「お盆過ぎたら海に行ったらいけない」と言われる理由は?
海には成仏していない霊がたくさんいて人間の足を引っ張る?
「霊に足引っ張られて帰ってこれなくなるよ!」と言われますが、単なる迷信・都市伝説なんでしょうか?
お盆の海・川は足を引っ張られる?
「お盆を過ぎて海に入ってはいけない」と言われる理由は、いくつかの要因が関わっています。「お盆過ぎたら海に行ったらいかんよ!霊に足引っ張られて帰ってこれんくなるよ!」という言い伝えは、お盆の時期に海で遊ぶことが危険な理由を示しています。
なぜお盆以降海に近づくと危険なのか、詳しく説明しましょう。
土用波(どようなみ)が起こりやすくなる
離岸流(りがんりゅう)が発生しやすくなる
クラゲが発生しやすくなる
これらの要因により、お盆以降の海は危険な状態になる可能性が高まります。したがって、人々は安全を確保するために海に入ることを控えることが推奨されています。
なお、海の危険性についての注意は大切ですが、霊に関しては「帰ってくる」という迷信的な考え方が影響していると考えられます。このような迷信に振り回されず、安全な行動を心がけることが大切です。
土用波が起こりやすくなる
お盆の時期には、台風の影響で「土用波」と呼ばれる大きな波が発生しやすくなります。これは普段よりも2?3倍も大きな波で、海岸に向かって押し寄せる特徴があります。この波に巻き込まれると、溺れる可能性が高まります。
離岸流が発生しやすくなる
離岸流とは、海岸に打ち寄せた波が沖に戻ろうとするときに発生する強い流れのことです。この流れは非常に速く、人を引きずってしまうことがあります。海に入ると、離岸流によって沖まで流されてしまう危険性が高まります。
クラゲが発生しやすくなる
お盆の時期には、クラゲが大量に発生することがあります。これは海水の状態やプランクトンの増加によるものです。クラゲはしばしば人々に刺されることがあり、その際の被害も考慮されています。
お盆の海・川は足を引っ張られる・入ってはいけない期間は何日?
お盆期間中、海に入るのを避ける時期は、基本的にお盆の前後数日間が避けるべき時期です。
具体的な日付は地域や年によって異なる可能性があるため、地元の慣習や情報に合わせましょう。
避けるべき時期: お盆の前後約3日間
もし海水浴をする場合は、天候や海況を確認して、安全な場所で遊ぶようにしましょう。
また、お盆期間中は、海でクラゲが発生する可能性が高いです。クラゲに刺されると、痛みやかゆみ、そして場合によってはアナフィラキシーショックを起こすこともあります。そのため、海に入る前には、必ずクラゲの発生状況を確認しましょう。
まとめ:お盆の海・川は足を引っ張られる?海に入ってはいけない期間は何日?
「お盆を過ぎて海に入ってはいけない」と言われる理由は、いくつかの要因が関係しているからです。
お盆の頃になると台風が発生し、その影響で波のうねりが日本沿岸に押し寄せます。
いわゆる土用波と呼ばれるものです。
打ち寄せた波は、次々と打ち寄せる波に阻まれて沖に戻れず、岸に沿って流れた後、海中で合流して沖に流れる潮の通り道を作ります。これを「離岸流(リップ・カレント)」といいます。
離岸流の速度は、速いもので秒速2m(時速7.2km)、ちょっと小走りくらいのスピードですが、海底の地形によっては、本当に足を引っ張られるような状態になります。
浅瀬と思って遊んでいても、腰くらいに深さになったら注意が必要です。
また、お盆は、ご先祖様を供養する大切な儀式の時期です。この時期には、霊的な要素が強くなり、多くの方々が供養のためにお墓や家に帰ってきます。お盆の供養は「施餓鬼供養」と呼ばれ、家の周りにいる餓鬼(幽霊や未練が残る霊)を供養するために、果物などの食べ物を用意します。そのため、海にも餓鬼が集まることがあるとされます。