ビニールプールをベランダや庭に置きっぱなしにしていたり、
保存方法が悪いとカビが生えてしまうことがあります。
ピンク色のような赤カビや黒カビが生えることがありますが、
いずれにしても、カビキラーのような塩素系漂白剤を使うことで、
カビを取ることができます。
塩素系漂白剤によってビニールプールを傷める心配はないものの、
塗料を色落ちさせる可能性があるので、心配であれば、
塩素系漂白剤よりも洗浄力は落ちるものの酸素系漂白剤でもカビとりはできます。
ちなみに、ピンク色のカビや赤カビは、厳密にはカビではなくて、
酵母に分類される雑菌の一種です。
黒カビに比べると身体への有害性は低いものの、繁殖力が強いので、
発生しやすいカビです。
黒カビは洗濯槽の裏側やお風呂場などにも生える頑固なカビで、
なおかつ黒カビを吸い込んでしまうとアレルギーを起こす原因ともなります。
ただ、ビニールプールに黒い斑点のように黒カビが生えている場合、
その正体は黒カビではなくて部分的にビニールプールが傷んでいるだけかもしれません。
ビニールプールのカビ落としに使える洗剤
ビニールプールにカビが生えてしまったら、
スポンジなどでこすって落とすこともできますが、
カビはちょっとでも残っていると、
そこからまたぐんぐん繁殖していきます。
カビを発見したら、根こそぎ落とす必要があるので
カビを殺菌・消毒する効果のある洗剤を使うのが良いです。
カビ落としに使える洗剤としては、大きく分けると
- 塩素系漂白剤(カビキラー)
- 酸素系漂白剤(オキシクリーン)
- 重曹・エタノールなど
の3つがあります。
カビ落としの強度は
塩素系漂白剤 > 酸素系漂白剤 > 重曹・エタノール
といった感じになっていて、
塩素系漂白剤が最も強力ではあるものの、
取り扱いには十分に注意が必要です。
ビニールプールのカビ取り方1カビキラー
ビニールプールをカビをてっとり早く落とすなら、
カビキラーなどの塩素系漂白剤を使うのが良いです。
カビキラー以外でも
- カビハイター
- キッチンハイター
- トイレハイター
なども塩素系漂白剤なのでカビ落としに使えます。
カビの生えている部分に塩素系漂白剤をスプレーするか塗っておいて
5分~10分ほど放置をするだけでカビを強力に除菌してくれます。
ちなみに、塩素系漂白剤には「台所用」とか「お風呂用」「トイレ用」みたいに
様々な用途に商品がラインナップされていますが、
実は成分にそれほど違いはありません。
カビキラーにもキッチン用・お風呂場用などの違いがありますが、
ビニールプールのカビ取りにはどちらを使ってもOKです。
塩素系漂白剤は結局、
- 次亜塩素酸塩
- 水酸化ナトリウム
- 界面活性剤
の3つの成分が使われていて、
用途によって各成分の割合が微妙に異なっていたり、
塩素の臭いを紛らわせる成分が入っている程度の違いしかありません。
お風呂用カビキラーを台所用として、
キッチンのヌメリ取りに使ったり、
排水溝やスポンジの殺菌をしても構いません。
キッチン用カビキラーでトイレやお風呂の排水溝の掃除したり、
キッチンハイターでお風呂のカビ退治に使うことができます。
ちなみに、次亜塩素酸塩が色素を分解する漂白作用や、
カビの組織や酵素を破壊する殺菌作用を持っています。
水酸化ナトリウムと界面活性剤は、
カビの組織の内側に次亜塩素酸塩が浸透するのを助ける、
といった働きをしつつ、汚れを洗い落とす洗浄効果も発揮します。
カビキラーを誤飲してしまったら?
カビキラーなど塩素系漂白剤を誤って子供が飲んだりしてしまったら?
応急処置として
- 無理に吐かせないで水で口をすすがせる
- 牛乳をコップ1~2杯ほど飲ませる
といった対策をしたうえですぐに病院で診てもらってください。
塩素系漂白剤にはでかでかと「混ぜるな危険」と表記されているように、
酸性を示すものと混ざると、有毒な塩素が発生してしまいます。
塩素系漂白剤を無理に吐かせようとして、もし肺にでも入ってしまったら、
被害をさらに拡大させることになります。
牛乳をなぜ飲ませるのかというと、
酸性の胃液との反応をできるだけ抑えるためです。
ビニールプールのカビ取り方2オキシクリーン
オキシクリーンなどの酸素系漂白剤は、
塩素系漂白剤に比べると洗浄力・殺菌力などは劣るものの、
カビを落とす力は十分にあるし、何よりも安全性が高いです。
粉末タイプの主成分は過炭酸ナトリウムで、
液体タイプの主成分は過酸化水素(オキシドール)ですが、
いずれにしても活性酸素の持つ酸化作用によって
漂白したり殺菌・消毒といった効果を発揮します。
オキシクリーンのような酸素系漂白剤の場合、
汚れに反応して活性酸素が分解していくだけなので、
ビニールプールの色柄が色落ちしてしまう心配はほとんどありません。
酸素系漂白剤でビニールプールのカビを落とすなら
つけ置き洗い(オキシ漬け)をするのが良いです。
活性酸素の働きは40度程度のお湯で強くなるので、
バケツ一杯分(約4リットル)に
付属のスプーン1杯分のオキシクリーンを溶かして、
3時間ほど放置します。
つけ置き洗いした後に軽くすすいでスポンジなどでこすると、
よほどひどい黒カビでなければ
かなりキレイにカビを落とすことができます。
ビニールプールのカビ取り方3重曹・エタノール
できるだけ環境にやさしくビニールプールのカビを落とすなら、
重曹やエタノールを使う方法もあります。
重曹もエタノールもどちらも環境にやさしくカビを落とすことができます。
重曹は水に溶けることで弱アルカリ性を示すようになるので、
カビや雑菌を殺菌する力を持つようになります。
水100mlに重曹小さじ1杯程度を混ぜて重曹水スプレーを作り、
カビが生えている部分に吹きかけて3時間ほど放置をします。
放置する時間を長くすれば殺菌力はより強くなるし、
スプレーではなくて重曹水につけ置き洗いすることで、
さらにカビ落としの効果を高めることができます。
重曹以外にはエタノールの殺菌作用を利用して、
キッチンペーパーにエタノールしみ込ませてカビをふき取る方法もあります。
ビニールピールのカビを予防するには?
カビには様々な種類があって、わずかな水分と適度な温度さえあれば、
繁殖してしまうカビもあります。
カビの発生を食い止めるには、とにかく
しっかりと乾燥させることです。
ビニールピールに水を入れて置きっぱなしにするのは避けたほうが良いですし、
ビニールピールを片付けて収納する際には、
余分な水分はしっかりと拭き取らなければいけません。
カビを直射日光に当てると日光消毒することもできるんですが、
ビニールプールを直射日光に当て続けると劣化を早めることになります。
ビニールプールをできるだけ長く使い続けるには、
直射日光と水分を避けて保管するようにしましょう。
ピンク・赤カビ、黒カビなどビニールプールのカビ種類
ビニールプールに見られることが多いピンク色のカビ・赤カビは、
正式には「ロドトルラ」という酵母菌の一種のようです。
水分のみで繁殖するので、繁殖スピードは非常に速いうえに、
ビニールプールに残された皮脂汚れなどがエサになることで、
ビニールプールのピンク汚れの原因となります。
ちょっとこするだけでも、赤カビは落ちたように感じてしまいがちですが、
実際には実は目に見えない菌がビニールプールのわずかな隙間に残っているので、
殺菌作用のある洗剤を使って洗うべきです。
黒カビ(?)はビニールプールの劣化が原因かも
ビニールプールのカビの正体は、クラドスポリウムか、
クロカワカビと呼ばれるカビだと思われます。
いずれにしても低温・乾燥に強いので、いったん繁殖してしまうと、
落とすのが難しい頑固なカビです。
表面をゴシゴシこすっても菌が残ってしまうので、
奥までしっかりと洗剤を浸透させて死滅させなければいけません。
黒カビはアレルギーの原因にもなってしまうので、
ビニールプールをすでに3年とか4年くらい使い続けていたのであれば、
買い替えを検討しても良いかもしれません。
コメント