リョウメンスクナ(両面宿儺)は実在した?
「岩手のとある寺」を舞台にリョウメンスクナ(両面宿儺)の都市伝説もありますがリョウメンスクナ(両面宿儺)は実在したんでしょうか?
リョウメンスクナ|岩手のお寺に実在した?都市伝説?
「リョウメンスクナ」は、日本神話に登場する鬼神です。一つの体に二つの顔を持つと言われています。
実在した可能性を考えると
奇形児(シャム双生児)
知恵が豊かで、善と悪の両面を持つ人物
奇形児(シャム双生児)
リョウメンスクナは、奇形児であった可能性があります。昔は、奇形児は「鬼」や「魔物」として恐れられることもありました。そのため、奇形児が生まれると、それを「リョウメンスクナ」として伝えられ、伝説となった可能性があります。
例えば、以下のようなものが考えられます。
顔が二つある奇形児
頭に二つの顔がある奇形児
身体の一部が二つある奇形児
これらの奇形児は、当時の人々にとってはとても珍しく、恐ろしいものだったでしょう。そのため、それを「リョウメンスクナ」として伝え、恐れられた可能性があります。
同様に、シャム双生児であった可能性があります。シャム双生児は、胎児が分離する際にうまく分離せず、体の一部がつながったまま生まれてくる双生児です。
例えば、以下のようなものが考えられます。
頭がつながったシャム双生児
身体がつながったシャム双生児
これらのシャム双生児は、当時の人々にとってはとても珍しく、不思議なものだったでしょう。そのため、それを「リョウメンスクナ」として伝え、恐れられた可能性があります。
知恵が豊かで、善と悪の両面を持つ人物
- 知恵が豊かで、善と悪の両面を持つ人物
- 強力な力を持つ人物
これらの人物は、当時の人々にとってとても不思議で、恐ろしいものだったでしょう。そのため、その人物を「リョウメンスクナ」として伝え、恐れられた可能性があります。
リョウメンスクナ|日本書紀の仁徳天皇紀
日本書紀の仁徳天皇紀の記述は…
六十五年。飛騨国有一人。曰宿儺。其為人壱体有両面。面各相背。頂合無項。各有手足。其有膝而無膕・踵。力多以軽捷。左右佩剣。四手並用弓矢
です。
体が一つで、反対を向いている顔が二つで、頭の頂きは一緒で項がない、それぞれに手足があり、膝はあるが、膕(ひざの後ろ)と踵(かかと)はない、力が強く敏捷で、左右に(1本ずつ)剣を帯び、4本の手で(2組の)弓矢を使った。
って意味です。この後、「略奪などで民を苦しめたので、仁徳天皇の送った武振熊に成敗された」と書いてあります。
ここはウソ、ここはホント、みたいな事をするならば、結合双生児とも言えるかも知れませんが、フツーはこれを「実在したかどうかは不明」とは思わない、と私は思いますが…
体が一つだけど手足はそれぞれ別(手が四本+足が四本)、顔は両面逆向きで、膝はあるが、膝の後ろと踵がない、なんて結合双生児が生まれる、というのもちょっと考えにくいものがあります。
かつそれで『敏捷に動いた』となると信憑性は低そうです。
リョウメンスクナまとめ|岩手のお寺に実在した?都市伝説?
リョウメンスクナは岩手のお寺で発見されたとされており、その地域で地震が起こっていたことも関連付けられています。しかし、この存在については伝説や神話上の存在である可能性が高く、実際にその存在を示す確証はありません。
その存在に関する話や伝承には複数の説があります。一部の説では、リョウメンスクナは実在した鬼神や奇形児であり、その存在は中国の仙人に似ていた可能性が指摘されています。ただし、この存在については、当時の知恵者や役人がさまざまな質問に答えることができた、また異形であったことから「鬼のようだ」という言及があったことで、伝承として語り継がれた可能性が考えられます。
古代において、奇形児が生まれた場合、それが人々によって「悪魔が生まれた」「鬼子」として扱われたり、あるいは逆に神の生まれ変わりだとして崇められることがあったとも言われています。また、リョウメンスクナの特徴が吸血鬼に似ているとの意見もありますが、これはアルビノの特徴である白い肌や赤い目、太陽光への過敏性から来るものかもしれません。
さらに、リョウメンスクナについての説としては、シャム双生児や結合双生児である可能性も指摘されています。これはインドや中国で見られる異形の存在で、過去には奇形とされたものが鬼や神として扱われた時代があったかもしれないとの推測があります。
ただし、実際にリョウメンスクナが奇形児であったという確証はなく、それに伴う実在の証拠も見つかっていません。リョウメンスクナに関する情報は伝承や仮説、推測に基づくものが多く、その存在については謎が多いままです。