韓国の女子大学生殺害犯人は誰?財閥会長夫人ユン・キルジャ?

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韓国の梨花(イファ)女子大学法科大学に通うハ・ジヘさんが突如として行方不明となり、何者かによって殺害される事件が発生。

日本でも「土曜プレミアム・世界法廷ミステリー 罪からの逃亡者」として紹介されました。

■放送内容

韓国セレブ夫人が殺人容疑で逮捕!なぜ女子大生を…政略結婚・渦巻く愛憎劇の行方は?▽世界最悪の犯罪組織VS母親・誘拐された娘を取り戻せ!執念と復讐の銃弾

▽韓国で女子大学生が銃弾6発を浴び殺害された。逮捕されたのは、なんと財閥の会長夫人だった!いったいなぜ?スタジオは、容疑者の夫人に関わるさまざまなキャラクターを疑い、推理を始める。女子大生は、なぜ彼女の恨みを買うことになってしまったのか。政略結婚、不倫、買収劇…韓国が震かんした、衝撃の事件。最初は夫人の逮捕で解決したかのように見えたのだが、信じられない展開が待っていた。愛憎渦巻く韓国社会の闇とは?
https://tv.yahoo.co.jp/program/97830158

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韓国の女子大学生殺害犯人は誰?財閥会長夫人ユン・キルジャ?

2002年、梨花(イファ)女子大学法科大学に通い司法試験受験生だったハ・ジヘさんは将来は法律関係の仕事を志望する勉強家。

自分の従兄が判事の仕事をしているので、ハ・ジヘさんは勉強のために頻繁に従兄の自宅に訪ねるようになっていました。

それが3月6日に「午前5時30分頃、プールに行く」と言って家を出た後、連絡が途絶えました。

ハ・ジヘさんの父親がうわさを頼りに娘が拉致されるCCTVの映像を見て警察が捜査に乗り出しました。

しかし釜山(プサン)では当時、韓国の警察は失踪事件にはあまり積極的ではなかったようで、では3歳の赤ん坊がいなくなったのに家出と処理。

さらに、京畿道(キョンギド)華城市(ファソンシ)では8歳の少女が帰宅途中に失踪したにもかかわらず、失踪として処理され、その後、遺体を発見しても隠匿されていました。

ハ・ジヘさんは失踪から10日後、京畿道河南市(ハナムシ)のある山で遺体となって発見されました。

頭と顔面に6発の銃傷があり剖検の結果、片方の腕だけでも3か所の骨折傷が確認されました。

遺体が発見された直後、ハ・ジヘさんの父は娘の周辺に怪しい人物の姿があったという証言とこれを裏付ける証拠が浮上したことから、警察の捜査は計画的な犯罪だとして捜査を始めます。

韓国の女子大学生殺害犯人は財閥会長夫人ユン・キルジャ?

ハ・ジヘさん殺害容疑で親族の証言から真っ先に容疑者として浮かび上がったのが、財閥会長夫人ユン・キルジャでした。

ユン・キルジャは元々、ある目的があってハ・ジヘさんのことを尾行。

しかし、司法試験の勉強に余念のなかったハ・ジヘさんの動線は、家、学校、図書館しかありませんでした。

2年にわたる尾行にも成果がなかったためユン・ギルジャはとうとうハ・ジヘさんの家に自ら直接電話をかけて「娘をしっかり管理してほしい」と言ってしまうほど。

このことで、ハ・ジヘさんの家では娘が尾行されていたことを把握し、ユン・ギルジャを告訴しユン・ギルジャと尾行人に対する接近禁止命令も下されました。

ハ・ジヘさんを追跡していた警察と興信所の職員はハ・ジヘさんは不倫とは無関係だという結論を下し「もう尾行をやめよう」と説得する人まで出てきましたがユン・ギルジャは微動だにしませんでした。

突拍子もなく従妹に被害を与えたキム判事は立場に困り果てたのか、何も言わず黙っていたためユン・ギルジャがハ・ジヘさんを疑ったという一面もあります。

とにかくこのことで、ハ・ジヘさんの家では尾行の背後に従兄の妻の実家があることが分かりました。

ハ・ジヘさんの一家はユン・ギルジャを告訴しユン・ギルジャと尾行人に対する接近禁止命令も下されました。

訴訟で負けたユン・ギルジャは、自分の運転手をしていた甥のユン・ナムシンに殺人を依頼すると、一人で仕事をするのが怖かったユン・ナムシンは高校の同窓である消費者金融業者のキム・ヨンギに協力を依頼。

2人はハ・ジヘさんをさらに1か月間尾行し、拉致して殺害しました。

ハ・ジヘさん殺害後、実行犯となった2人にユン・ギルジャは「ユン・ナムシンとキム・ヨンギを中国に出国させ、越北せよ」と指示。

キム・ヨンギの要求で整形手術の費用までまかなってしまいました。

ハ・ジヘさんの父親は、ユン・ナムシンとキム・ヨンギが高校の同窓であることを突き止めると、さらにユン・ギルジャから巨額を受け取ったことや、ユン・ギルジャが空気銃など犯罪道具を購入した形跡まで発見します。

しかし実行犯が既に国外逃亡しているだけに、特にユン・ギルジャを追及する方法がありません。

もはやなすすべなしといった事態に追い込まれたものの、ハ・ジヘさんの父親は諦めません。

私費をはたいて懸賞金まで投じ、ベトナムに直接行き現地の警察や現地在住の韓国人社会、インターポールに捜査を要請。

すると中国公安から通報があり、ユン・ナムシンとキム・ヨンギを逮捕。

韓国に強制連行されたユン・ナムシンとキム・ヨンギは韓国の警察に引き渡され犯行を自白

裁判にかけられユン・ギルジャとユン・ナムシン、そして犯行を指示したキム・ヨンギは無期懲役に処されました。

韓国の女子大学生殺害の動機は?財閥会長夫人ユン・キルジャ

ことの発端は、嶺南製粉の会長夫人のユン・キルジャが1999年ころに「娘婿が不倫をしている」という話を聞いて旦那を疑い始めたことから。

ハ・ジヘさんが勉強を教わっていた従兄の義理の母親がユン・キルジャでした。

ユン・キルジャ夫妻の結婚は司法試験に合格した後、判事に任用された旦那が現金7億ウォンとマンション、自動車を受け取る、いわゆる「契約結婚」でした。

旦那は契約結婚が実現したあとに、受け取ったお金の10%を謝礼金として渡す慣行を無視してしまったため、これに恨みを抱いた仲人が「ユン・キルジャの旦那は不倫をしている」という根も葉もない噂をでっち上げたのです。

ユン・キルジャの旦那のもとには、実際に司法試験を準備中のハ・ジヘさんから電話がかかっていたことから、ユン・キルジャも不信感を募らせます。

ユン・キルジャの旦那にも不倫歴があったことから、ユン・ギルジャは旦那を監視するために寝室に盗聴装置を設置。

さらにハ・ジヘさんを尾行するために監視をつけたのでした。

現職の警察と興信所の職員などハ・ジヘさんを監視するために動員された人がなんと25人。

きめ細かい監視網を構築し、ハ・ジヘさんと旦那が同じ建物に入る写真を撮ってくれば3億ウォンをあげると懸賞金までかけたものの、全ては無駄でした。

ハ・ジヘさん殺害後、実行犯となった2人にユン・ギルジャは「ユン・ナムシンとキム・ヨンギを中国に出国させ、越北せよ」と指示。

キム・ヨンギの要求で整形手術の費用までまかなってしまいました。

韓国の女子大学生殺害のその後は?財閥会長夫人ユン・キルジャ

控訴審でも会長夫人・ユン・ギルジャに対する判決は覆らず刑務所に収監されました。

無期懲役であるはずの会長夫人がたびたび健康問題を理由に「外出」している事実が明らかにされました。

本来、健康問題を理由に病院へ移る場合は、検察の「刑執行停止」処分を受け、刑務所の近隣の病院へ移送されることが多いものの、会長夫人が入院していたのは、ソウル市のソウル延世大学新村セブランス病院。

会長夫人が同病院の医師に虚偽の診断書を作成してもらいVIPルームでの入院生活を送っていることが明らかになったのです。

ありとあらゆる口実をつけながら外出、外泊までしていたことで

2013年まで計15回延長し、10年の収監生活のうち6年を家と病院で過ごしていたことが発覚したことで、病院長は公式に謝罪

虚偽の診断書を書くなど関わった医師5人が警察に召還されて金品の受け渡しがなかったかなどを調べられています。

特にユン氏の主治医だったパク氏は、2007年からユン氏の虚偽診断書を発行する対価として10回に及んで金品を受けてました。

ちなみに、ソウル法学部を卒業して判事になったハ・ジヘの従兄は、結局、殺人を教唆もせず殺人に加担もしませんでした

判事として職務を全うしていましたが、この事件が発覚した後「適格審査対象」として通告を受け法服を脱いでいます。

ちなみに嶺南製粉の会長夫人による女子大生請負殺人事件は実は映画のモデルにもなっています。

「特別捜査:死刑囚の手紙(監督クォン・ジョングァン)」は、権力とお金で殺人まで覆ってしまった財閥家の蛮行を暴くクライムサスペンスとなっています。

キム・ミョンミン主演映画「特別捜査:死刑囚の手紙」メイン予告編
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