4月22日の「グッドモーニング」内のクイズ「ことば検定」で出題された問題は「肩こりという言葉が定着したきっかけは?」でした。
答え:肩こりという言葉が定着したきっかけは?【ことば検定】
青:小説
赤:流行歌
緑:竜田揚げは?
緑のボケは「かたこり」ではなく、「かたくり」(片栗粉)
答え:小説(青)
「肩こり」という言葉はいつ広まったのだろうか。それは、1910年、明治の文豪・夏目漱石が発表した『門』の一節からとされる。
「……指で圧して見ると、頸と肩の継目の少し脊中へ寄つた局部が、石の様に凝つてゐた」
元は江戸時代の文献にあった「肩がこる」という用例を、漱石がこのように使ったのだ。すると、『門』が新聞に連載されていたこともあって、この言い回しが世間に広まったという。
その後、近代的な国語辞典の代表格であった『大言海』もこの漱石の用法に倣い、「肩のこり」という表現を収録。学術的にも日本語として定着したのである。
生涯、神経質だったという漱石は、きっと辛い肩こりに悩まされていたことだろう。だからこそ、この言葉に行き着いたのかもしれない。
ちなみにそれまでは、 「肩が張る」といっていたとのこと。
江戸時代の書物にも「肩こり」似た表現があります。
奈河亀輔(ながわかめすけ)の歌舞伎『伊賀越乗掛合羽(いがごえのりかけがっぱ)』十一段目(新日本古典文学大系『上方歌舞伎集』より)
吉(おかな) きつう肩《かた》が凝《こ》つて有《(ある)》さふに厶《(ござ)》り升《(ます)》。
来(金助) サア、その心遣《こゝろづか》いで肩《かた》も凝《こ》る筈《はづ》。様子《よふす》を言《い》ふて聞《き》かしさへすりや、肩《かた》のつかへもさらりと下《さ》がる。
また、肩こりは日本独特の症状の表現らしいです
Wikipediaによると英語では肩こりを
「stiff neck(頚部硬直)」
「tight shoulders(堅い肩)」
「shoulder discomfort(肩の不快感、違和感)」
「shoulder stiffness(肩のこわばり)」(辞書などで調べると日本語訳は全部『肩こり』です
などと表現するみたいですね
文化的な要素が大きいため日本語の「肩こり」のニュアンスを伝えるには多少説明が必要だそうです