映画「今夜、ロマンス劇場で」の最後・ラストシーンでは健司は死んだのでしょうか?
死んだのなら美雪と一緒に死んだ?最後のシーンは死後の世界ということ?
今夜、ロマンス劇場で(映画)の最後・ラストで健司は死んだ?
現実の世界では、健司さんは亡くなり、美雪さんは消えてしまいましたが、この映画の落ちはそうではありません。
健司さんにとって彼女が全てであったように、美雪さんにとっても、健司さんが全てで、自分の世界を飛び出してまで会いたかった人です。
その人がこの世からいなくなるのだから、自分の存在価値がなくなります。
自分が消えてもいいから、そんなに愛してくれた健司さんと触れ合いたい、自分も愛した人の温もりを感じたいというのが美雪さんの気持ちだったわけです。
「見つけてくれてありがとう。」という言葉に、彼女の気持ちがよく表れています。
最後の舞踏会のシーンについてですが、映画の世界だと思います。
あの完成した脚本は映画化され、登場人物たちみんなは、映画の中の人として、向こうの世界の人として生きて行く、
と言うことでしょう
健司は寿命が来て死んだんでしょうね。美雪は人間の身体に触れてしまったので消えたとみるべきでしょうね。最後に最愛の人の温もりを初めて感じながら二人して旅立つ。
健司さんはそこで、美雪さんに出会ったときの年齢に戻ります。
映画の中の人は歳を取らないのです。
映画の世界で二人はお互いにしっかりと触れ合う。
それがあのキスシーンではないでしょうか。
現実の世界で出来なかったことが出来て、みんながそれを祝福してくれる。
そして、現実の世界から来た彼の贈り物は、花だけではありません。
白黒の世界をカラーにすることが出来たのです。
それは、美雪さんが望んでいたことで、健司さんと同じ世界で生きていきたいということだと思います。
現実の世界で出来なかったことを、健司さんは映画の世界で達成する。
「彼女が一番欲しい物」、というキーワードが亡くなる前に出てきますよね。
あれは、触れ合うという意味もあると思いますが、触れ合って二人で同じ世界で生きるのだという意味と考えることが出来ます。
2人は映画の中で生きていると考えるのがラストシーンだと思います。