『おかめ』と『おたふく』の違いは?
おかめとおたふくは同じ意味なんでしょうか?
『おかめ』と『おたふく』の違いは?同じ意味?
「おかめ」と「おたふく」は、どちらも丸顔で鼻が低く、頬の高い女の面です。
意味は同じですが、使われ方やニュアンスに違いがあります。
「おたふく」は、古くから存在する日本の面(仮面)の一つです。
名称の由来は、狂言面の「乙」(乙御前)の「オト」音の転訛ともいわれています。
「おたふく」は、笑顔を浮かべていることが多いため、福の神や縁起物として親しまれています。
しかし、一方で、醜い顔であるという意図で女性に対して浴びせかける侮辱語として使用されることもあります。
「おかめ」は、「おたふく」に比べて時代が新しく、とくに近世(17世紀 – 19世紀)の江戸(現在の東京都)の里神楽で使用されるものであると言われています。
名称の由来は、顔と頬の張り出した形が「瓶」(かめ)に似ていることから名付けられた、とされます。
「おかめ」は、もともとは「おたふく」と同じ意味で使われていましたが、江戸時代には、次第に「おたふく」よりも愛嬌のあるイメージが定着していきました。
「おかめ」と「おたふく」は、同じ面であるものの、使われ方やニュアンスに違いがあります。
「おたふく」は、古くから存在する面で、福の神や縁起物としてのイメージが強い一方で、醜い顔であるという意図で女性に対して浴びせかける侮辱語としても使用されることがあります。
「おかめ」は、「おたふく」に比べて時代が新しく、愛嬌のあるイメージが強い面です。
『おかめ』と『おたふく』のお面
お面は里神楽などで道化役の女性として使われることもあり男性の面であるひょっとこと対に用いられることも多い。 またお多福ともいうように福が多いということから縁起がよいとされ、浅草鷲(おおとり)神社などの酉の市の熊手の飾りなどに使われるようになった。また京都では、湯のみ茶碗におたふくの顔が描かれた百福という茶わんもある。
本来古代においては太った福々しい体躯の女性は災厄の魔よけになると信じられ、ある種の「美人」を意味したとされる。平安時代に於いても女性美は、お多福のような しもぶくれにあった。だが縁起物での「売れ残り」の意味、あるいは時代とともにかわる美意識の変化とともに不美人をさす蔑称としても使われるようになっていった。
滑稽な面の起源は日本神話の女性アメノウズメといわれているが、おかめの名は室町時代の巫女の名前からという説もある。お多福は福が多いという説と頬が丸くふくらんだ様から魚の河豚が元という説もある。
京都の千本釈迦堂(大報恩寺)には本堂を建てた大工の棟梁を助けたうえ命を絶った妻のおかめの伝説がある。そのため京都で棟上げ式を行うときおかめの面を御幣に付ける習慣がある。
千本釈迦堂に銅像があり、家の棟上げにお亀の面を上げるのはその為です、京の市中で唯一応仁の乱や禁門の変などの大火で焼け残ったのはここだけです、鎌倉時代の創建当時のまま残る国宝です。
まとめ『おかめ』と『おたふく』の違い
『おかめ』と『おたふく』は、日本の昔話や伝説の中に登場する女性の名前です。彼女たちはそれぞれ異なる時代に生き、違った人生を歩んでいます。
まず、「おかめ(阿亀)」は鎌倉時代に実在した女性で、彼女は夫のために自らの命を犠牲にするほど、夫の名誉や仕事を守るために尽力しました。当時は女性が夫の仕事に口を挟むことが許されない時代でしたが、彼女は夫の大事な仕事にアドバイスしました。そのアドバイスが秘密になることを望んだ彼女は、他人に知られることなく命を絶ちました。
一つ気になる点は、彼女が夫に対して建築の助言を与えたこと。それによって失敗が成功に転じましたが、今の時代なら建築基準に反する行為になるかもしれません。
一方、「おたふく」は江戸時代に京都に住んでいた女性です。彼女は貧しく生まれましたが、後にお金持ちの人と結婚し、幸せな人生を歩みました。彼女はまるで現代のシンデレラのような物語です。
この二人は対照的な人生を送りながら、どちらも幸せの象徴とされています。
『おかめ』は夫を助けて大仕事を成功させた内助の功があり、そのため彼女は薄幸の女性とされる一方で、その功績を称えられています。
一方で、『おたふく』は夫との出会いで貧しい暮らしから抜け出し、幸せな人生を送りました。彼女は玉の輿に乗ったことでも知られています。