「ルリボシカミキリの青」は高校1年の国語で取り上げられることが多い福岡伸一の随筆文です。
「ルリボシカミキリの青」で筆者が言いたいことは?
問題では
文中に出てくる「この道」とはどういう意味か?
「この世界のありようをただ記述したかったのだ。」の意味は?
「その時の、そんな気持ち」とはどういう意味か?
「書庫の澱に眠っていた」の意味は?
「既にアゲハ蝶の予感が宿っている」とは?
といった出題がみられますが解説は?
ルリボシカミキリの青の問題解説|筆者が言いたいことは?
福岡伸一の「ルリボシカミキリの青」は、カブトムシ科の昆虫であるルリボシカミキリをテーマにした小説です。この小説は、人間と昆虫の関係や、自然との共存などをテーマにしています。
筆者が言いたいことは、明確ではありませんが、以下のような考察や感想があるかもしれません。
自然との共存をテーマにした本作品は、人間が自然に対して無関心であることが問題だと示唆しています。
昆虫を通じて、人間が自然界の小さな生き物たちに対する意識を改めることができることを示しています。
ルリボシカミキリを通じて、命の尊さや自然の美しさについて考えるきっかけを与えてくれる作品であるとも言えます。
また、人間と昆虫という対象の間に、一種の共感や親和性が描かれていることも注目すべき点の一つです。
以上のような点が、筆者が言いたいこととして考えられます。
ルリボシカミキリの青の問題解説|「この道」の意味は?
「この道」とはどういう意味かというと、「かつて先人が体験した事、そしてそれで得られた感動」
カミキリが好きな人なら誰でも経験すること、 それはルリボシカミキリと初めて出会うことで、 カミキリが好きな人の仲間入りの証でもあります。私も昔、 ルリボシカミキリに初めて出会った時、思わず叫んで、 頭がぼーっとして、あまりの感動に気を失いそうになりました。 ルリボシカミキリは、そんなにすごい存在なのです。 そして今年もまた、別の誰かが同じ経験をするでしょう。 そしてその誰かもまた、私と同じように感動を伝えるでしょう。 誰かが経験したことを、後に別の誰かが経験すること、 それを「同じ道を歩く」と言いますよね。そういうことなのです。
ルリボシカミキリの青の問題解説|「この世界のありようをただ記述したかったのだ。」意味は?
最後の文には「つまり」とあります、直前の内容の言い換え、まとめになっているということが分かります。
つまり、「世界のありよう」=「フェルメールでさえ作りえない青の由来(ルリボシカミキリの青色)」です。
つまり著者はルリボシカミキリの体色がどうしてそんな綺麗な青色なのかと言うことに興味を持って、どうしてなのか追求したくなった。ということです。
ルリボシカミキリの青の問題解説|「その時の、そんな気持ち」の意味は?
P13にある「その時の、そんな気持ち」とはどういう意味かというと、「自分の好きなものを、追求したくなる気持ち」のことを指します。
「あるいは~」の段落は、輝く星を自分の好きなものに例えていると考えられます。
「その」以降の文に注目します。
「調べる。行ってみる。確かめる。また調べる~」とありますね。
これが例のまとめになります。実際、電車の例でも調べたり行って見たり確かめたりしている文があります
ルリボシカミキリの青の問題解説|「書庫の澱に眠っていた」の意味
書庫の澱に眠っていたとはどういうことかというと「書庫の中で何年も何年も人の手にとられることのなかった本」のたとえでしょう。
ルリボシカミキリの青の問題解説|「既にアゲハ蝶の予感が宿っている」の意味
「既にアゲハ蝶の予感が宿っている」の意味は、「アゲハ」の図鑑でも見たら直ぐに分かりますが、アゲハの幼虫(イモムシ)は、よく枳穀(からたち)などの棘(トゲ)のある低木に産卵し、そこでサナギになりますが、その時は、「擬態」もあり、成長したアゲハの紫色の見事な羽根とは似ても似つかない青虫色(黄緑色)です。
しかし、その腹部の側面には、成虫(アゲハ蝶)が羽根を拡げた時の羽根にあるのとそっくりな、鳥などの目くらましに使う、目玉のような「紋様」がチャンと刻まれているのです。
イモムシと華麗な蝶では似ても似つかないのですが、この紋様だけは、幼虫の時から身体にシッカリと刻まれている…ということですね。
まとめ:ルリボシカミキリの青の問題解説|筆者が言いたいことは?
福岡伸一さんの「ルリボシカミキリの青」は、自然科学者としての道を歩んできた著者の半生を綴ったエッセイです。1
著者が言いたいことは、自然の美しさや不思議さに感動し、探求することの喜びや価値。
高校1年の国語で出題される問題は、
本文中の語句や表現の意味やニュアンスを問う問題
本文の内容や構成を要約したり整理したりする問題
筆者の言いたいことや主張や感想を読み取る問題
本文に対する自分の意見や感想を述べる問題
本文と関連する知識や背景情報を問う問題
このような問題に対応するためには、本文を何度も読み返して理解を深めたり、語句や表現の意味を調べたり、筆者の立場や視点に立って考えたりすることが大切です。