ギアをニュートラルにして下り坂を走ると燃費は良くなんでしょうか?
またオートマ車の場合、下り坂でニュートラルに入れると故障する危険があると言われていますが本当なんでしょうか?
下り坂ニュートラルで故障?オートマ(プリウス,BMW)だと壊れる?
車の設計思想として、下り坂を含めてニュートラルでの走行を前提に作られていません。
ギアはニュートラルだとエンジンはアイドリング(燃料消費)となり回転を維持するため燃料噴射を行うので燃費が悪くなります。
ATの場合、ギアがニュートラルだと100%オイルポンプは動いていることが報告されていますので、Dレンジとなんら変わらない状態を保っていることになります。
逆に、ギアが入っているとタイヤの回転だけでエンジンを回せるのでむしろ余計な燃料はカットされて燃費は良くなります。
よほど年式の古い車でもなければ、下り坂=エンジンブレーキ作動状態だと燃料噴射をカットするようになっています(燃料を使わない=燃費向上)。
AT車はATフルード(オートマ専用のミッションオイル)がミッション内部のギアの潤滑をすると共に冷却をしています。
しかしニュートラル状態ではATフルードを循環させるポンプが動かないので、内部ギアの潤滑不良やオーバーヒートを招く危険性が高まる。
オートマチックトランスミッション内の潤滑が出来なくなり最悪焼き付きます。
他にも、AT車でニュートラルで走行し続けると最悪の場合、トルクコンバータに負担がかかって故障する危険もあります。
ニュートラルだとエンジンブレーキも使えないのでフットブレーキに頼らざるを得亡くなります。
フットブレーキの使用頻度が高くなることでブレーキパッドの摩耗が進み、またブレーキングで過熱してブレーキオイルが沸騰してしまえば気泡によりブレーキが効かないという故障となります。(ベーパーロック現象)
オートマチック車なら、[D]に入れて前進走行し始めたら、前進走行し続ける間ずっと[D]に入れておけば、それが最も燃費も良くなります。
燃費を稼ぎたいのなら最近の車は2000rpm以上でアクセルオフすると燃料をカットします。そちらで燃費稼ぎしましょう。
機械にも優しい正しい運転方法になります。
下り坂の走行中の他にも、赤信号交差点などで、車が完全停止した後、待ち時間に[N]にしたほうがよいのか、[D]のままで良いのか?という議論もありますが、機械の寿命と燃費を天秤にかけるような話になってきます。