四川航空8633便不時着事故|リュー機長の現在は?フライト・キャプテン高度1万メートル

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四川航空8633便不時着事故は、2018年5月14日に重慶発ラサ行きの四川航空3U8633便で起きた航空事故。

3人の操縦士に加えて、6人の客室乗務員と119人の乗客が搭乗していましたが、リュー機長のその後・現在は?

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四川航空8633便不時着事故の経緯

2018年5月14日に、重慶江北国際空港からチベットのラサ・クンガ空港への定期便・四川航空8633便(エアバス A319-100)が6時25分に離陸

しかし、離陸から約40分後、四川省小金県上空30,000フィート (9,100 m)で、操縦席の右前方の窓ガラスが破損、急激に機内の気圧が下がります。

窓ガラスの破損により、操縦室は一瞬にして気圧が下がり、気温も氷点下40度まで急降下

FCU(Flight Control Unit、自動操縦などを操作するパネル)が大きく破損し、また吹き込む大量の気流の音で通信が聞き取れない状態になった。

副操縦士は、自動応答装置(トランスポンダー)を使用して成都双流国際空港の管制官に緊急事態を宣言した

8633便は7時42分に成都双流国際空港に緊急着陸した。しかし、航空機はオーバーウエイト(重量超過)の状態だったため、タイヤの破損につながった。

なお、徐瑞辰(Xu Ruichen)副操縦士の上半身は、外に吸い出されそうになっていたが辛うじてシートベルトに守られた。

顔にすり傷、右目の軽度の打撲、及び腰を捻挫するなどの怪我を負った。また、客室乗務員の1人も腰を負傷した

その他の乗客乗務員は、機体の揺れによる負傷や急減した気圧による窒息などを起こさなかった。またエアバスA319の断熱設計により、コックピットにいた3人の操縦士は凍傷を受けなかった

四川航空8633便不時着事故|原因は

四川航空8633便は自動化設備も機能を失う中、リュー(劉伝健、Liu Chuanjian)機長が20年の飛行経験に頼り、手動操縦で約20分かけて成都双流国際空港(Chengdu Shuangliu International Airport)への緊急着陸に成功させ、乗客119人と乗組員9人の命を守りました。

操縦席の窓は丸ごと1枚なくなっており、操縦室内の電子機器は破損し散乱、徐副操縦士の衣服はボロボロに破けていた。乗客が撮影した映像からは、客室内は食べ物や食器が散乱し、客席上部から下りた酸素マスクを乗客が慌てて装着する中、客室乗務員が乗客たちを安心させようと声をかけていた様子が残されています。

中国民間航空局、エアバス、四川航空が原因究明を行った結果、2020年6月2日、最終報告書が発表され、事故の根本的な原因は、フロントガラスの右側のシールが湿気によって損傷したこと。

風防を密閉するためのシリコンが破損し、風防内部に空気が入り、さらに、外部から湿気が侵入して、風防の底部の縁に溜まった可能性が最も高く、キャビン内外の気圧差や離着陸時の温度変化により、フロントガラスがさらに損傷し、最終的にフロントガラスが破裂したとのこと。

さらに電源の導線が長時間湿気にさらされたことで、絶縁性が低下し、風防の左下部のカーブしている部分に湿気がたまり、アーク放電が続いたと見られている。

放電により局部的に高温になり、2層構造のガラスが破損し、最終的に風防がコックピットの中と外の気圧の差に耐えられなくなり、脱落したようです。

四川航空8633便不時着事故|リュー機長の現在は?

四川航空8633便不時着事故のリュー機長はもともと空軍パイロットだったそうです。

1971年に重慶市で生まれ、子供の頃から、飛行機を操縦するという夢を持っていました。

大学受験の際、彼は陸軍士官学校を志願したものの英語が苦手だったため断念。

セメント労働者や、中学校の先生を経て2回目の大学入学試験で空軍第 2 飛行士官学校への入学しています。

熾烈な競争を潜り抜けてパイロットの資格を獲得すると、1991年に入隊後、優れた成績を評価され飛行教官に昇進。

2006 年に退職した後、四川航空に入社し、民間航空機長となっています。

リュー機長は、その後、四川省政府から「中国民間航空英雄機長」を授与されただけでなく、「五・一勤労勲章」も受賞し、「中国に感動したトップ10人」の一人に選ばれています。

ただ事件後、重度の不眠症に悩まされ、ほぼ7か月間乗務停止を余儀なくされています。

2018年11月には無事に復帰すると、2022年には北京冬季オリンピックの聖火リレーに参加。

同年3月、中国民間航空飛行大学の首席操縦士に転任し現在は第14回全国人民代表大会の代表に選出されたとのこと。

四川航空8633便不時着事故は映画化|フライト・キャプテン高度1万メートル

【予告】フライト・キャプテン

四川航空8633便不時着事故は、「フライト・キャプテン高度1万メートル、奇跡の実話(原題:中國機長)」として映画化されています。

監督:アンドリュー・ラウ
脚本:ユー・ヨンガン
視覚効果:エレン・プーン
出演:チャン・ハンユー(リュー機長)、ユアン・チュアン(ビ・ナン)、オウ・ハオ(シュ・イー・チェン)、ドゥー・ジアン(シャン・ドン)、チャン・ティエンアイ(フォアン・ジャ)

■あらすじ
2018年5月14日、重慶市からチベット自治区のラサに向かう四川航空3U8633便が、乗客119人を乗せて飛び立つ。当初は順調なフライトだったが、地上1万メートルを飛行中、突如として操縦室のフロントガラスにひびが入り、瞬く間に大破する。氷点下30度の冷風が猛烈な勢いで吹き込み、操縦室の圧力は低下。自動操縦も不可能になり、激しく揺れる機体に乗客もパニックに陥るが……。

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