ココ山岡は俗に「デート商法」と呼ばれる販売方法でダイヤモンドなど宝石の売上を伸ばしていた宝飾店。
主に独身男性をターゲットに5年後買戻特約で購入決断のハードルを下げて最盛期のバブル時代には140億円を超える年商を上げていたようですが、最終的にはは債務超過に陥り自己破産。
その後も経営難であることを認識しながら、買い戻し特約付でダイヤモンド販売を行なっていたことが詐欺罪にあたるとして、捜索を受けていましたが「仰天ニュース」でココ山岡事件が紹介されました。
ココ山岡事件|偽物ダイヤのデート商法で5年後買戻特約?
株式会社ココ山岡宝飾店はかつてダイヤモンドを販売していた店舗として知られていました。
単独テレビCMはほとんど放映したことはないようですがバブル期に人気の高かったバラエティー番組や視聴者参加型のクイズ番組などに商品提供を行うことで知名度をアップ。
「宝石はココ山岡」というイメージを与えることに成功したココ山岡では人通りの多い場所で販売員(主に女性)が通行人(主に男性)を呼び止め、「一定期間後に販売価格で買い戻す」という買い戻し特約を強調しながら、ダイヤモンドネックレスを販売していましたた。
しかしココ山岡は自己破産していながらも商法を続けたことなどから詐欺罪に該当するということで警察のメスが入ると、大きな詐欺事件として取り上げられます。
その後は刑事裁判と民事裁判のそれぞれに敗訴する形で決着がついています。
なおココ山岡のダイヤについては「偽物」とか「安物」としている情報もみられますが、実際にはココ山岡のダイヤのネックレスを宝飾店の買取見積もりに出したところ10万円以上の値段がつくケースは少なくないようです。
会社は悪質だったとしても扱っていたダイヤモンド自体は本物、いわゆる天然石が主流であったため正規の鑑定をしている店に持って行けば正当な値段で買取ってもらえます。
しかもココ山岡のジュエリーは貴金属部分に重量のあるものが多く、貴金属相場の高騰によって近ごろは買取価格が上昇しています。
引用:https://kirara-jewellers.com/diamond/diamond-yamaoka/
ココ山岡のダイヤ購入時に一緒に発行された鑑定書の信用は残念ながら低いとされ、鑑定書通りのグレードでの買い取りは難しいようです。
ココ山岡の鑑定書は「全日本宝石研究所」というココ山岡系の鑑定会社という会社ですが、偽物をダイヤとすることはなくて、クオリティー評価が甘いだけのようです。
ダイヤモンドの宝石としての価値が失われているわけではありません。
もしまだココ山岡のダイヤを持っているのであれば、ダイヤモンドの相場価格が予想もしない暴落・値崩れをする前に一度、見積もり鑑定だけは済ませておくのが良いんじゃないでしょうか。
ココ山岡事件・裁判結果は?
■刑事裁判
○一審(横浜地方裁判所)
本間夏樹(元副会長)、懲役5年6ヶ月(控訴せず判決確定)
森下展男(元社長)(詐欺罪と特別背任罪)、懲役2年実刑(控訴)
原義邦(関連会社社長)、懲役3年実刑(控訴)
○二審(東京高等裁判所)
森下展男(元社長)懲役1年6ヶ月実刑(控訴せず判決確定)
原義邦(関連会社社長)、懲役3年実刑(上告)
森下を減刑した理由を、裁判長原田國男は「被告に実権はなく、特別背任の刑事責任はほかの被告より相当軽い」とした。
○三審(最高裁第3小法廷)
原義邦(関連会社社長)、懲役3年実刑(確定)
■民事裁判
全国各地域で弁護団が結成されクレジット未払金の債務不存在確認と既払い金の返還を求めて信販会社などを提訴
2000年11月、原告らの未払金債務の全部免除と、弁護団が信販会社から約25億円(既払い金の約4割)の返還を受けて、全国の原告に統一基準で分配するという内容で和解が成立した。