ナチス黄金列車とはヴァウブジフの黄金列車とも呼ばれるポーランドの都市伝説の一つ。
第2次大戦当時、ドイツのナチス軍が人々から略奪した黄金や宝石、芸術品などの財宝を密かに列車に積みこんでいました。
1945年のベルリン陥落の数ヶ月前、ナチス黄金列車はポーランド西部のヴロツワフから南西方向に向かっていたものの、途中で姿を消してしまい行方が分からなくなっているとされています。
ナチス黄金列車の発見場所はどこ?
都市伝説によるとナチス黄金列車はポーランドの地下トンネル内に埋没させてあるとのこと。
ポーランドの古城クションシュ城は第二次大戦末期にナチス・ドイツの司令本部として使われていた経緯があることから、城周辺に例の「黄金列車」があるとのうわさもあります。
最新のテクノロジーや機器を駆使し、長い間地下に眠っていた“秘密”を解き明かす『解明・地下世界ミステリー』というテレビ番組では、
探索中にナチスのシンボル“かぎ十字”や当時の武器といった貴重なアイテムが発見されています。
他にもチェコとの国境近くにあるバウブジフの近郊が怪しいとされきました。
連合軍による空爆を避けて戦略兵器を製造できる拠点としてトンネル群が利用され「リーズ(巨大の意)」というコードネームで呼ばれていたとか。
トンネルの一部は現在、観光資源として一般開放されていましたが、ポーランド政府から発掘許可もおりて実際に発掘作業が行われています。
ただ2021年に入ってからもナチス黄金列車の財宝が見つかったという情報は出ていません。
ナチス黄金列車の財宝の価値はいくら?
積み込まれた財宝は300トン、推定価値は4000億円に上ると伝えられています。
ちなみにポーランドのジュコフスキ副大臣は列車の存在はほぼ間違いないとしています。
ただ列車に何が積まれているのかに関しては銃の旋回砲塔ではないか?としています。
ナチス黄金列車は小説にも
ナチス黄金列車は佐藤亜紀さんの手によって小説の大罪ともなっています。
佐藤亜紀さんは『スウィングしなけりゃ意味がない』という戦時下のナチスドイツで、敵性音楽であるジャズに熱中する少年たちを描いた作品も発表した作家。
『黄金列車』では、第二次大戦末期に、法を武器に戦った「役人たち」の正義が描かれています。
■黄金列車あらすじ
第二次世界大戦末期。ハンガリー大蔵省の役人のバログは、敵軍迫る首都から国有財産の退避を命じられ、ユダヤ人の没収財産を積んだ「黄金列車」の運行に携わることになる。混乱に乗じて財宝を狙う有象無象を相手に、文官の論理と交渉術で渡り合っていくバログ。過酷な日々の中、胸に去来するのはかつて青春を共にしたユダヤ人の友人、そして妻との出会いだった。輝くような思い出と、徐々に迫ってくる戦争の影。ヨーロッパを疾駆する列車のなか、現在と過去を行き来しながらバログはある決意を固める。