応用情報技術者は、情報処理技術者試験と呼ばれる国家試験の一部で、コンピューターや情報技術に関する専門的な知識やスキルを持っていることを証明するための資格
2023年(令和5年度)の応用情報技術者試験は下記のような日程・内容で行われました。
■応用情報技術者試験の日程・時間
日程:10月8日(日)
午前 9:30~12:00(150分)
午後 13:00~15:30(150分)
応用情報技術者とは
応用情報技術者とは、パソコンやプログラミングなどの技術だけでなく、経営やマネジメントなどの知識も身につけた人のための資格です。
この資格を持っていると、IT業界で働く際に有利になり、給料も上がり、仕事の幅も広がります。
応用情報技術者試験は、IT業界で働きたい人にとって、とても重要な資格です。
応用情報技術者試験の合格率は約20%と、決して簡単な試験ではありません。しかし、しっかりと勉強して合格すれば、IT業界でのキャリアアップに大きく役立つでしょう。
応用情報技術者試験解答速報2023
2023年の応用情報技術者試験は下記のような手段で解答速報を知ることができます。
twitterのハッシュタグ「#応用情報技術者験解答速報」
5ch
twitterのハッシュタグでは他にも「#応用情報技術者試験」や「#応用情報技術者解答速報」で解答が続々と投稿されるし、5ch掲示版にも解答がドンドン投稿されていきます。
最終的に完成度の高い解答速報が出来上がるスピードで言えば、例年だと5ch掲示版が最も速くなります。
IPA 独立行政法人 情報処理推進機構からも試験終了日の数日後には正式な解答が問題共にホームページで過去問として公開しています。
応用情報技術者試験の合格率,合格ボーダーラインは?
応用情報技術者試験は
午前問題:全部で80問に全問解答
午後問題:長文形式の問題(一問につき設問が複数)が計11問出題
となっています。
午前問題はテクノロジ系が問1~50までで計50問、マネジメント系が問51~60で計10問、ストラテジ系が問61~80までの20問で合計80問で構成されている試験です。
午前試験は、計算に時間がかかる問題がある一方、どの分野でも用語の暗記が問われる問題も多いので問題を解く順番を工夫することが得点アップのコツです。
ただ、午前試験では過去問題からの出題率が毎年5割近くなっており、過去問題を繰り返し演習しさえすれば突破は難しくありません。
午後問題は11問殻5問を選択してに解答します。
問1のセキュリティが必須解答問題、、残りの問2~11までの中から4問※3を選択し記述式※4で解答します。(27年秋期試験より)
応用情報技術者試験の配点は午前の80問は各1.25点、午後は各20点となっています。
下記の基準点を満たすことが合格基準となっています。
午前:100点満点中、60点以上
午後:100点満点中、60点以上
合格率は過去10年ほどにさかのぼってみていくとおよそ18%~25%といった水準で、
基本情報技術者に比べて難易度が高くなっていることに伴い合格率も下がります。
開催 応募者数 受験者数 合格者数 合格率
平成25年秋期 54,313人 34,314人 6,362人 18.5%
平成26年春期 47,830人 29,656人 5,969人 20.1%
平成26年秋期 51,647人 33,090人 6,686人 20.2%
平成27年春期 47,050人 30,137人 5,728人 19.0%
平成27年秋期 50,594人 33,253人 7,791人 23.4%
平成28年春期 44,102人 28,229人 5,801人 20.5%
平成28年秋期 52,845人 35,064人 7,511人 21.4%
平成29年春期 49,333人 31,932人 6,443人 20.2%
平成29年秋期 50,969人 33,104人 7,216人 21.8%
平成30年春期 49,223人 30,435人 6,917人 22.7%
平成30年秋期 52,219人 33,932人 7,948人 23.4%
平成31年春期 48,804人 30,710人 6,605人 21.5%
令和元年秋期 50,643人 32,845人 7,555人 23.0%
応用情報技術者試験の出題範囲
引用:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/_index_hanni_skill.html
■午前
出題数:80問(四肢択一)
テクノロジ系(3)
- 基礎理論
① 離散数学
② 応用数学
③ 情報に関する理論
④ 通信に関する理論
⑤ 計測、制御に関する理論
⑥ データ構造
⑦ アルゴリズム
⑧ プログラミング
⑨ プログラム言語
⑩ その他の言語 - コンピュータシステム
① プロセッサ
② メモリ
③ バス
④ 入出力デバイス
⑤ 入出力装置
⑥ システムの構成
⑦ システムの評価指標
⑧ オペレーティングシステム
⑨ ミドルウェア
⑩ ファイルシステム
⑪ 開発ツール
⑫ オープンソースソフトウェア
⑬ ハードウェア - 技術要素
① ヒューマンインターフェース技術
② インターフェース設計
③ マルチメディア技術
④ マルチメディア応用
⑤ データベース方式
⑥ データベース設計
⑦ データ操作
⑧ トランザクション処理
⑨ データベース応用
⑩ ネットワーク方式
⑪ データ通信と制御
⑫ 通信プロトコル
⑬ ネットワーク管理
⑭ ネットワーク応用
⑮ 情報セキュリティ
⑯ 情報セキュリティ管理
⑰ セキュリティ技術評価
⑱ 情報セキュリティ対策
⑲ セキュリティ実装 - 開発技術
① システム要件定義
② システム方式設計
③ ソフトウェア要件定義
④ ソフトウェア方式設計・ソフトウェア詳細設計
⑤ ソフトウェアコード作成及びテスト
⑥ ソフトウェア結合・ソフトウェア適格性確認テスト
⑦ システム結合・システム適格性確認テスト
⑧ ソフトウェア導入
⑨ ソフトウェア受入れ
⑩ ソフトウェア保守
⑪ 開発プロセス
⑫ 知的財産適用管理
⑬ 開発環境管理
⑭ 構成管理・変更管理
マネジメント系(3)
- プロジェクトマネジメント
① プロジェクト統合マネジメント
② プロジェクト・スコープ・マネジメント
③ プロジェクト・タイム・マネジメント
④ プロジェクト・コスト・マネジメント
⑤ プロジェクト品質マネジメント
⑥ プロジェクト人的資源マネジメント
⑦ プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント
⑧ プロジェクト・リスク・マネジメント
⑨ プロジェクト調達マネジメント - サービスマネジメント
① サービスマネジメント
② 運用設計・ツール
③ サービスサポート
④ サービスデリバリ
⑤ サービスマネジメント構築
⑥ ファシリティマネジメント
⑦ システム監査
⑧ 内部統制
ストラテジ系(3)
- システム戦略
① 情報システム戦略
② 業務プロセス
③ ソリューションビジネス
④ システム活用促進・評価
⑤ システム化計画
⑥ 要件定義
⑦ 調達計画・実施 - 経営戦略
① 経営戦略手法
② マーケティング
③ ビジネス戦略と目標・評価
④ 経営管理システム
⑤ 技術開発戦略の立案
⑥ 技術開発計画
⑦ ビジネスシステム
⑧ エンジニアリングシステム
⑨ e-ビジネス
⑩ 民生機器
⑪ 産業機器 - 企業と法務
① 経営・組織論
② OR・IE
③ 会計・財務
④ 知的財産権
⑤ セキュリティ関連法規
⑥ 労働関連・取引関連法規
⑦ その他の法律ガイドライン・技術者論理
⑧ 標準化関連
■午後
出題数:11問(記述式、解答数は5問)
- 経営戦略に関すること
① マーケティング
② 経営分析
③ 事業戦略
④ 企業戦略
⑤ コーポレートファイナンス・事業価値評価
⑥ アカウンティング
⑦ リーダーシップ論 など - 情報戦略に関すること
① ビジネスモデル
② 製品戦略
③ 組織運営
④ アウトソーシング政策
⑤ 情報業界の動向
⑥ 情報技術の動向
⑦ 国際標準化の動向 など - 戦略立案・コンサルティングの技法に関すること
① ロジカルシンキング・プレゼンテーション技法
② バランススコアカード・SWOT分析等 - システムアーキテクチャに関すること
① 方式設計・機能分割
② 提案依頼書(RFP)
③ 要求分析
④ 信頼性・性能
⑤ Web技術(Webサービス・SOAを含む)
⑥ 主要業種における業務知識
⑦ パッケージソフトウェア・オープンソースプログラムの適用
⑧ その他の新技術動向 など - ITサービスマネジメントに関すること
① サービスサポート(サービスデスク、インシデント管理、問題管理、構成管理、変更管理、リリース管理)
② サービスデリバリ(サービスレベル管理、可用性管理、キャパシティ管理、ITサービス財務管理、ITサービス継続性管理)
③ システムの運用管理など - プロジェクトマネジメントに関すること
① プロジェクト計画・プロジェクト管理(スコープ、行程、品質、予算、人員、調達、リスク、コミュニケーションほか) など - ネットワークに関すること
① ネットワークアーキテクチャ
② プロトコル
③ インターネット・イントラネット・VPN
④ 通信トラフィック
⑤ 有線・無線通信 など - データベースに関すること
① データモデル
② 正規化
③ DBMS
④ データベース言語(SQL)
⑤ データベースシステムの運用・保守 など - 組込みシステム開発に関すること
① リアルタイムOS・MPUアーキテクチャ
② 省電力・高信頼設計・メモリ管理
③ センサ・アクチュエータ
④ 組込みシステムの設計
⑤ 個別アプリケーション(携帯電話、自動車、家電ほか) など - 情報システム開発に関すること
① 外部設計
② 内部設計
③ テスト計画・テスト
④ 標準化・部品化
⑤ 開発環境
⑥ オブジェクト指向分析(UML)
⑦ ソフトウェアライフサイクルプロセス(SLCP)
⑧ 個別アプリケーション(ERP、SCM、CRMほか) など - プログラミングに関すること
① アルゴリズム
② データ後続
③ プログラミング作成技術(プログラム言語、マークアップ言語)
④ Webプログラミング など - 情報セキュリティに関すること
① 情報セキュリティポリシ
② リスク分析
③ データベースセキュリティ
④ ネットワークセキュリティ
⑤ アプリケーションセキュリティ
⑥ 物理的セキュリティ
⑦ アクセス管理
⑧ 暗号・認証
⑨ ウイルス対策 など - システム監査に関すること
① IT統制
② 情報システムや組込みシステムの規格・開発・運用・保守の監査、情報セキュリティ監査
③ 個人情報保護監査
④ 他の監査(会計監査、業務監査)との連携・調整、システム監査の計画・実施・報告、システム監査関連法規 など
応用情報技術者試験の難易度,受験生の感想まとめ
IT業界で働くには、パソコンやプログラミングなどの技術はもちろん、経営やマネジメントなどの知識も必要です。応用情報技術者試験は、これらの知識や技術を身につけたことを証明する試験です。
応用情報技術者試験に合格すると、以下のメリットがあります。
就職活動で有利になる
給料が上がる
仕事の幅が広がる
応用情報技術者試験は、IT業界で働きたい人にとって、とても大きな武器になる資格です。