ピノキオは原作だと実は怖い話というのは本当なのでしょうか?
ナイフで刺されて木につるされて死んでしまうというのがピノキオの原作?
ピノキオ原作は怖い?
ピノキオの原作はカルロ・コッローディによる「ピノッキオの冒険」でスピルバーグや手塚治虫の「ブラックジャック」にも影響を与えたと言われています。
150年近く前にイタリアの新聞に連載していた児童向けの小説で明治時代に『ピノキオ』が翻訳された時のタイトルは『あやつり人形物語』で、主人公は『ピノキオ』ではなく『桧丸(ひのきまる)』でした。
原作は、親の言うことを聞かないヤンチャな男の子に、教訓のように聞かせるお話です。
オリジナルのグリム童話と同じ感じですよね。
怖いと思われるかもしれない、残虐な部分を抽出すると、こんな感じです↓
・ピノキオは、自分に色々と助言してくれたしゃべるコオロギを、うるさがってハンマーを投げて殺す。(ディ○ニー版ではずっとピノキオをサポートしてくれている、あのコオロギです)
・詐欺師の狐と猫に、まんまとのせられるピノキオだったが、「彼等の言うことを聞くな」とピノキオに助言してくれる鳥が現れる。が、その鳥は即座に悪者の猫にむしゃむしゃと食べられて死んでしまう。
・金貨を持って夜道を歩いていたピノキオは、二人組みの変装した強盗に襲われる。そのときに抵抗して、ピノキオは強盗の手を噛み千切る。
・強盗から必死に逃げ惑うピノキオは、森の中で小屋を見つけ、助けを求めるが、窓に姿を現したのはその家の女の子の幽霊で、自分を含めて家族全員が死んでしまって、今は棺おけが届くのを待っているだけなので、ドアを開けてピノキオを助けるのは無理だと告げる。
・強盗に捕まったピノキオは、火あぶりだの、ナイフで刺されたりだの、縛り首になったりだの、と生死の境目を行き来する。
・結局持っていた金貨を詐欺師であり強盗である狐と猫に奪われたピノキオは、悔しさのあまり裁判所に訴えるが、逆に4ヶ月もの間、実刑をくらう。
・シャバに出た(?!)ピノキオは、何とか森の小屋に帰ろうとするのだが、道を塞いでピノキオを困らせる蛇が出現する。その蛇は、ピノキオが転んで泥水に溺れそうになっているのを見て意地悪く大笑いする。が、あまりに大笑いするので血管が破裂して死ぬ。
・お腹の空いたピノキオは、ブドウ畑からブドウを盗み食いしようとするのだが、泥棒防止の罠に捕まる。罠を見に来た農家の人に、鶏泥棒の濡れ衣を着せられ、首輪をされ鎖につながれ、番犬として一晩鶏小屋の警護の強制労働させられる。
・実は前の番犬が(たまたまピノキオが農家に捕まった日の朝に死んでいる)、鶏を盗んでいた真犯人のイタチに買収されており、農家の人は鶏を盗まれ続けていたことが判明。
などなどです。これでもまだ物語の序盤です。
ピノキオ原作は最後は死ぬ・残酷でディズニーと違い?
ピノキオがイタリアの新聞に連載されていた当時の原作で最後は次のようなストーリーだったようです。
「おはよう。やあ、ピノキオ君じゃないか」
「なんで僕の名前を知っているの?」
ピノキオの前に突如現れた猫とキツネ
彼らはピノキオが知り合いから貰った金貨をだまし取ろうと目論んでいた
猫とキツネはピノキオを儲け話で誘い出し、暗い森におびき寄せる
「あっ、おいはぎだ!」
「さあ、金を出せ!わたさんとおまえを殺したあとで、親父も殺すぞ!」
強盗を装った猫とキツネは脅迫するが、ピノキオは金貨を口の中に隠し抵抗
「さあ、すぐに吐き出せ!」
そういうとふたりは剃刀のように切れ味のいい大きなナイフを抜き…ぐさっと、ピノキオの体につき立てた
「それじゃあ」
「つるすとするか!」
「ああ、お父さん!父さんがここにいてくれたら!」
それきり、ピノキオは目を閉じ、口を開けて、足をだらりとたらしたかと思うと全身を震わせて、かたくなってしまった
しかしピノキオは当時すでに大人気だったことからこの結末には批難が殺到したようで、原作者は続編を執筆。
連載が再開されると妖精によってピノキオが蘇生し、様々な冒険を経て、最後は人間になるハッピーエンドとなったそうです。