(基本的に二親等以内)の親族が亡くなった場合、
喪中(喪に服す期間)となります。
喪中はお祝い事やめでたいことを避けなければいけないので、
新年を喜びを分かち合う年賀状のやり取りを控え、
喪中ハガキを送らなければいけません。
通常、新年の挨拶と言えば
「あけましておめでとうございます」となりますが、
喪中は「おめでとう」は使えません。
喪中の新年の挨拶は、
「今年もよろしくお願いします」
とします。
同じように喪中の年末の挨拶はというと
「良いお年をお迎えください」
を使うことができません。
「良い」という言葉はお祝い事を意味するからです。
そこで喪中の年末の挨拶には、
今年もお世話になりました
来年もよろしくお願いします
といった感じにするのが無難です。
喪中の年末の挨拶・年始の挨拶
喪中では
- お祝い
- おめでたい
というニュアンスを含んだ言葉を使ってはいけないとされています。
ただこれは決して、
喪中は「個人の死を悼む」期間なんだから、
楽しく賑やかに過ごすには不謹慎だ!
というわけではありません。
大切な人を失った悲しみで、
とてもお祝い事をする気分になれない、
という意味です。
喪中の本来の意味から考えれば、
少なくとも四十九日の法要が済んでいれば、
例年通りの年末の挨拶をしても良いですし、
年始のお祝いをしてもかまいません。
ただ、世間の目(社会の一般常識)から考えると、
喪中はできるだけお祝い事やおめでたいことを
避けたほうが無難です。
年末の挨拶をする際も、例年であれば、
良いお年をお迎えください
とすれば良いモノの、
「良い」という言葉には新年を祝う、
というニュアンスも含まれます。
そこで、
「今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いします。」
といった感じに言い換えるのが良いです。
メールやLINEで年末の挨拶を送るのであれば、
「明くる年も変わらぬご交誼の程お願い申し上げます」
といった言葉も使うことができます。
喪中の年始の挨拶
一般的な年始の挨拶と言えば、
明けましておめでとうございます。
ですが、喪中の場合には「おめでとうございます」が使えません。
そこで、
お早うございます。今年もよろしくお願いします。
昨年は大変お世話になりました。 今年もどうぞよろしくお願いします。
昨年はありがとうございました。本年もよろしくお願いします。
といった感じにすると良いです。
喪中の人に年末年始の挨拶をする場合
自分は喪中ではないけれど、
年末の挨拶・年始の挨拶をする相手が喪中だった場合、
どんな挨拶をしなければいけないのかというと、
- お祝い
- おめでたい
というニュアンスを含んだ言葉を使ってはいけないのは同じです。
さらに、
- 忌み言葉(死ぬ、去るなど)
- 重ね言葉(くれぐれも、たびたびなど)
とされる言葉も避けなければいけません。
重ね言葉も忌み言葉もどちらも、
故人の死を強調するような意味に受け止めとめられる
ことがあるからです。
喪中の相手に喪中の年末の挨拶をするならば、
今年もお世話になりました
といった感じで済ますのが良いですし、
年始の挨拶をする場合も、
「今年もよろしくお願いします」
とするのが無難です。
喪中にメールで年末年始の挨拶をする場合
日本語には書き言葉と話し言葉というのがります。
※日本語だけじゃなくて英語など他の言語にも、
書き言葉と話し言葉があります。
たとえば、
「あけましておめでとうございます」
は、話し言葉でも書き言葉でもどちらにも使えますが、
「謹んで新年のお祝いを申し上げます」
を話し言葉で使ってしまうと、
かなり違和感があるので喪中ハガキやメール・LINEなど
書き言葉だけで使ったほうが良いでしょう。
ただもちろん、自分もしくは挨拶をする相手が喪中の場合、
お祝い事を意味する言葉を使うのは避けなければいけないので、
年末の挨拶であれば、
今年もお世話になりました
来年もよろしくお願いします
といった感じにするのが良いです。
年始の挨拶の方も
昨年は大変お世話になりました
今年もどうぞよろしくお願いします。
とするのが無難です。
※「去年」ではなく「昨年」としなければいけません。
「去」という漢字は忌み言葉の一つです。
喪中におせちを食べる?食べない?雑煮は?
喪中は基本的にお祝い事を避けなければいけないとされているので、
おせちやお雑煮を食べるのを控えなければいけない、
という風に考えられがちですが、
親族で相談をしたうえで、おせちを食べるのは構いません。
おせちには「新年を祝う」という意味合いもあるものの、
他にも、
- 正月の三が日は料理を作らないで女性もゆっくり休む
- 1年を健やかに過ごすことを願う
といった意味もあります。
喪中におせちを食べるのは決して間違っているわけじゃないものの、
一つ気を付けなければいけないのは、おせちで使われる食材の中には、
お祝いを意味するものもあること。
たとえば、鯛は「めでたい」とひっかけているので、
喪中のおせちには避けなければいけません。
喪中に食べるおせちに関しては、
こちらの記事を参考にしてください。
喪中に忘年会・新年会に参加しても良いの?
忘年会・新年会のような賑やかな場所に、
喪中期間中に行くのは不謹慎なのかというと、
絶対に行っちゃいけないというわけではありません。
喪中の本来の意味は、
「故人を失った悲しみで、とてもお祝いをする気にはなれない」
というものです。
悲嘆に暮れた状態で忘年会や新年会に参加をしても、
その場の雰囲気を悪くしてしまうので、
周囲に気を利かせて参加を見送るというのが、
正しい解釈になります。
少なくとも忌中とされる四十九日が済むまでは、
忘年会・新年会への参加は見送ったほうが良いです。
自分自身の気持ちさえ整理ついているのであれば、
告別式から50日が過ぎていれば、忘年会・新年会に
自由に参加して構いません。
ちなみに、喪中の由来というか考え方は、
仏教や神道に由来をしているわけではありません。
あくまでも儀礼的な禁忌状態に過ぎないものなので、
浄土真宗のように仏教の宗派によってはそもそも
喪中が存在しないケースもあります。
自分の家の宗派なんて、あまり気にすることはないと思いますが、
一度、確かめてみたほうが良いかもしれませんね。
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