レモンは酸味が強く、酸っぱい果物として一般的に知られていますが、なぜアルカリ性食品なのでしょうか?
レモンは酸性じゃない?
どうして、レモンは食べる前は酸性なのに、体内に入るとアルカリ性になるのでしょうか?
レモンはなぜアルカリ性食品?酸性じゃない?
レモンは食べる前は酸っぱくて酸性(たぶんクエン酸?)なのに、アルカリ性食品に分類されますが、レモンに限らず、食品のアルカリ性、酸性については、その食品を摂取し、消化吸収、代謝された後に何が残って、その物がアルカリ性なのか酸性なのかを言っています。
レモンの場合は、クエン酸が多く含まれていて、その他、ミネラル分が含まれています。
クエン酸は、体内に吸収、代謝されると二酸化炭素と水になり、二酸化炭素は、呼吸により体外に放出され、最後に水とミネラル分が体内に残り、水は中性ですが、ミネラル分がアルカリ性を示すので、アルカリ性食品と言われます。
アルカリ性食品(レモンなど)とは?
アルカリ性食品とは、食べた後に体内でアルカリ性の物質を多く作るような食品のことです。一般的には、野菜や果物、豆類、海藻類、きのこ類などが多く含まれています。一方、肉類や魚類、卵類、乳製品、小麦製品などには、酸性の物質が多く含まれています。
一般的に、アルカリ性食品に分類される代表的な食品は以下のようなものです:
野菜:葉野菜(スピナッチ、ケール、レタス)、根菜(人参、じゃがいも、サツマイモ)、キュウリ、セロリなど
果物:レモン、ライム、アボカド、トマト、キウイフルーツなど
均整食品:大豆、豆類、ナッツ、種子など
穀物:全粒穀物(玄米、オートミールなど)
これらの食品は、アルカリ性のミネラル(カリウム、マグネシウム、カルシウムなど)や食物繊維を豊富に含んでいます。
まとめ:レモンはなぜアルカリ性食品?酸性じゃない?
レモンの切り口にPH試験噛みを触れさせると、試験噛みは青から赤に変わり、酸性を示します。しかし、酸性食品・アルカリ性食品というのは、その食品が体内で燃焼したあとに残る灰の性質をさすので、酸味も多少とは必ずしも一致しないのです。野菜や果物は、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどのアルカリ塩を多量に含んでいるので、体内に燃焼した後は、アルカリ性の灰になります。肉類が酸性食品の代表格、動物性の食品では、牛乳がアルカリ性です。
ただ、酸性食品やアルカリ性食品の効果・効能については科学的根拠に乏しく、迷信に過ぎません。
「酸性食品は消化を妨げる」説は、酸性食品をタンパク質や炭水化物と一緒に摂取すると、消化が妨げられるというものですが、これは事実ではありません。
胃は、胃酸の分泌量を調整する仕組みを持っており、食事内容に応じて適切な酸度を維持します。食べ物の酸性度が消化に悪影響を及ぼすことはありません。
「酸性食品で血液の酸性度が上がる」、食品の酸性度が血液の酸性度に直結すると主張していますが、これも誤解です。
血液の酸性度は、腎臓を含む複数の器官によって厳密に調節されます。食品に含まれる酸は、血液の酸性度に直接影響しません。
尿のpH値が食事によって変化することはあっても、それは血液の酸アルカリバランスとは無関係です。
一方、アルカリ性食品に関しても、一部の主張は誤解を招くものがあります。例えば、「アルカリ性食品を摂取すれば体内の酸性度が改善される」という主張は、科学的な根拠に乏しいとされています。
実際のところ、体内の酸アルカリバランスは、食品の摂取だけでなく、腎臓や呼吸器系などの複数の生理機能によって調整されます。