巡回連絡カードとは？
警察の人が自宅に来て巡回連絡カードに記入をするように依頼されることがありますが、書いたほうが良いんでしょうか？
本物と偽物の巡回連絡カードの見分け方は？
巡回連絡カードとは？
「巡回連絡カード」とは、皆さんの安全や緊急時に迅速な対応を行うために、警察官が直接皆さんのお家や会社を訪問して、大切な情報を記録するためのカードです。このカードには、住所や氏名、家族構成、緊急連絡先など、皆さんの基本的な情報が含まれています。
例えば、大きな災害が起きた時や、外出先で家族が事故にあった時など、いざという時に皆さんや家族の安全を守るために役立つ情報がこのカードには記載されています。このような情報があることで、警察は迷子になったお子さんを保護した時や、急に病気で倒れてしまった方がいた時に、迅速に家族と連絡を取ることができます。
しかし、この「巡回連絡カード」についてインターネット上では、詐欺に利用されるのではないかと心配する声や、実際に訪問を受けた時に、その真偽を疑う方もいらっしゃるようです。これらの不安を解消するためには、訪問してくる警察官が本物かどうかを見分ける方法を知っておくことが大切です。
実は、巡回連絡の活動は特に4月が多いとされています。これは、警察の異動が年に一度、場合によっては都市部では年に二度あり、4月はその異動の時期にあたるからです。新しい担当区域に異動した警察官は、そのエリアの情報を早く把握するために、積極的に巡回連絡を行います。このため、3月から4月にかけては巡回連絡が特に活発になるのです。
巡回連絡の活動は、各地域を担当する警察官が、そのエリア内の全ての家庭や事業所を訪問して、情報を集めるものです。この活動は、地域の安全を守る上で非常に重要なものですが、警察官の業務は非常に多岐にわたるため、すべての家庭や事業所を訪問するのはなかなか難しいのが現状です。
警察官の業務には、交番での警戒活動や地理案内、交通事故や事件の届出への対応など、多くの重要な仕事があります。その中でも、巡回連絡は比較的緊急性が低いとされており、他の緊急の仕事が入ると、予定していた訪問を途中で切り上げなければならないこともあります。その結果、訪問が遅れることや、新しい担当者になっても前の担当者が訪問できなかった家庭が残ってしまうこともあります。
巡回連絡カード｜偽物の見分け方は？
本物と偽物を見分けるのは難しいですが、不安な場合は以下の方法で確認することができます。
警察署に電話で確認する
訪問を受けた警察官の名前と所属を聞き、ご自身で調べて警察署の代表電話に電話します。
警察署に直接電話できない場合は、110番に通報します。
偽物の警察官は、偽の電話番号を教えてくる可能性がありますので、ご注意ください。
巡回連絡カードを警察署に持参する
巡回連絡カードを預かり、ご自身で管轄する交番または警察署に持参します。
郵送は紛失や盗難の恐れがあるため、おすすめできません。
警察官の服装や身分証明書を確認する
警察官の制服や階級章、警察手帳などをよく確認します。
不審な点があれば、質問したり、警察署に確認します。
不安な場合は、断ることもできる
巡回連絡カードの記入は義務ではありません。
不安な場合は、記入を断ることもできます。
巡回連絡カード｜書いてしまったら悪用の心配は？
まず、巡回連絡カードがどのように管理されているかを説明します。このカードは、交番や警察署にある施錠されたキャビネットに保管されています。このキャビネットは、常に鍵がかかっており、限られた警察の職員のみがアクセスできるようになっています。つまり、二重ロックの体制を取っているため、無断でカードにアクセスすることは非常に困難です。
また、カードの情報は全て紙ベースで管理されており、電子データとして保管されていないため、外部からのサイバー攻撃による情報の漏洩の危険性はありません。これは、紙ベースの情報管理には、閲覧履歴が残らない、検索に手間がかかるといったデメリットがあるものの、情報のセキュリティを保つ上で非常に有効な方法です。
しかし、過去には残念ながら、警察官がこの巡回連絡カードを悪用した例もあります。たとえば2015年には、群馬県警の巡査がこのカードを使って不正な行為をしようとした事件が発生しました。このような事例があるため、巡回連絡カードの記入をためらう声があるのも理解できます。
しかし、巡回連絡カードがあることで、事件や災害時に迅速に対応できたり、住民の安全が守られたりする事例が遥かに多いことも事実です。警察は、このような不正利用が二度と起きないように、再発防止策を講じ、カードの管理体制をより一層強化しています。
巡回連絡カードを書くことによって悪用の心配が全くないわけではありませんが、警察はカードの情報を厳重に管理し、住民の皆さんの安全とプライバシーを守るために最善を尽くしています。もし巡回連絡カードの記入について不安がある場合は、その旨を警察に伝え、どのように情報が保護されているかについて説明を求めることも一つの方法です。
まとめ：巡回連絡カード｜偽物の見分け方は？書いてしまったら？
巡回連絡カードとは、警察官が皆さんの家に来て、皆さんの安全を守るための情報を集めるためのカードです。このカードには、家族の名前や連絡先など、大切な情報が書かれています。しかし、中には悪い人が警察官になりすまして、この大切な情報をだまし取ろうとすることがあります。
■警察手帳の確認
本物の警察官は、警察手帳を持っています。でも、インターネットで本物そっくりのものが売っていることもあるので、手帳だけで判断するのは難しいです。
■警察官は一人で来ることもある
よく、「警察官は二人組で来る」と言われますが、巡回連絡の場合は一人で来ることが基本です。だから、「一人だから怪しい」とは言えないんです。
■巡回連絡カードの見分け方
実は、インターネットには本物の巡回連絡カードのデータが公開されていて、偽物と本物を見分けるのは非常に難しいんです。紙の質感で見分けるのも一つの方法ですが、警察官が急いでいて手持ちの紙に印刷した場合もありますから、これだけでは判断できません。
では、どうすれば安全に本物かどうかを確認できるのでしょうか。その方法は二つあります。
■警察署に電話する
もし、訪問してきた人が本当に警寡官か不安な場合は、その場から離れて、自分で警察署の電話番号を調べ、直接警察署に電話して確認する方法があります。「今、〇〇さんという警察官が来ているけれど、本物ですか？」と尋ねることで、安心できます。ただし、訪問者が偽物の場合、間違った電話番号を教えてくることもあるので、自分で調べた電話番号を使うことが大切です。
■交番や警察署に持っていく
もう一つの方法は、巡回連絡カードをもらったら、自分で近くの交番や警察署に持っていって確認することです。これなら、直接警察官に会って、本物かどうかを確認できます。ただし、カードには大切な個人情報が書かれているので、なくさないように注意しましょう。
