛、ケイ素、二酸化ケイ素、炭化ケイ素」を覚えておけば大丈夫だと思います。

電気が通るもの(伝導体)及び金属光沢のあるものは金属結合でできています。

それ自体(純物質として)電気を通さないものは共有結合性物質とイオン結合性物質のどちらかになりますが、水に溶けなければ共有結合性物質、水に溶ければイオン結合性物質です。

分子結合というのはナフタリンや樟脳の様に、共有結合性物質でかつ分子量の適度に小さいものが、分子間力によって固体状態にあるものを指している場合に用いるということでしょうか。

イオン結合と共有結合の違い・強さは?

イオン結合の代表例 NaCl(塩)
共有結合の代表例 F2(フッ素)

ここで周期表をみてみましょう。周期表の一番左にあるのは他の原子とは化学反応しません。安定なのです。

He、Ne、Arなどなど

逆に考えれば、周期表のほとんどの原子は別の原子と結合しないと不安定で化学反応が起こります。

まずイオン結合を考えましょう。Na原子は電子を1個出すと安定したNeのような原子になります。またCl原子は1個もらうと安定したArのような原子になります。

Na→Na+ と 電子(安定)
Cl+電子→Clー(安定)

この状態で、NaイオンとClイオンが電気的に結合する。これがイオン結合です。

イオン結合は分かりやすいのですが、次に共有結合を考えてみましょう。

フッ素は電子を1個もらうと安定したNeのようになります。
とにかく、周囲に8個の電子で囲みたいのです。

この場合、フッ素原子の足りない1個の電子は別のフッ素原子から貰う。

別のフッ素原子も同様のことをする。結果として、お互いの電子を「共有」しあって、フッ素分子になります。

通常共有結合とは、先ほどのイオン結合の例で1個の電子を「共有」しましたが、これは共有結合とは言わず、「イオン結合」と「定義」しています。

一番分かりやすく言えば、水に溶かしたとき、イオン結合と共有結合の違いははっきりします。

イオン結合材料はイオン化しますが共有結合材料はイオン化しにくいです。結合強度が違うのです。

結局、ことの本質を理解しようとすると、「量子力学」「量子化学」の理論的裏づけが必要となります

共有結合は基本的に非金属と非金属が結びつくときにできる結合
例)HとHでH2、OとOでO2 NとH三個でNH3 など

イオン結合は金属と非金属が結びつくときにできる結合
例)NaとClでNaCl、CuとOでCuO など

HClなど非金属同士でイオン結合しているものもありますが、簡単に説明するとこうなります。

原子は、大きく分けて原子核と電子の二つに分けることができます。

保有する電子の数が変わると、原子の持つ性質が変化します。(一個ならH、二個ならヘリウム といった感じ)

この保有している電子は2つで一対のペアを組むと安定に存在できます。

しかし、電子の中には1つだけあまってしまい、ペアを作れず不安定しているものがあります。

共有結合では、この1つあまった電子を複数の元素で共有することによって、結合を作ります。

HとHが共有結合すると、電子の数が2個になり共有結合ができH2として存在できます。

共有結合は複数の元素が余った手をつなぎあって、仲良くしている結合です。

がっちり手をつなぎあっているため、共有結合は基本的に化学結合中では一番強い結合だといわれます。

もっとも固い好物のダイヤモンドは共有結合の結晶です。

余った手をふさぐ方法にはもう一つの方法があります。

それはよそから電子を取り込んだり、あまっている電子を捨てたりして、余った手を無くす方法です。

電子は-に帯電しているので、電子を取り込むと-が多くなり、電子を捨てると相対的に+が多くなります。

+か-が多くなった元素はイオンと呼ばれるようになります。

この帯電したイオンは磁石のように+と-同士が引き合い結合します。

これがイオン結合と呼ばれます。

基本的に金属は+に帯電しやすく、非金属は-に帯電しやすいためイオン結合は金属と非金属の結合になりやすい傾向があります。

実際には価電子やら電子配置やらで、もっと複雑になってきますが、簡単に説明するとこんな感じになります。

イオン結合と共有結合・金属結合の違い・見分け方は?

○イオン結合:金属と非金属の結合。陽イオンと陰イオンによる静電的な引力による。

○共有結合:非金属同士の結合。互いに電子を出し合って作る結合。

○金属結合:金属の結合。自由電子による。

結合の強さは

共有結合>イオン結合>金属結合

おおざっぱに言うと

○イオン結合:プラスとマイナスが引き合う力による結合。(磁石がひきあうみたいなかんじ)

○共有結合:原子が,お互いに半端な電子を出し合ってそれを共有して出来る結合。
(電子は二個ワンセットで置き場所が安定するけど一個しかないのでお互いに一個づつ出し合って置き場所を安定させていく)

○金属結合:同じ金属原子がたくさん集まって,それぞれが持っている半端電子をみんなで共有して持っている状態。
(教室の中にいるたくさんの生徒が,いくつかのボールを投げ合ってまとまっているような感じ)

分子間力とか水素結合などよりはとても強い結合です。

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