人間の声の周波数帯域は下は何Hzから上は何Hzなんでしょうか？
「心地よい」「うるさい！」と感じる人間の声の周波数や大きさは？
人間の声の周波数帯域は何Hz？
人間の声の周波数帯域は、一般的に約20Hzから20,000 Hzまでです。
ただし、年齢や性別などの要因によっても異なる場合があります。例えば、子供や女性は高い周波数帯域まで聞き取ることができることがありますが、高齢者は低い周波数帯域までしか聞き取ることができない場合があります。
ちなみに、自然界には、様々な音が存在します。以下に代表的なものとその周波数をいくつか挙げてみます。
風の音：約10 Hz～200 Hz
雷の音：約20 Hz～20 kHz
雨の音：約100 Hz～10 kHz
鳥のさえずり：約1 kHz～8 kHz
カエルの鳴き声：約100 Hz～5 kHz
昆虫の音（セミ、バッタ、コオロギなど）：約1 kHz～8 kHz
海の波の音：約10 Hz～1 kHz
滝の音：約20 Hz～20 kHz
動物の足音：約5 Hz～40 Hz
火の音（燃える木や炭火など）：約20 Hz～500 Hz
楽器の音の周波数は、楽器の種類や演奏方法、音量などによって異なりますが、以下に一般的な範囲での周波数帯域をいくつか挙げてみます。
ピアノ：約27 Hz～4186 Hz
ギター：約82 Hz～1175 Hz（6弦の場合）
バイオリン：約196 Hz～1760 Hz
チェロ：約65 Hz～1046 Hz
フルート：約262 Hz～2093 Hz
サックス：約220 Hz～1567 Hz
トランペット：約131 Hz～1319 Hz
ドラムセット（バスドラム）：約20 Hz～200 Hz
シンバル：約1 kHz～20 kHz
人間の声の周波数帯域｜男性・女性の平均は何Hz？
人間の声の周波数帯域で男性・女性の平均については
・普段の話し声（男性）
下限は120～200Hz
上限は破裂音や「さしすせそ」などの摩擦音も含むなら、20,000Hzくらいまで出ています。
・普段の話し声（女性）
下限は200Hz～300Hz
上限は男性と同じで20,000Hzくらい。
・人間の声で出せる限界
下限は100Hz程度
上限は上に述べたように、摩擦音まで含めるなら20,000Hzくらいまで出せます。
母音のように声帯を震わせてという事なら、ホイッスルボイスのような特別な技法を使えば3,000Hzくらいまで出るようです。
声楽的音域としては
男性）バスの最低音：87 Hz ～ テノールの最高音：440 Hz
女性）アルトの最低音：174 Hz ～ ソプラノの最高音：880 Hz
です。
ちなみに、人間の耳で聴こえる音の大きさは、音圧レベル（Sound Pressure Level, SPL）として測定され、単位はデシベル（dB）で表されます。以下は、一般的な音の大きさを示す一連のデシベルの値です。
0 dB：聴覚閾値。ほとんどの人が聞き取れる最小の音の大きさ。
20 dB：静かな図書館の中など、非常に静かな環境。
40 dB：静かな居間やオフィス内など、静かな環境。
60 dB：一般的な会話や家庭内のテレビやラジオなど、普段の生活音。
80 dB：自動車の通行音や、都市部での生活音など、ややうるさい環境。
100 dB：ロックコンサートや発電機の音、大音量のスピーカーなど、非常にうるさい環境。
120 dB：爆発音やジェットエンジンの音など、非常に大きな音。
なお、人間の耳は、聴力のレベルによって聞き取れる音の大きさが異なるため、上記のデシベルの値はあくまで目安として捉えてください。
まとめ：人間の声の周波数帯域は何Hz？男性・女性の平均は？
人間が音を感知する仕組みは、大きく分けて以下のようになります。
聴覚器官である耳に音が届く
耳で届いた音が内部で処理される
処理された情報が脳に送られ、音を認識する
まず、1番目の「耳に音が届く」について説明します。耳は、外耳、中耳、内耳の3つの部分から構成されています。外耳は、耳たぶから耳垢が詰まっている部分までを指し、外部からの音を集める役割を持ちます。次に、集められた音は外耳道を通り、中耳へと伝わります。中耳は、鼓膜や耳小骨から構成され、外耳から集められた音を内耳に伝える役割を持ちます。最後に、内耳は、前庭、半規管、蝸牛と呼ばれる部分から構成されており、内部にある細胞が音を電気信号に変換することで、脳に情報を送ります。
次に、2番目の「耳で届いた音が内部で処理される」について説明します。内耳に届いた音は、蝸牛と呼ばれる部分の中にある毛細胞によって、音の周波数に応じた電気信号に変換されます。この信号は、聴神経を通って脳に伝わり、音の高さや音の強さなどを処理する部位である聴覚野で解析されます。
最後に、3番目の「処理された情報が脳に送られ、音を認識する」について説明します。聴覚野で解析された情報は、脳の各部位で総合的に処理され、最終的に音として認識されます。このとき、脳は、音の高さや音の強さだけでなく、音の周りの環境音や、聞こえてくる音の響きなども考慮して、音を認識します。
ちなみにモスキート音は、人間が聞き取りにくい高周波音のことを指します。一般的には、17 kHz以上の周波数の音を指すことが多いです。この高周波音は、若者や小さな子供たちなど、聴覚が敏感な人たちには聞こえる場合がありますが、成人や高齢者には聞こえにくくなっています。
モスキート音は、元々はセキュリティー用途などで利用されることが多かったのですが、最近では、不特定多数の人々が立ち寄る場所での不正駐車防止や、不特定多数の人々の立ち入りを制限するための手段として使用されることもあります。ただし、一部の人々には聴力障害を引き起こす可能性があるため、法律によって制限される場合があります。
また、モスキート音は、蚊などの昆虫が発する音にも似ているため、その名前が付けられたとされています。
■音と音楽との関係
【音の高低】
同じ音叉が共鳴するのは何故でしょう。それは材質や形を同じにしているからです。
物体の形や大きさによって共鳴する周波数は決まってきます。大きな物ほど共鳴する周波数は低くなり、反対に小さな物ほど高くなります。教会に設置してあるあるパイプオルガンは、長さの違うパイプが無数並んでいます。これは、パイプの長さや太さを変えることによって、それぞれが異なる周波数で共鳴することを利用する為です。一方、直接に空気を震わせるピアノやギターの弦の場合も、長さや太さを変えて違う周波数が出せるようになっています。
【よくある間違い】
音が大きい事を音が高いとか、音が小さい事を低いという表現をされる場合が有りますが、これは完全な間違いです。周波数によって音の高低が決まり、音量は大小あるいは、強弱という表現をします。
○A（アー）の音
オーケストラが、演奏する前に、必ず楽器の音合わせをします。それをチューニングといいますが、コンサートマスターと呼ばれる第一バイオリン奏者がAの音を最初に出す事から始まります。Aを日本語では、ドレミの、ラの音、もしくはイロハではイの音と呼びます。この周波数は、440Hzとされていますが、厳密には規定されていなくて、各オーケストラで周波数が微妙に違います。例えば441HzをAとして演奏をしていても間違いではありません。この音程は、人の赤ちゃんの泣き声から、伝統的に決まりました。
時報で使用する音の周波数はこの440Hzと倍の880Hzです。
○オクターブ oct
もう一つ、この周波数を2倍にした時、人の耳は、基本となる音と2倍になった音が、同じような音に聞こえます。この周波数が2倍になるまでをさらに8分割にして、現在の音階が成立しました。ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ドの誕生です。8という数字はオクトと呼び、ド～ドまでを8分割しますので、これがオクターブと呼ぶ由来です。
1オクターブは周波数が、2倍になり、2オクターブはさらにその2倍すなわち元の4倍になります。カタログ中では、octという表記をします。
オクトが語源になった言葉は、蛸は足が8本ですのでオクトバス、10月は8番目の月（10番目ではない）ですのでOctoberなどがあります。
