激レアさんを連れてきた!にゲスト出演する素人さんって、
たいていがガチの素人さんなんですが、その中に混じって、
たまにその道のプロも現れたりするんで、情熱大陸のアマチュア版といった感じ。
7月20日の放送でも大谷和敬三のことを「趣味が高じて人工衛星を飛ばしてしまった」
みたいに紹介されているものの、実際にはガチで人工衛星を飛ばそうとしていて、
様々なメディアからも注目されているすごい人だったりします。
大谷和敬の経歴や出身大学は?
- 出身地:東京都
- 年齢:36歳
- 出身高校:調査中
- 出身大学:日本大学文理学部、カリフォルニア州立大学フラトン校大学院
大谷和敬の詳しい学部や学科、研究室は、
日本大学文理学部地球システム科学科の環境気象気候研究室のようです。
※別の研究室の可能性もあります。
こちらの研究者のページには大谷和敬さんがまだ
日本大学文理学部に携わったと思われる論文が見つかりました。
釧路湿原北東部における土砂流入時期の推定とハンノキの拡大要因の解明(22. 環境保全, 2006年度秋田大会講演要旨)
大学卒業時に普通に就職することも考えたそうですが、
家族とも喧嘩のような話し合いを重ねた結果、アメリカ留学を実現。
アメリカ留学には、激しく衝突した父からも背中を押され
「何かが足りないから出来ないのではなく、何もなくても自分で何かを見出せ」
と言葉をかけてもらったことが、アメリカの大学在学中も、そして卒業も大いに励みになったと言います。
カリフォルニア州立大学フラトン校大学院では地学、環境学を専攻するものの、
1,2年の時はバイトして遊びまくる、実に大学生らしい(?)大学生活を送っていたようです。
ただ大学4年になった時に研究で世界遺産に指定されている北海道の釧路湿原に行くことになり、
一流研究者を触れ合うことで、人生にとって大切なメッセージに気づかされます。
「環境学とはこの世界の全てにつながりを見出し、宇宙も含めて全てに尊敬を表現するもの」
大谷和敬さんは学生時代から漠然と宇宙に対する憧れを抱いていたんでしょうね。
大谷和敬の留学中のエピソードはこちらのホームページにも詳しくまとめられています。
ちなみに大谷和敬さんはアメリカ留学中にスポーツデザインのエージェント会社を立ち上げていて、
日本人デザイナーのイラストやキャラクターのアメリカでの営業代行をしていたようです。
大谷和敬の手作り人工衛星「RSP-00」とは?
2018年9月23日に鹿児島県の種子島宇宙センターから
ISSに滞在する宇宙飛行士の生活に必要な食品や生活用品など6.2トンを搭載した、
無人補給機「こうのとり」7号機で打ち上げられました。
その中に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の厳しい審査をパスして同梱されたのが、
大谷和敬さんの手作り人工衛星「RSP-00」で、手のひらサイズの超小型人工衛星。
もともとは東京大学と東京工業大学が共同開発した「キューブサット」と呼ばれるタイプの人工衛星で、
10センチ四方、重さはわずか1.26キログラムしかありません。
RSP-00の打ち上げミッションは、
- 地球の写真撮影と送信
- 高速無線機の実証
- 音声メッセージの合成音声
など。
その他、一般の人が短冊に書いた手書きの約6000通の願い事をデジタルデータ(音声+テキスト)にし、
マイクロSDカードに収めて宇宙に届ける「宇宙ポスト」というミッションもあり、
衛星が宇宙空間で燃え尽きて最後を迎えるときには、願い事が流れ星になる粋な計らいとなっています。
次号機のミッションは衛星の自撮りを目標として、
伸び縮みするアームの先にカメラを取り付け、地球をバックに写真撮影する予定。
さらに最適な画像を地球に伝送するためにAI(人工知能)も取り入れる研究開発も進められています。
大谷和敬のリーマンサット(宇宙開発団体)って?【人工衛星で】
リーマンサット(宇宙開発団体)とは、宇宙開発に興味を持つ人たちで構成されている組織で、
組織形態としてはどうやら法人化はしていないようですね。
大谷和敬が個人事業主としてやっているのかもしくはLLCの形態をとっていると思われます。
リーマンサット(宇宙開発団体)では多機能超小型人工衛星の開発がミッションとなっていて、
現在は350人ものメンバーを抱えていますが、そもそもは、2014年に
東京の新橋にあるガード下の焼き鳥屋に仕事仲間や友人など宇宙好きが集まった飲み会が発端。
この時に集まった5人がそのまま創業メンバーで、何かやりたいことを話し合っていたそうですが、
『今は秋葉原で部品を買い集めれば小型衛星が作れる。サラリーマンでも知識や経験を生かして開発ができるんじゃないか?』
という一言からリーマンサット(宇宙開発団体)につながります。
ただやることは決まっても誰に何ができるかもわからないし、
何をしなければいけないのかもわからない。
人工衛星など作ったことのない素人集団で、
大谷和敬さんも、ソフトウェア開発企業の営業職。
人工衛星の作り方が書かれた本を一人一冊ずつ買って読んでみるものの、
理解が進まなかったので、大学へ勉強に行ったりもしていたようです。
そこで「Maker Faire Tokyo 2014」に出展して仲間を募集して、
とりあえず10人集まれば良いなと思っていたらなんと約30人が集まってしまいます。
大谷和敬のリーマンサット(宇宙開発団体)はサードプレイスへ
現在のメンバー構成はサラリーマンが約8割(教師、看護師、弁護士、医師、大工など)で、残りの2割が学生。
下は中学生から上は60代まで幅広いメンバーが集まり、
7割が技術系で、残り3割は営業、経営企画、マーケティング、広報などを担当
学生は主に後方部門としてプロジェクトを支えているようですが、
大谷和敬のリーマンサット(宇宙開発団体)を
仕事や学校、家庭以外に趣味で集まれる場所、
「サードプレイス」としての価値があると考えています。
大谷和敬のリーマンサットにリアル「下町ロケット」がいた!
激レアさんを連れてきた!などのテレビ番組は様々なメディアでは、
リーマンサットといえば大谷和敬さんに注目が集まりますが、
リーマンサットのメンバーの面々見ていくと、
リアル「下町ロケット」と言える人がいました。
江戸川区で金属加工と溶接を担う町工場の代表の宮本卓(みやもと・たく)さんは、
大谷和敬さんと同じくリーマンサットの代表理事を務めている人で、
自身の町工場を開発スペースとして開放。
この宮本卓さんはガチの宇宙好きで
大学卒業後に、宇宙開発事業団(NASDA、現・JAXA)の
採用試験を受けた経験があるほど。
締め切りまでの時間がギリギリまで間に合うか間に合わないかの瀬戸際では、
刺繍的に宮本卓さんの町工場に開発メンバーが集まり、
3日ぐらい徹夜して作り上げ、本業よりもキツイとこぼした人もいたそうです。
また、手作り人工衛星の開発でみんなで集まれる場所がないときには、
カラオケボックスを使って終電までやったこともあります
気になる手作り人工衛星の開発費用は、
- 宇宙航空研究開発機構(JAXA)に支払う衛星運搬費が300万円
- 電子基板や通信設備の購入費、振動、放射線などの試験費用を含んだ製作費に280万円
合計580万円にも上りましたが、
メンバーからの寄付やクラウドファンディングで調達。
この中には人件費や家賃などの固定費が含まれていません。
もしスタートアップ企業で同じことをしたら
大谷和敬さんいわく「2億8千万円以上はかかる」ようです。