映画「マトリックス」では、「デウス・エクス・マキナ」がラスボスで由来は「ラテン語で「機械仕掛けの神」、マトリックスそのものでした。
では預言者(予言者)とは正体は?なぜ交代で変わった?
マトリックス預言者とは正体は?
映画「マトリックス」の預言者の正体は、端的に言えば、マトリックスのシステムの一部でした。
「電子計算機」が作り出した仮想世界がマトリックスであり、その「電子計算機」の製作者がアーキテクトですが、マトリックスの「均衡」を保つ役割を担うプログラムでした。
それに対して、預言者(予言者)はマトリックス内の「均衡」を破壊をもたらす存在(プログラム)。
マトリックス内の調和を重視するアーキテクトのような存在ではなく、機械と人間の戦争を終わらせるように動く、稀有なシステムでした。
結果的に、人間にとっては「不均衡な状態」が快適にマトリックスが動作するために必要な条件であることから、預言者の正体を知ったネオは預言者を信じるべきか信じないべきか悩むことになります。
ただオラクルのこれまでの言動から、預言者は敵ではないとネオは認めスミスをはじめマトリックスとの最終決戦へと挑むことになります。
預言者はあたかもマトリックスにとって偶然に発生したプログラムかのように描写されてきましたが、実は預言者は常に「マトリックス」の安定的「リセット」とその次の「マトリックス」を平常スタートさせるために必要なマトリックスの壮大なシステムの一つに過ぎませんでした。
預言者も「設計者」が作り出した「マトリックス」内にでもいる「住人」プログラムで普遍的にどの世代にも存在する「メッセンジャー」としての役割がありましたが、設計当初と世代経るごとに役割が変化している可能性はあります。
ちなみに、モーフィアスは預言者から救世主を見つけ出すことが預言されていましたが、どうやってネオを探り当てることができたんでしょうか?
モーフィアスはマトリックスの中(それまでネオが現実だと思って暮らしていた世界)では伝説的な正体不明のハッカーで、社会に対して違和感を感じている人間でしかもハッカーなら、一度は会って話をしたいと思うような存在でした。
最初にネオと会った時、モーフィアスはネオに「君は私を捜していたが、私はずっと前から君を捜していた」と語りかけています。
ネオの側からも、(おそらくは好奇心から)モーフィアスに接触しようとアクションを起こしていたわけです。
モーフィアスは、預言者のアドバイスに従って、救世主としての条件を満たす多数の人間を一人一人チェックすると同時に、おそらく自分を捜す人間がいたら、それが誰なのかわかるよう、ネットワーク上に逆探知のトラップを仕掛けていたのではないでしょうか。
ネオはそれに引っかかり、なおかつ救世主になる要件を満たしていたので、モーフィアスの方から接触した、ということだと思います。
トリニティはかつて預言者から、「自分は救世主と恋に落ちる」と予言されていました。
当初ネオは、彼女にとってかなり微妙な存在だったはずが、その、ちょっと素直になれない相手が自分たちのリーダーと対面するにあたって、一発釘を刺してみた、というのが大きいんじゃないでしょうか。
さらに、ネブカドネザル号の乗員の内、少なくともモーフィアス・トリニティ・サイファー・マウスは元ハッカーだと推測されます。
ザイオンのスカウトを受ける者には反社会的なハッカーが多いことを考えると、モーフィアスの誘いに生意気な態度で応じた例が、過去にあったのかもしれません。
先輩として、面接前に、右も左もわからない坊やに一言忠告してやった面もあるのかも。
少なくとも、モーフィアスに読心能力があるとかではないはずです。サイファーの裏切りにも、気が付いていませんでしたし。
マトリックス預言者なぜ交代で変わった?
マトリックスが預言者の外見が変わった理由については映画では特に言及されておらず、ゲーム「エンター・ザ・マトリックス」で少し詳しく語られています。
設定上では、カマラ夫妻から引き取ったサティを狙うメロビンジアンと取引したためだったと思います。
実際は1作目から預言者を演じられていた女優さんが2作目の撮影中に亡くなってしまったためで、急遽脚本を変える必要も出てきて、上記の設定もその時追加されたものだそうです。