映画「ラストマイル」で山﨑たすく（中村倫也）について
ラストマイル（映画）山﨑たすく（中村倫也）wiki解説
山﨑たすくは、映画「ラストマイル」に登場する、故人。
5 年前にデイリーファースト西武蔵野ロジスティクスセンターでベルトコンベアに飛び降り自殺を図った元社員でした。 当時、爆破事件の犯人である筧まりかと結婚を考えており、その件で悩み自殺を図ったのではないかと思われていました。 しかし実際は、会社から「死んでもベルトコンベアを止めるな」とまで言われ、過酷な労働環境に追い詰められていました。 彼は、自分がベルトコンベアに飛び降りることで、この状況を止めようとしたと考えられています。
彼のロッカーには「2.7→0」というメッセージが残されていました。 これは、彼が、たとえ自分が犠牲になっても、この過酷な労働環境を終わらせたかったという強い意志を表していると考えられています。
彼の行動は、5 年後、結果的に下請け配送スタッフたちの待遇改善に繋がりました。
ラストマイル（映画）ストーリーwiki解説
「ラストマイル」は、近未来の日本を舞台に、巨大ECサイト「デイリーファースト」とその物流システムに関わる人々を巻き込みながら、ブラックフライデー前夜に発生した連続爆破事件の真相に迫るサスペンス映画です。
物語は、デイリーファースト関東センターに赴任したばかりの新センター長・舟渡エレナ（満島ひかり）が、チームマネージャーの梨本孔（岡田将生）と共に、前代未聞の繁忙期に立ち向かう場面から始まります。 エレナはアメリカ本社から来た優秀な人物ですが、過去のトラウマを抱え、睡眠薬を手放せない状態でした。
そんな中、デイリーファーストから発送された商品が次々と爆発するという事件が発生します。 最初の爆発は、エレナが就任早々、販売目標達成に躍起になり、強引に出荷させた目玉商品「デイリーフォン」で起こりました。 被害者は焼死し、現場は騒然となります。
警察は捜査を開始し、過去の同様の事件との関連性を疑います。5年前、デイリーファースト西武蔵野ロジスティクスセンターで、社員の山崎佑（中村倫也）がベルトコンベアに飛び降り自殺を図った事件です。 山崎は、過酷な労働環境に追い詰められていたという噂がありました。 そして、今回の爆破事件の最初の被害者は、山﨑の恋人だった筧まりかではないかと疑いがかけられます。
一方、エレナは、事件の影響で出荷が滞り、会社からプレッシャーをかけられる中、独自に真相を探り始めます。 そんな彼女に、アメリカ本社のサラから電話が入ります。 実はサラは、事件発生前に筧まりかから爆弾予告を受けていました。 そして、安全策としてエレナを日本に送り込んでいたのです。 サラは、エレナが過去に筧まりかと接触していたことを知っており、彼女を利用しようとしていた可能性も考えられます。
エレナは、サラとの会話から、事件の真相に近づいていきます。 そして、山﨑の残した「27m/s→0」というメッセージの意味を解き明かしていきます。 このメッセージは、彼が命をかけても止めようとした、過酷な労働環境と巨大な物流システムの暴走を象徴していることに気づきます。
エレナは、警察、そして梨本と共に、爆弾を仕掛けた犯人を追いつめます。 犯人は、やはり山﨑の恋人・筧まりかでした。 彼女は、山﨑の死の真相を明らかにするため、そして、彼を死に追いやったデイリーファーストと、そのシステムに復讐するために、爆弾テロを起こしたのです。
事件後、エレナはデイリーファーストを辞めます。 梨本は、山﨑のロッカーを引き継ぎ、新たなセンター長となります。 そして、過酷な労働環境に苦しむ佐野親子は、わずかながらも待遇改善を勝ち取ります。 しかし、巨大な物流システムは、今日も止まることなく動き続けています。
「ラストマイル」は、ラストシーンまで、明確な答えを提示するわけではありません。 しかし、事件を通して、現代社会における様々な問題を浮き彫りにしています。
- 私たちが享受している便利なサービスの裏側にある、過酷な労働環境
- 利益を優先し、問題を隠蔽しようとする企業の姿勢
- 知らず知らずのうちに、そうしたシステムに加担している消費者の責任
「ラストマイル」は、これらの問題について、観客一人ひとりに突きつけ、考えさせる作品となっています。
