桃太郎と言えば現在の岡山が発祥とされ、吉備津彦命が祀られている「吉備津神社」が岡山県岡山市にあります。
しかし桃太郎伝説は日本全国で桃太郎の話の舞台となっているところがあり、山梨県大月市にも「大月桃太郎」として知られる伝承があるそうです。
大月桃太郎|山梨県大月市の桃太郎伝説とは?
大月市には古くから桃太郎の伝説がありました。
昔むかし、おばあさんが「桂川」で洗濯をしていると、どんぶらこどんぶらこと大きな桃が「ももくら山」の麓から流れてきました。その桃から生まれたのが「桃太郎」。「鶴島」にて成長した桃太郎は、「岩殿山」に住む悪い鬼の退治に出かけました。道中、腰に付けたきび団子をあげ、「犬目」でイヌを「鳥沢」でキジを、「猿橋」 でサルを家来にしました。桃太郎軍団との激闘の末、攻撃に耐えかねた鬼は逃げ出し、隣の「徳巌」に足をかけると、哀れなことに股が裂けてしまいました。
鬼の住処とされる岩殿山の「鬼の洞窟」。鬼の血で染まる「子神神社」の「赤土」。さらには「鬼の石杖」が「石動」の地に突き刺さり現存するなど、大月周辺大月市周辺には、桃太郎伝説にまつわる名所や地名が点在しております。
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桃太郎は古事記にも登場する神話上の人物、吉備津彦命(きびつひこのみこと)がモデルと言われています。
山梨県大月市では山梨百名山の一つ・百蔵山から桃が桂川に流れ、上野原で誕生し犬目で犬を、鳥沢でキジを、猿橋で猿を家来にし岩殿山に住む鬼を退治するという伝承があるそうです。
百蔵山は昔は桃倉山と呼ばれていて、麓では桃の栽培も盛んにおこなわれていたようです。
ここに住んでいたおじいさんとおばあさんにが子どもがないことから子どもが欲しいと神様に祈りつつ、桃を栽培していたところ大きな桃がなっていたので、家に持ち帰ったところ2つに割れて中から男の子が生まれたと言い伝えられているそうです。
ある本には『桃太郎ここらで伴や連れにてけん、犬目、鳥沢、猿橋の宿』という歌がある」(大月市文化財審議委員・石井深編『大月市の伝説と民話』昭和55年発行、より)
山梨県大月市にある岩殿山の中腹には地元では「鬼の洞窟」と呼ばれる洞窟もあります。