夏休みの自由研究や理科の実験の教材としてペットボトルでろ過装置を作るには?
ペットボトルでろ過装置の作り方で、上の層から順番に砂などを入れ、下の層に砂利や小石を入れる理由は何故なんでしょうか?
ペットボトル ろ過装置の簡単な作り方
ペットボトルのろ過装置の作り方は、上から順番に
砂
活性炭
砂利
小石
の順番で詰めるとろ過できるようになります。
ペットボトルに入れる順番は小石→砂利→炭→砂の順となり、砂側から汚水を入れる方式が一般的です。
もし活性炭(炭)がなければ、上から順番に
布→砂→炭→砂利→石→ティッシュ
という順番でもペットボトルでろ過装置を作るやり方もあります。
一番下には、つまりきれいな水が出てくるところには脱脂綿などを詰めます。
ペットボトルで本格的なろ過装置の作り方
■準備物
ポリタンク(ケースに使う) ・ シュロの皮かさらし布 ・ 砂 ・ 木炭 ・ 小石
※木炭の代わりに活性炭、シュロの皮の代わりにガラスウールや発泡スポンジを使用してもよい。
両方とも工業薬品を扱っている店や熱帯魚を扱っている店でも手に入ります。
また、発泡スポンジは、果物のパッキングに使用されているから、八百屋さんや果物屋さんで分けてもらいましょう。
■作り方
材料はそろいましたか?材料がそろった!っという方は、いよいよ作ってみましょう。
手元に材料を置いて下の手順にそって作ってください。
ポリタンク ・ シュロの皮 ・ 砂 ・ 木炭 ・ 小石を全てきれいに洗う。
上の図のように、ポリタンクの上と下に、水の出入りする穴をあける。
上の図のように、下から小石→砂→木炭→砂→シュロの皮の順番に敷き詰める。 このとき各材料の間にガーゼかストッキングなどをはさむ。下の、ろ過された水が出てくる所にもはさむ
最後に使用する前に上から水を流して、各材料についている汚れや泥を流す。水が透明になったらOK。
※それぞれの材料と材料の間にガーゼなどをはさむと、混ざりにくくなる。
簡易ろ過装置が完成しました!よかったですね(^-^)
■使い方
簡易ろ過装置を用意する
ろ過装置の上の穴から、ろ過させたい水を流す。
下から、ろ過されて流れてきた水をコップなどでうける。
水が完全に透明になるまで、続ける。
簡易ろ過装置でろ過された水は、滅菌(めっきん)されてないので、 必ず煮沸(しゃふつ)する。
ペットボトル ろ過装置の作り方|順番の理由は?
ペットボトルのろ過装置の作り方で詰める順番には理由があります。
初めに、粗いフィルターで濾すと どんどん流れてしまい 水圧で最後の細かいフィルターを難なく通過してしまいます。
結局は汚れも取りきらず、大きなゴミだけが除去されるだけになってしまいます。
そこで、先ず砂で、砂粒の隙間を通ることのできない、砂やゴミの類を取り除き次に活性炭で、コロイド状の泥や、有機物による着色を取り除いています。
活性炭の下の砂利は活性炭を支えながら活性炭が流れてしまうの防いでいます。砂利のの隙間より活性炭が大きければ流れずに済みます。
そしてその下の小石は同様の理屈で砂利を支えている訳です。最後に脱脂綿等で小石が支えられています。
砂が無ければ、活性炭に大量の砂やゴミが混じってしまい、すぐに活性炭の効果が無くなると思われます。
ペットボトルでの実験なら砂利や小石が無くても脱脂綿で支えるだけでも、ろ過された水の水質は変わらないですが、活性炭の層の上下両面がともに広い方がろ過の速度が上がるため、水を通しやすい砂利で支えています。
布→砂→炭→砂利→石→ティッシュという順番のペットボトルろ過装置の場合、
布:ゴミを取り除く(目に見えるような不純物)
砂:もっと細かいゴミを取り除く(目に見えない不純物)
炭:菌を取り除く(殺菌効果)
砂利:上の工程で取り除くことのできなかった成分の不純物や菌を取り除く
石:まぎれた砂利を取る。ついでに残った不純物取る
ティッシュ:以上の工程で使った砂、炭、砂利、石に付着していた可能性がある不純物を取り除く