カズレーザーの「目の日焼け 目のトラブルの予防法」について
2024年8月20日(火)放送の「カズレーザーと学ぶ。」では「最新研究で判明!目を守る新常識」というテーマで、『目の日焼け 目のトラブルの予防法』が取り上げられました。
説明してくれたのは慶應義塾大学 医学部 特任講師 眼科医 内野美樹さん。
カズレーザーと学ぶ。|目の日焼け対策(8月20日)
近年、スマートフォンやハンディファンの使用が増え、私たちの目は強い紫外線にさらされる機会が増えています。カズレーザーと学ぶでは、目の日焼けが視力低下、充血、シミ・ソバカスなどの原因になることを指摘し、その対策としてサングラスの重要性が強調されました。
■目の日焼けを加速させる習慣
番組では、目の日焼けを加速させる2つの習慣として、スマートフォンとハンディファンの使用が挙げられました。
スマートフォン: スマホを見るときはまばたきの回数が減り、目が乾燥しやすくなります。乾燥した目は、紫外線のダメージを受けやすくなるため、注意が必要です。
ハンディーファン: ハンディーファンで直接顔に風をあてると、目の表面が乾燥し、ドライアイを引き起こす可能性があります。
カズレーザーと学ぶ。|目の日焼け対策・サングラスの選び方(8月20日)
目の日焼け対策として有効なサングラスですが 、適切な選び方をすることが大切です。
まず、UVカット率が100%に近いものを選びましょう。 サングラスの色が濃い方が紫外線をカットすると思われがちですが、色の濃さとUVカット効果は関係ありません。 むしろ、色の濃いサングラスは瞳孔が開いてしまい、隙間から多くの紫外線を取り込んでしまうため、薄い色のサングラスの方がおすすめです。
サングラスを選ぶ際には、「紫外線透過率」にも注目しましょう。 紫外線透過率とは、レンズがどれだけ紫外線を透過するかを示す数値で、低いほどレンズの性能が優れていることを意味します。 例えば、「紫外線透過率1.0%以下」という表示のレンズは、紫外線を99%以上カットすることができます。
また、サングラスのレンズの大きさも重要です。 紫外線は正面だけでなく、上下左右、あらゆる方向から目に届きます。 そのため、目をしっかりと守るためには、顔にフィットするデザインで、ある程度の大きさのあるサングラスを選びが大切です。
サングラスの色やデザインについて、あくまでも目の日焼け対策として重要なのは、UVカット効果の高いサングラスを選ぶことです。
サングラスは、ファッションアイテムとしてだけでなく、目を紫外線から守るための重要なアイテムです。 正しい知識を持ってサングラスを選び、目の健康を守りましょう。
カズレーザーと学ぶ。|紫外線による目の日焼けの影響と症状(8月20日)
目の日焼けは、肌の日焼けと同様に、紫外線によって引き起こされます。肌と違い日焼け止めを塗ることができない目は、長時間、強い紫外線を浴びると、様々な目のトラブルを引き起こす可能性があります。
目の構造と紫外線の影響
眼球の表面にある角膜は、肌と同じように紫外線の影響を受けやすく、炎症を起こしやすい部分です。 紫外線は、波長の長さによってUVA、UVB、UVCの3種類に分けられます。このうち、波長が280ナノメートル以下のUVCは角膜で吸収されますが、それより波長の長いUVAやUVBは、一部が角膜や水晶体を透過し、網膜まで到達します。 この紫外線によって角膜が炎症を起こした状態が「目の日焼け」であり、医学的には「紫外線角膜炎」と呼ばれています。
目の日焼けで引き起こされる病気
目の日焼けは、急性疾患と慢性疾患の両方に影響を与えます。
急性疾患
- 紫外線角膜炎(雪目)
- 海水浴やスキーなど、紫外線の強い場所で長時間紫外線を浴びることで発症します。
- 症状:目の充血、異物感、痛み、涙が出る、まぶしさ、視界のかすみなど
- 多くの場合、24~48時間で自然治癒しますが、症状が長引く場合は眼科を受診しましょう。
慢性疾患
- 翼状片
- 白目の部分が黒目に向かって伸びてくる病気。
- 紫外線やほこり、風の影響などにより発症すると考えられています。
- 症状が進むと、視力低下や乱視を引き起こす可能性があります。
- 白内障
- 目の水晶体が濁ることで視力低下が起こる病気。
- 紫外線による影響で発症が早まると言われています。
- 瞼裂斑炎
- 白目の部分が黄色く濁って盛り上がる病気。
- 紫外線やコンタクトレンズの使用などが原因で発症すると考えられています。
- 加齢黄斑変性
- 網膜の中心部にある黄斑という部分がダメージを受けることで、視力低下が起こる病気。
- 紫外線も原因の一つと考えられており、長年の紫外線曝露によって発症リスクが高まると言われています。
目の日焼けの対策
- UVカット率の高いサングラスをかける
- サングラスの色が濃いものよりも、薄い色でUVカット率の高いものを選びましょう。
- 顔にフィットし、隙間から紫外線が入りにくいデザインのものがおすすめです。
- つばの広い帽子をかぶる
- つばの幅が7cm以上の帽子は、紫外線を20~70%カットできると言われています。
- 日傘をさす
- 特に日差しが強い日は、日傘を使うことで紫外線から目を守ることができます。
- UVカットコンタクトレンズを使用する
- コンタクトレンズにもUVカット機能が付いたものがあります。サングラスと併用することで、より効果的に紫外線をカットすることができます。
目の健康を守るために
紫外線は一年中降り注いでいるため、たとえ曇りの日でも油断は禁物です。上記のような対策を組み合わせることで、目の日焼けや紫外線による目の病気を予防することができます。 目の健康を守るために、日頃から紫外線対策を心がけましょう。
まとめ:カズレーザーと学ぶ。|目の日焼け対策・サングラスの選び方(8月20日)
2024年8月20日放送の日本テレビ系「カズレーザーと学ぶ。」で特集された「現代人を襲う目のトラブルの予防法」のテーマの一つ、「目の日焼け」について
目の日焼けとは
- 目の表面にある角膜は、肌と同じように、強い紫外線の影響を受けやすく、炎症を起こしやすいです。
- 紫外線による角膜の炎症を「目の日焼け」と呼び、「紫外線角膜炎」や「雪目」とも呼ばれます。
原因
- 20年以上、目と紫外線の研究を続けている島根大学・海津幸子先生によると、肌だけでなく目も日焼けし、角膜が傷つき炎症を起こすそうです。
- 皮膚の場合、死んだ細胞が生きた細胞を紫外線から守っていますが、角膜の場合はノーガードで紫外線にさらされています。
- メラニン色素には紫外線を吸収する役割がありますが、過剰に当たると活性酸素が発生し炎症を起こします。
- 目の充血、痛み、異物感などの症状が出たら、危険なサインです。
- 紫外線ダメージは蓄積します。
- 特に、現代人の目の日焼けを加速させている習慣として、スマートフォンとハンディーファンが挙げられます。
- スマートフォンを長時間見ているとまばたきの頻度が減り、ドライアイになりやすくなります。涙の量が減ると活性酸素が流れにくくなり、傷ついた細胞を再生する物質も減ってしまいます。
- ハンディーファンを顔に当てると、風が目に当たりドライアイになってしまいます。
目の日焼けで引き起こされる病気
- 急性疾患: 紫外線角膜炎(雪目)
- 慢性疾患: 翼状片、白内障、瞼裂斑炎、加齢黄斑変性
予防法
- スマートフォンを長時間見る習慣を減らす: 長時間使用する場合は、適度に目を休ませることが大切です。
- ハンディーファンを使用する際は注意する: 目を閉じるか、胸元あたりに向けて使用することで、ドライアイを防ぎましょう。角膜に直接風を当てないことが重要です。
- UVカットサングラスをかける: UVカット率が100%に近いものを選びましょう。 サングラスの色が濃いほうが紫外線を通さないイメージがありますが、紫外線透過率とサングラスの色は関係ありません。 濃いサングラスをかけると、瞳孔が開いてしまい、隙間から紫外線を取り込んでしまうため、薄い色のサングラスがおすすめです。
- 帽子をかぶる: つばの広い帽子が効果的です。
- 日傘を使う: 紫外線は曇りの日でも降り注ぐため、曇りの日でも使用しましょう。
目の日焼けをしてしまったら
- 目を閉じて安静にし、睡眠を十分とるなどして目を休ませましょう。
- 濡れタオルや保冷剤などでまぶたを冷やすのも効果的です。
- 市販の目薬を使用する際は、ヒアルロン酸の目薬など刺激の少ないタイプを選びましょう。
- 2日経っても痛みが引かない、痛みが強い場合は、眼科を受診しましょう。