名久井農業高校｜節水型ミスト栽培システムでナニコレ珍百景

名久井農業高校「水を有効利用する節水型ミスト栽培システムの開発」について

日本ストックホルム青少年水大賞を受賞して国際大会に出場することになった名久井農業高校の節水型ミスト栽培システムがナニコレ珍百景でも紹介されました。

名久井農業高校｜節水型ミスト栽培システムでナニコレ珍百景

名久井農業高校環境システム科の生徒たちは、水資源の乏しい発展途上国での野菜栽培に焦点を当て、苗の根に与える水の量を細かい霧状のミストにし、タイマーで一日に決まった回数だけ散布する節水型栽培法を開発しました。このシステムは、水耕栽培よりも少ない水量で栽培できることが特徴です。

■システムの特徴
大幅な節水: 従来の水耕栽培と比較して、水の使用量を70%以上削減できます。
水資源の乏しい地域でも利用可能: 少量の水で栽培できるため、水不足に悩む地域でも野菜を栽培することができます。
排水量の削減: 根に直接水を噴霧するため、排水量を大幅に削減できます。
栽培環境の制御: ミストの量や噴霧時間を調整することで、栽培環境をより精密に制御できます。

■研究の背景
世界の水資源は有限であり、特に発展途上国では深刻な水不足が問題となっています。従来の農業用水は大量の水を必要とするため、水資源の制約を受ける発展途上国では農業生産が困難な状況です。

名久井農業高校｜節水型ミスト栽培システムがストックホルム青少年水大賞

名久井農業高校「水を有効利用する節水型ミスト栽培システムの開発」の研究では、超音波発生装置を用いてミストを発生させ、植物の根に吸収されなかった水分を循環させるシステムを開発しました。このシステムは、水耕栽培よりも大幅に節水でき、排水も低減できます。

■研究成果
この研究は、2024年4月に開催された「日本ストックホルム青少年水大賞」で最高賞を受賞しました。また、8月にはスウェーデンで開催される国際コンテストにも出場し、研究成果を発表する予定です。

■この研究の意義

この研究は、水資源の乏しい地域での農業生産を可能にし、食糧問題の解決に貢献することが期待されます。また、このシステムは環境負荷も低いため、持続可能な農業の実現にもつながることが期待されます。

ストックホルム青少年水大賞とは？名農高が節水型ミスト栽培システムで受賞

ストックホルム青少年水大賞（Stockholm Junior Water Prize：SJWP）は、水問題に関心を持つ20歳以下の若者を対象とした国際的な賞です。水問題の解決に貢献する優れた調査研究に対して授与されます。

■概要
主催：ストックホルム国際水研究所（SIWI）
対象：20歳以下の若者
賞：金賞、銀賞、銅賞、特別賞
賞金：金賞：1万米ドル、銀賞：5千米ドル、銅賞：2500米ドル
応募締切：毎年4月

■応募資格
20歳以下の若者
個人またはチームでの応募が可能
水問題の解決に貢献する調査研究を行っていること
研究結果を英語で報告できること

■審査基準
研究の独創性
水問題の解決への貢献度
科学的妥当性
プレゼンテーション能力

■受賞者
受賞者は、毎年8月にスウェーデンのストックホルムで開催される国際青少年水週間にて表彰されます。また、受賞者には、世界中から注目を集める国際的なカンファレンスへの参加機会も与えられます。

まとめ：名久井農業高校｜節水型ミスト栽培システム

青森県立名久井農業高等学校環境システム科の生徒たちが開発した「水を有効利用する節水型ミスト栽培システム」は、従来の水耕栽培よりも大幅に節水できる点が特徴です。このシステムは、超音波で水を霧状にし、植物の根に直接噴霧することで、無駄な水の蒸発を抑えます。また、根に吸収されなかった水分は回収して再利用するため、水の使用量をさらに削減できます。