理学療法士とは、身体に障害がある人や障害が予測される人々に対して、基本動作能力の回復や維持、そして障害の悪化の予防を目指して、運動療法や物理療法などを用いてリハビリテーションを行う専門職です。
理学療法士国家試験の問題は、厚生労働省より発表される出題基準に基づいて出題されてます。
2024年の第59回理学療法士国家試験は下記のような日程・内容で行われました。
■理学療法士国家試験の日程・時間
< 筆記試験 >
令和6年2月18日(日曜日)
午前 9:50~12:30
午後 14:20~17:00
< 口述試験および実技試験 >
令和3年2月22日(月曜日)
■お問い合わせ
理学療法士国家試験運営本部事務所
〒130-0022
東京都墨田区江東橋2丁目2番3号 倉持ビルディング第2ビル6階
TEL:03-6659-9687
理学療法士国家試験解答速報2024
2024年の理学療法士国家試験は下記のような手段で解答速報を知ることができます。
PTOTSTワーカー
X(旧twitter)のハッシュタグ「#理学療法士国家試験解答速報」
5ch
「資格の大原」や「LEC東京リーガルマインド」などでは理学療法士国家試験の解答速報は発表していないようです。
X(旧twitter)のハッシュタグでは他にも「#理学療法士国家試験」や「#理学療法士国家解答速報」で解答が続々と投稿されるし、5ch掲示版にも解答がドンドン投稿されていきます。
最終的に完成度の高い解答速報が出来上がるスピードで言えば、例年だと5ch掲示版が最も速くなります。
なお正式な解答は後日、厚生労働省のHPで過去問として発表されるのが通例となっています。
ただ、純粋に過去問と正答のみで解説はついていません。
解説つきの理学療法士国家試験 問題集はこちら
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理学療法士国家試験の合格基準・ボーダーラインは?
理学療法士は、主に座る、立つ、歩くといった基本動作能力を改善し、日常生活の自立を支援します。身体の動作を専門的に分析し、寝返ったり、起き上がったり、歩行するなどの動作の改善をサポートする仕事。
理学療法士国家試験の問題数及び配点は次のようになっています。
■問題数
午前:100問
午後:100問
合計:200問
■配点
一般問題:1問1点×160問=160点
実地問題:1問3点×40問=120点
合計:280点
一般問題を1問1点、実地問題を1問3点とし、総得点と実施問題の両方で合格基準を満たせば合格できます。
※不適切問題のため合格基準は年により変動します。
※実地問題とは?
午前・午後試験のNO.1~NO.20に配置される設問群のこと。
一般問題と異なり、事例・症例から問われる問題で、中には小問2問立て1セットの問題設計がみられるのも特徴です。
■合格基準(得点/満点) 得点率
58回(2023年) ・総得点167点以上/278点・実地問題43点以上/120点 ・総得点60.1%・実地問題35.8%
57回(2022年) ・総得点164点以上/272点・実地問題40点以上/114点 ・総得点60.3%・実地問題35.1%
56回(2021年) ・総得点165点以上/275点・実地問題41点以上/117点 ・総得点60.0%・実地問題35.0%
55回(2020年) ・総得点167点以上/277点・実地問題43点以上/120点 ・総得点60.3%・実地問題35.8%
54回(2019年) ・総得点164点以上/272点・実地問題41点以上/117点 ・総得点60.3%・実地問題35.0%
53回(2018年) ・総得点165点以上/274点・実地問題40点以上/114点 ・総得点60.2%・実地問題35.1%
52回(2017年) ・総得点168点以上/280点・実地問題43点以上/120点 ・総得点60.0%・実地問題35.8%
51回(2016年) ・総得点165点以上/274点・実地問題41点以上/117点 ・総得点60.2%・実地問題35.0%
理学療法士国家試験の合格率は?
■合格率
実施年 受験者数 合格者数 合格率
2021年 12,685人 10,096人 79.6%
2020年 11,946人 9,434人 79.0%
2019年 12,605人 10,809人 85.8%
2018年 12,148人 9,885人 81.4%
2017年 13,719人 12,388人 90.3%
2016年 12,515人 9,272人 74.1%
2015年 12,035人 9,952人 82.7%
合格率は例年80%前後と高い割合で推移しており、なかには85%を超える回もあります。
ただ特に第59回国家試験は新出題基準が適用される最初の年なので合格率に変動があることが想定されます。
理学療法士国家試験の出題範囲・問題数
医道審議会理学療法士作業療法士分科会より「理学療法士・作業療法士国家試験出題基準の改定がなされました。
新規に追加された項目は、
Ⅰ.基礎理学療法学
死生観、看取り、NCMRR、医療統計(過誤)、推奨グレード、NBP
(過去に出題あり:自律神経)
Ⅱ.理学療法管理学
医療広告ガイドライン、利害衝突、コンフリクトマネジメント、倫理要綱、ジュネーブ宣言、リスボン宣言、患者の自己決定権
Ⅲ.理学療法評価学 Ⅳ.理学療法治療学
誘発電位、磁気刺激法、3次元動作解析、床反力分析、筋緊張、気分(抑うつ、情動、関心(アパシー))、先天性神経筋疾患(先天性筋ジストロフィー、先天性ミオパチー、筋原線維ミオパチー、先天性筋無力症)、呼吸疾患(肺がん・気胸)のOPE後、大動脈疾患(大動脈瘤、大動脈解離)、弁膜疾患(大動脈弁閉鎖不全、三尖弁閉鎖不全)
(過去に出題あり:X線、CT、MRI、SPECT、PET、超音波エコー、筋電図、障害物回避、階段昇降、走行、跳躍、先天異常(骨形成不全症)、集中治療(救命救急、集中治療・クリティカルケア、モニタリング、人工呼吸器))
Ⅴ.地域理学療法学
地域医療構想、産業理学療法、スポーツ支援、各期での社会参加支援
Ⅵ.臨床実習
(過去に出題あり:転倒予防、感染予防(標準予防策(手指衛生、咳エチケット等)、マスク、防護服、手袋など、感染区域))
< 筆記試験 >
(1)一般問題
解剖学
生理学
運動学
病理学概論
臨床心理学
リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む。)
臨床医学大要(人間発達学を含む。)
理学療法
(2)実地問題
運動学
臨床心理学
リハビリテーション医学
臨床医学大要(人間発達学を含む。)
理学療法
<口述試験および実技試験>
重度視力障害者に対して、筆記試験の実地問題に代えて次の科目について行います。
運動学
臨床心理学
リハビリテーション医学
臨床医学大要(人間発達学を含む。)
理学療法
理学療法士国家試験の難易度,受験生感想まとめ
理学療法士は国家資格であり、免許を持った人でなければその資格を名乗ることはできません。大学の理学療法学科を卒業し、その後、国家試験に合格することで理学療法士としての資格を得ます。
理学療法士は病院やクリニック、介護保険関連施設などで活躍します。最近では、高齢者の介護予防や健康増進、スポーツ障がいのリハビリテーションなど、活躍の場が広がっています。