鎌倉時代の武士の身長、体格は平均的にどれくらいだったのでしょうか？
鎌倉武士の体格や筋肉は現代のスポーツ選手と比べてどうなっているんでしょうか？
鎌倉時代の武士の平均身長は？体格（筋肉）は？
実際に発掘した大腿骨のサイズから時代ごとの身長が推定されています。
日本人男性の平均身長の推移は（諸説ありますが）
縄文時代 156㎝
弥生時代初期 156㎝
弥生時代末期 160.5㎝
古墳時代 160.5㎝
14世紀 157㎝
16世紀 157㎝
18世紀 155.5㎝
1901年 157cm（一説では155cm）
武士は庶民より良いものを食べていたと推測出来ますのでこれより多少は高かったと思います。
なお鎌倉武士・坂東武者！！は、鎧等から身長が「180cm」ほどあったと考えられているようです。
鎌倉の材木座海岸から大量の人骨が出土していて、数百体もの人骨と武具、馬の骨がまざっていることから鎌倉滅亡時の戦闘で死んだ人々（つまり武士）のものだということがわかっています。
そして、身長に対して手足が長く、がっしりした筋肉質の体型です。
ちなみに、頼朝は京の貴族の系統なので、鎌倉武士とは顔立ちや体型が違っていたと思います。
たしかに当時は肉食していたはずですし、平民は150から160程度と読んだのですが、やはり武士階級は子供の頃から食事が良く、米や肉をモリモリ食べて良く育ったんでしょうか
しかし遺伝的な要素は現代とそれほど変わらないはずなので、いかにたっぷり食べていたとしても日本人ですから平均値が180cmというのはあまり現実的ではなさそうです。
ちなみに源義経の身長は鎧から推定して身長が１４０センチ台半ばの猫背・反っ歯男だったそうです。
平泉に追われる最中の幕府の手配書にもそのように書かれているようですが、彼は「小柄だった」といわれてはいます。
しかも現存する義経の鎧もサイズが異様に小さく、背中の糸を緩めてあるので、多分事実のようです。
鎌倉時代末期では、楠正成が１８０センチ以上の身長だったそうです。
少なくともこの時代、小男というのはあまりいませんね。
これが戦国時代ぐらいになると、平均身長がまた１６０センチ前後になっていきます。
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康はみんな１６０センチ前後だったと思います。
江戸時代になると、平均身長はもっと低くなります。
徳川綱吉は１３０センチなかったと言われています。平均身長は１５０センチ前後になります。
徳川吉宗は１８０センチ以上と言われていますが、実際は疑問だそうです。
日本は６００年周期で気候の寒暖を繰り返しているんです。
平安時代と江戸時代は寒冷期、鎌倉時代～南北朝時代が温暖期です。
ついでに今の時代も温暖期です。温暖化だけの理由で温かくなっているわけではありません。
温暖な時代は食糧事情がよくなるので、体格がよくなります。結果的に身長も高くなる。
逆に寒冷な時代は食糧事情が悪くなるので人口も増加せず、結果的に体格も悪くなる。
南北朝時代のあたりは、温暖で比較的日本人の体格が良かったことが最近の研究で分かっています。
ついでに東国武士の場合は、仏教のタブーである肉食禁止にあまり縛られなかった。
動物性たんぱく質を大量に摂取していたので、体力は結構あったかと思います。
源平合戦は、平氏が貴族化して肉を食べなくなり、しかも西日本で凶作だったために食糧事情が悪化して敗れたという説もあるのです。
また17歳男子身長の1901年から10年毎で比較すると、、
1901-1910 1.0cm
1911-1920 0.7cm
1921-1930 0.9cm
1935-1940 -1.2cm
1941-1948 -2.0cm
1951-1960 2.8cm
1961-1970 2.6cm
1971-1980 1.3cm
成年男子平均身長推移
1898年 156.6cm
1902 157.2
1907 157.9
1912 158.1
1917 158.5
1922 159.1
1927 159.7
1932 160.0
1937 160.3
1948 158.2
1958 164.3
1968 167.3
1979 169.4
1988 170.3
1993 170.7
以後のデータは生まれ年ごとの日本人成年男性平均身長
1935年 162.2cm
1945年 164.9cm
1955年 166.9cm
1969年 171.8cm
日本人成年女性の場合
1935年 150.6cm
1945年 153.8cm
1955年 156.1cm
1969年 158.9cm
日本人の身長の伸びは近年鈍化している。
その原因は、睡眠不足や過度のダイエット、カルシウム不足、情緒不安定、偏食などと言われる。
