沙悟浄 河童じゃない?猪八戒 豚じゃない?なぜ?いつから?西遊記

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西遊記で沙悟浄は河童じゃない?いつからカッパと言われるようになったんでしょうか?

同じく猪八戒は豚じゃない?原作ではイノシシ?

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沙悟浄 河童じゃない?猪八戒 豚じゃない?なぜ?いつから?西遊記

西遊記の原作の小説では沙悟浄は河童ではありません。

そもそも、「中国の妖怪」に「河童」はいません。

比較的近いものに「水虎(すいこ)」というものがいますが、それでも、性質をはじめとして、河童とはだいぶ異なるものです。

同じく猪八戒は豚ではなくイノシシです。
以前の『通俗西遊記』(1858年)などにおいては、イノシシであると訳されていました。

ただしその『通俗西遊記』の挿絵は、中国の書物を真似て、毛のない豚の姿で描かれているので、違いはすでに認識されていた可能性はある。

水虎(すいこ)は、中国湖北省などの川にいたとされる伝説上の生き物。3・4歳ぐらいの子供の大きさをしており、水虎という呼び名は虎に似た要素を体に持っていること由来している。

日本では、江戸時代に河童のような川に住む妖怪の総称として、主に知識人の間で「水虎」という呼称が用いられていた。
引用:wikipedia

岩波文庫の「西遊記」には挿絵が豊富にのっていますが、やはり河童とは似ても似つかないただのオヤジといった風体です。

西遊記における沙悟浄の直接のモデルは“深沙大将”という天部神だそうです。

日本と中国の文化面での関係から言っても、

「日本の河童という概念が、中国へ流入して・・・」

ということは考えにくい話ですし、
(そもそも、河童が流入したのなら、その後は、中国にも河童がいるはずですものね)、
よって、沙悟浄は、
「河童ではあり得ない」
と考える方が無難です。
抽象的ですが、「河の妖怪」とすべきでしょうね。

日本での「西遊記」で「沙悟浄は河童」とされるのは、あくまで「アレンジ(その方がわかりやすいし)」ということです。

まとめ:沙悟浄 河童じゃない?猪八戒 豚じゃない?なぜ?いつから?西遊記

西遊記で沙悟浄は河の妖怪です。

流沙河から現れたという記述から、「川に住む妖怪」→日本で最も一般的な水妖「河童」というアナロジーです。

西遊記の中で、〝流沙河〟という河が出てきます。

川幅は八百里(1里=4km)ですので、とてつもない大河です。

さらに水深は三千丈(1丈=3m)ですので、とてつもない深さの河です。

河は弱水と呼ばれていて、水に浮力が働かず羽毛すら浮かばない河だそうです。

日本の西遊記は、中国の【水妖】というイメージを河童にすりかえて作っています。

一行を呼んだ三蔵のせりふにも、【猿に豚に、和尚姿の水妖】と、あります。

もとは天界で、玉帝の側用人であった捲廉大将(けんれんたいしょう)で、晩桃会で玉帝の大切にしていた〝ハリの杯〟を誤って割ってしまい、天界を追放され、以来、流沙河に住むのですが、観音菩薩の命により、三蔵の旅の共をすることになるのです。

天竺の旅の最後に、〝八宝金身羅漢菩薩〟になりました。

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