高校数学の「場合の数と確率」でPとCの違いは?
数学AのPとCの違いが分からない場合、どうやって見分ければ良いんでしょうか?
数学|pとcの違いは?「場合の数と確率」順列・組み合わせ
高校数学の「場合の数と確率」でPとCはそれぞれ
Pは「permutation」
Cは「combination」
を表しています。
Pの方は並べ方、Cの方は選び方を求める際に用います。
両者の最も大きな違いは、選んだものの順番を考慮するかどうかです。
P(順列)とは、「何通りの順番で選ぶか」を考えるときに使われます。例えば、A、B、Cの3つのアルファベットから2つのアルファベットを選ぶ場合を考えてみましょう。順列では、順番に意味があるため、ABとBAは別のパターンとして数えます。
まず、1つ目のアルファベットを選ぶとき、3通りの選び方があります(A、B、C)。そして、2つ目のアルファベットを選ぶときには、残りの2つから1つを選びます。このときも2通りの選び方があります。したがって、2つのアルファベットを選ぶ場合の総数は、1つ目の選び方の数(3通り)に2つ目の選び方の数(2通り)をかけたものとなります。つまり、3 × 2 = 6通りの順列が存在します。
一方、C(組み合わせ)は、「順番にはこだわらずに選ぶ」ときに使われます。先ほどの例で考えると、組み合わせではABとBAを同じパターンとして数えます。つまり、順番が入れ替わっても同じ組み合わせとして数えるのです。
この場合、1つ目のアルファベットを選ぶときも3通りの選び方があります(A、B、C)。そして、2つ目のアルファベットを選ぶときには、残りの2つから1つを選びますが、順番にはこだわらないため、実は同じ組み合わせとして数えることができます。したがって、2つのアルファベットを選ぶ場合の総数は、1つ目の選び方の数(3通り)に2つ目の選び方の数(1通り)をかけたものとなります。つまり、3 × 1 = 3通りの組み合わせが存在します。
まとめると、P(順列)は順番に意味がある場合の数を求めるときに使われ、C(組み合わせ)は順番にはこだわらずに選ぶ場合の数を求めるときに使われます。
例えば、A、B、Cの3人が1位、2位、3位の順番を決める競技があるとします。この場合、P(順列)を使って解くと、3人を選ぶ方法の数は3 × 2 × 1 = 6通りとなります。つまり、6通りの順番の組み合わせがあります。
一方、同じ競技において、順番にはこだわらずに上位3位を選ぶ場合、C(組み合わせ)を使って解くことができます。この場合、3人から3人を選ぶ方法の数は、3 × 2 × 1 ÷ (3 × 2 × 1) = 1通りとなります。つまり、1つの組み合わせが存在します。
要するに、P(順列)は順番に意味がある場合に使い、C(組み合わせ)は順番にはこだわらずに選ぶ場合に使います。順番が重要な場合はPを使い、順番が関係ない場合はCを使うということです。
まとめ:数学|pとcの違いは?「場合の数と確率」順列・組み合わせ
高校数学の「場合の数と確率」でPとCの違いは、順列と組み合わせの違いです。
順列とは、ある集合から順番に選ぶことです。例えば、5人から3人を選ぶ場合、順列では、選ぶ順番が決まっています。つまり、Aさん、Bさん、Cさんを選ぶ場合と、Bさん、Aさん、Cさんを選ぶ場合とは、別の順列となります。
組み合わせとは、ある集合から順番に選ばずに選ぶことです。例えば、5人から3人を選ぶ場合、組み合わせでは、選ぶ順番は関係ありません。つまり、Aさん、Bさん、Cさんを選ぶ場合と、Bさん、Aさん、Cさんを選ぶ場合とは、同じ組み合わせとなります。
PとCの使い分けは、順番が関係あるかどうかで判断します。順番が関係ある場合はP、順番が関係ない場合はCを使います。
例えば、5人から3人を選んで並べる場合は、Pを使います。これは、選ぶ順番が関係あるからです。一方、5人から3人を選んでチームを作る場合は、Cを使います。これは、選ぶ順番が関係ないからです。
PとCの違いを理解することで、場合の数と確率の問題を解く際に役立ちます。
問題:数学|「場合の数と確率」順列・組み合わせpとc
【問題1】
A、B、C、D、Eの5人が並んで写真を撮る予定です。ただし、AさんとBさんは隣り合って写ることができません。このとき、何通りの並べ方がありますか?
【解答1】
まず、AさんとBさんが隣り合って写る場合の数を求めます。AさんとBさんをまとめた1つのグループと考えると、このグループを含む順列を考えることができます。したがって、5人を並べる場合の数は、順列の公式を用いて 5P5 = 5! = 120通りです。
次に、AさんとBさんが隣り合って写る場合の数を求めます。AさんとBさんをまとめて1人とみなすと、4人を並べる場合の数は 4P4 = 4! = 24通りです。
最後に、全体の場合からAさんとBさんが隣り合って写る場合を引いた数が、AさんとBさんが隣り合わずに写る場合の数となります。つまり、120 – 24 = 96通りの並べ方があります。
【問題2】
6人の友達がいるクラスで、3人を選んでグループを作るとします。ただし、特定の1人(例えばAさん)は必ずグループに含める必要があります。このとき、何通りのグループができますか?
【解答2】
Aさんを含むグループを作るため、残りの2人を選ぶ必要があります。残りの5人から2人を選ぶ組み合わせの数は、5C2 = 10通りです。
したがって、Aさんを含むグループを作る場合の数は10通りとなります。