世界一深い穴|コラ半島超深度掘削坑どうやって?目的は?

スポンサーリンク
当サイトはアフィリエイト広告を使用しています。
0未分類

世界一深い穴とされる人工の穴「コラ半島超深度掘削坑」について。

コラ半島超深度掘削坑は、1970年から1992年にかけて、ソビエト連邦とロシアによって掘削されロシア北西部コラ半島の人工の穴

世界で最も深いというコラ半島超深度掘削坑はどうやって掘ったのでしょうか?目的は?

スポンサーリンク

世界一深い穴|コラ半島超深度掘削坑とは?

コラ半島超深度掘削坑は、旧ソビエト連邦がコラ半島のペチェングスキー地区で行った科学プロジェクトです。このプロジェクトは、地球の地殻深部を探るために行われました。掘削は1970年5月24日に始まり、最も深いSG-3というボーリング坑は1989年に12,262メートル(約40,230フィート)に達し、これは現在も世界で最も深い人工地点です。このボーリング坑の直径は23センチメートルです。

世界一深い穴|コラ半島超深度掘削坑どうやって?目的は?

このプロジェクトの目標深度は15,000メートル(約49,000フィート)でした。1979年6月6日には、アメリカ合衆国オクラホマ州のBertha Rogers掘削での記録である9,583メートル(約31,440フィート)を超えました。1983年には12,000メートル(約39,000フィート)を超えたものの、1984年に掘削機の故障が発生し、一時的に掘削が停止されました。1988年に掘削は12,262メートル(約40,230フィート)に達しましたが、深度が増すにつれ地中の温度が予想を上回り、最終的に180度(摂氏)に達したため、これ以上の掘削は困難となり、1992年に中止されました。

■発見と研究成果
コラ半島超深度掘削坑では、バルト海大陸地殻の約3分の1に相当する深さ、約35キロメートル(約22マイル)にまで達しました。このプロジェクトにより、地震波の速度が変わる7キロメートルの深度では、花崗岩から玄武岩への移行が見られず、花崗岩が変成していることがわかりました。この深度では、岩石が粉砕されて水で飽和しており、地表の水とは異なる深い地殻の鉱物由来の水と考えられました。また、大量の水素ガスも発見され、掘削坑からは「沸騰する」ように流れ出しました。

世界一深い穴|コラ半島超深度掘削坑の現在

コラ半島超深度掘削坑プロジェクトは1995年にソ連の解体に伴い終了しました。その後、掘削坑の施設は放棄され、現在は環境上の危険にさらされています。2012年には掘削坑は完全に封鎖されました。

■類似するプロジェクト
〇モホール計画(米国)
アメリカ合衆国も1957年にモホール計画を立ち上げ、メキシコ沖の浅い地殻を掘削しようとしました。しかし、1966年に資金不足により中止されました。この計画は、その後の深海掘削計画に引き継がれました。

〇ドイツ大陸深部掘削計画(KTB計画)
ドイツでは、1987年から1995年にかけてバイエルン州北部でKTB計画が行われました。このプロジェクトでは、9101メートル(約29,859フィート)まで掘削され、260度(摂氏)以上の温度に達しました。特別にアップグレードされた高温測定装置が使用されました。

世界一深い穴|コラ半島超深度掘削坑の歴史的な経緯

コラ半島超深度掘削坑は、1988年から20年間、世界で最も深いボーリング坑としての記録を保持していました。しかし、2008年にカタールのAl Shaheen油田で12,289メートル(約40,318フィート)の深さに達し、記録が更新されました。その後もロシアのサハリン沖での掘削記録がさらに更新されましたが、地表面からの深さに関しては、コラ半島超深度掘削坑の12,262メートル(約40,230フィート)が今なお世界記録です。

■プロジェクトの意義
コラ半島超深度掘削坑プロジェクトは、地球の内部構造に関する多くの重要な発見をもたらしました。地殻の深部構造や地震の不連続性、熱的な形態、物理的および化学的組成の研究に大きく貢献しました。また、リソスフェア研究や地球物理学研究のための技術開発にも寄与しました。これらの成果は、科学者たちが地球の内部についてより深く理解する手助けとなりました。

まとめ;世界一深い穴|コラ半島超深度掘削坑どうやって?目的は?

世界一深い穴を掘ることになった「コラ半島超深度掘削坑」プロジェクトの目的は、地球の地殻深部を調査し、その構造や組成を解明することでした。当時、科学者たちは、地球の地殻は比較的単純な構造をしていると考えられていましたが、コラ半島超深度掘削坑の調査によって、地殻は予想以上に複雑な構造をしていることが明らかになりました。

■掘削の過程
掘削は、Uralmash-4Eという掘削装置を使用して開始されました。その後、Uralmash-15000シリーズというより強力な掘削装置に切り替えられました。掘削坑は、中央の穴から分岐する形で掘削され、最も深いSG-3は1989年に12,262メートル(40,230フィート)に達しました。これは、現在も破られていない世界記録です。

■調査結果
コラ半島超深度掘削坑の調査によって、以下のことが明らかになりました。

地殻は、予想よりもはるかに高温である。
地殻は、予想よりもはるかに複雑な構造をしている。
地殻には、予想よりも多くの水が存在する。
地殻には、未知の微生物が存在する。

これらの発見は、地球科学の分野に大きな進歩をもたらしました。

■現在
1992年、掘削は中止されました。その理由は、以下の通りです。

地温が180℃と高く、これ以上の掘削は困難になった。
ソビエト連邦の崩壊により、資金繰りが困難になった。

現在、コラ半島超深度掘削坑は閉鎖されています。しかし、この坑道で得られたデータは、現在も科学者たちによって研究されています。

■コラ半島超深度掘削坑の意義
コラ半島超深度掘削坑は、人類が到達した地下最深部であり、地球科学の分野に大きな貢献をしたプロジェクトです。このプロジェクトによって得られたデータは、地球の地殻構造や組成を解明し、地球の歴史を理解する上で貴重な資料となっています。

タイトルとURLをコピーしました