レジスタンスとパルチザンの違いは何でしょうか?
同じくレジスタンスとパルチザンとゲリラの意味の違いは?
レジスタンスとパルチザンの意味の違いは?
パルチザン(Partisan)とはフランス語で、「民間の非正規兵」を意味する単語でした。
ちなみに、十五世紀末にイタリアやフランスなどで「パルチザン」として反体制を掲げ蜂起した農民兵たちが手にしていた槍も「パルチザン」と呼ばれるようになっています。
通常の槍とは違い、ひし形に形成された平たい穂先と2mに満たないほどよい長さから、接近戦での機動力に優れていたそうです。
パルチザン部隊=抵抗勢力=レジスタンスです。
レジスタンスは、本来フランス語が語源で「抵抗」を意味します。
つまり、軍事的活動を伴わない平和的な抵抗運動も含まれる訳です。
それに対して、パルチザンは軍事的活動も伴う抵抗運動を指すことが多いようですが、レジスタンスが必ずしも軍事行動をしないかというとそういうわけではありません。
結論としては、レジスタンスとパルチザンはほぼ同じ用法で用いられる事が多いのですが、語源がそれぞれ異なり、微妙なニュアンスも変わってきます。
たとえば、第二次大戦でフランスはドイツに降伏して以降、民間人が主体の組織でドイツ軍に対して抵抗活動を行っていますが、彼らのことは「レジスタンス」と呼ばれています。
一方でバルカン半島ではチトー率いるパルチザンがドイツ軍と激しい戦闘を繰り広げましたが、組織の主体は軍人です。
レジスタンスとは市民主体の小規模な抵抗破壊工作ですが、パルチザンとなると立派な軍隊組織を有しており、その活動も本格的な軍事作戦だという事です。
ゲリラとレジスタンスとパルチザンの意味の違いは?
パルチザンは軍事的活動も伴う抵抗運動を指していて、スペイン語源のゲリラと同義語
レジスタンスが市民の小さな抵抗運動だとすれば、パルチザンは地元の軍隊による侵略国に対する大規模な反抗軍事作戦です。
従ってレジスタンスは使える武器が小規模な銃器類だけですが、パルチザンとなると軍隊組織ですから機関銃から大砲、迫撃砲まで重装備の武装をし、正式な軍人が指揮官としてパルチザン軍を指揮しています。
パルチザンともなるともはやゲリラ組織ではなく、立派な軍隊です。
但しパルチザンの軍事作戦は圧倒的な軍事力の敵に対してゲリラ的手法を数多く用いて、敵戦力の消耗を図る作戦が主体です。
まとめ:レジスタンスとパルチザンとゲリラの意味の違いは?
■レジスタンス
「抵抗員」で、自分たちの土地が侵略された後に占領軍に抵抗したり、横暴な権力者に抵抗したりする人たちの事。
様々な「レジスタンス運動(国民的な抵抗運動)」をする人達。
■パルチザン
正規の軍隊ではなく住民らで組織された民兵
「思想、党派などの支持者、信奉者、味方」などからきた言葉で、ナチスドイツの侵略やイタリアファシズムの圧政に抵抗し武装蜂起した人の事。
■ゲリラ
「遊撃戦」
正規部隊とは別に編成した小部隊を以って、臨機に邀撃、待ち伏せを行う戦闘。またはその部隊。語源となった戦闘から同一視されがちだが、本来は正規戦闘を行う正規軍があってこそ真価を発揮する別の戦闘行動。
ゲリラはスベイン語で1807年、フランス皇帝ナポレオン1世はスペインのブルボン王家の内紛を利用して、国王カルロス4世らをマドリードから追放、自らの兄ジョセフ・ボナパルトをスペイン国王に据えました。
しかしカトリック教会勢力が民衆の全階層に行き渡っていたスペインの民衆は老若男女が進駐したフランス軍にありとあらゆる抵抗運動を繰り広げました。
(ゴヤの絵画「1808年5月3日」や版画集「戦争の惨禍」に描かれています)