顔色なからしめるとは読み方は?
どんな意味の言葉で類語はあるんでしょうか?また顔色なからしめるの英語・中文だと?
顔色なからしめる読み方は?意味・類語は?
「顔色なからしめる」とは「顔色(を)なからしめる」で、「なからしめる」は「なくす」の使役です。
顔色をなくす→顔色が真っ白になる→白を通りこして”青色”にまでなってしまう。
つまり、顔面蒼白(あおざめる)にさせてしまう・・という意味。
相手の意表をついた攻撃とか、予期せぬ反撃とかで、相手が青ざめる程にたじろぐ有様を「顔色をなくす」と言いますね
そうさせてしまう立場(攻撃側)が、「顔色をなくさせてしまう」ことを表現した「いいまわし」です。
現代語に訳せば「顔色をなくさせる」で、意味はある出来事によって生気を失わされた、という感じでしょうか。
「なからしめる」は「ない」という形容詞の使役形です。(動詞「なくす」の使役形ではありません。)
類語として「理由なからしめる」は
「無からしめる」←「無く・あらしめる」
「ある行為を行って○○が無いという状態を実現する」
「アマチュアのA君のプレーは、プロの面々をして顔色無からしめた。」のような表現になります。
ただ口語の欠陥のため、口語では表現できません。
文語の「理由無からしむ」を正しく口語にすることができないのです。
しいて口語訳するときは「顔色を失わせる」「理由がないようにさせる」などとなりますが、この文は、文法的に間違っています(詳細は省略)。
未然形の補助活用が「なかろ(-う)」だけで、「なから(-せる)」という形をきちんと継承・成立させなかったからです。
しかたがないので、文語「なからしむ」の「しむ」(下二段活用)を「しめる」(下一段活用)と口語化したものですが、口語に「なから」の形はありませんね。
ほかに「よからぬこと」の「よからぬ」は「よし」の未然形「よから」+打ち消しの助動詞「ず」の連体形ですが、口語では「よからぬ」全体を連体詞と言うしかありません。
「楽しいです」、「楽しかったです」の文法的に正しくない形を(少なくとも日常会話では)容認せざるを得ないのもこのことが原因です。
(「楽しかり(-ます)」の形をきちんと継承・成立させなかったからです。)
上で使った「せざるを得ない」も文語形の残存です。
文語補助活用の残存例を挙げておきます。
未然形:背は高からず低からず
連用形:一言あってもよかりそうなものだ (もう使う人もほとんどいないでしょうが)
連体形:楽しかるべき修学旅行が一瞬にして…
命令形:幸多かれと祈る
「顔色なからしめる」の意味は、
「顔色なし」という状態で『あらせる』(わざと言いましたが、これも共通語として使えません)
です。
顔色なからしめる英語・中文だと?
「顔色をなからしめる」を英語にしようと思ったら、
put somebody to shame
cast somebody in the shade
put somebody in the shade
throw somebody in the shade