ペタシンはセスキテルペンアルコールのアンジェリカ酸エステル。
日本では春の山菜として親しまれているフキノトウの主な苦み成分です。
ペタシンとはフキノトウの苦み成分?フキノール酸(ポリフェノール)は?
ペタシン(petasin)は鼻詰まりを緩和する作用があるとされ西洋フキの根からも抽出できる成分。
フキ属(Petasites )に見られる天然の化合物で、化学的には、セスキテルペンアルコールのアンジェリカ酸エステル。
セスキテルペン (Sesquiterpene) は、3つのイソプレンから構成され、C15H24の分子式を持つテルペンの一種である。モノテルペンと同様に、セスキテルペンには環を含むものと含まないものがある。酸化や転移等の生体修飾によって関連するセスキテルペノイドが作られる。
https://www.weblio.jp/content/%E3%82%BB%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%86%E3%83%AB%E3%83%9A%E3%83%B3
ペタシンはアンゲリカ酸のカルボキシ基と(1R,2R,7S,8aR)-1,8a-ジメチル-6-オキソ-7-(プロップ-1-エン-2-イル)-1,2,3,4,6,7,8,8a-オクタヒドロナフタレン-2-オールのヒドロキシ基を縮合して得られるエステル化合物です。
フキの学名はPetasites japonica。属名のPetasitesは、広い縁をもったフェルト帽をさすギリシア語petasosによる。フキの仲間の大きな葉をこの帽子に喩(たと)えた。フキの仲間は、北半球の温帯に19種あり、数種が観賞や薬用に栽培される。フラグランス種(Petasites fragrans)は、薹にサクランボやバニラに似た香りがある。ヒブリドゥス種(Petasites hybridus)はヨーロッパでは中世から痙攣を止める特効薬に用いてきた。その成分がペタシンというテルペンの一種であることが1950年代に発見された。
https://www.komeri.com/topic/CKmSfFeaturePage.jsp?dispNo=005001001001001
フキノトウの苦み成分とされる物質としては他にもフキノール酸というポリフェノールがあります。
昔から咳止めに使われていて、近年は花粉症への効果が期待されている成分で鼻詰まりの原因となるロイコトリエンの放出を抑制する作用があるとされています。
食用のフキ、アレルギー原因物質の放出を抑える 花粉症を抑える新素材として、オリザ油化が供給開始
フキノトウの苦み主成分 がんに効果か 岐阜大学
がん細胞が増殖するために必要なエネルギーを作る活動をペタシンが妨げることができるということです。
フキノトウを直接食べても効果を得られる可能性は低いとしています。
ペタシンは従来のがん治療薬の3800倍以上の抗がん作用を持ち、健康な細胞にはほとんど副作用を示さないということです。
今後、副作用の低い抗がん剤の開発やがんの予防への応用が期待されます。
フキノトウにはペタシンとは別に発がん性のある成分が含まれることが知られています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/36ad5e00c5574fe433216c50fee2418ad092803f