作業療法士は、日常生活で必要な動作能力や社会的な適応能力を維持・改善し、「その人らしい」生活を取り戻すために、リハビリテーションを行う専門職です。
作業療法士国家試験の問題は、厚生労働省より発表される出題基準に基づいて出題されてます。
2024年の第59回作業療法士国家試験は下記のような日程・内容で行われました。
■作業療法士国家試験の日程・時間
2024年2月18日(日)
午前 9:50~12:30(160分) 50問
午後 14:20~17:00(160分) 50問
作業療法士国家試験解答速報2024
2024年の作業療法士国家試験は下記のような手段で解答速報を知ることができます。
PTOTSTワーカー
twitterのハッシュタグ「#作業療法士国家試験解答速報」
5ch
「資格の大原」や「LEC東京リーガルマインド」「ユーキャン」などでは作業療法士国家試験の解答速報は発表していないようです。
twitterのハッシュタグでは他にも「#作業療法士国家試験」や「#作業療法士国家解答速報」で解答が続々と投稿されるし、5ch掲示版にも解答がドンドン投稿されていきます。
最終的に完成度の高い解答速報が出来上がるスピードで言えば、例年だと5ch掲示版が最も速くなります。
なお正式な解答は後日、厚生労働省のHPで過去問として発表されるのが通例となっています。
ただ、純粋に過去問と正答のみで解説はついていません。
作業療法士国家試験のボーダーライン・合格基準は?
作業療法士国家試験では午前・午後に100問ずつ、計200問出題されます。
試験の構成は、計200問中160問が一般問題、40問が実地問題です。
配点は
一般問題:1問1点(160点満点)
実地問題:1問3点(120点満点)
合格基準は、不適切問題のため年により変動しますが一般的には次のとおりです。
実地問題:120点満点中43点以上
一般問題と実地問題の合計総得点が280点満点中168点以上
の両方をクリアすれば合格となります。
■ 合格基準(得点/満点) 得点率
58回(2023年) ・総得点168点以上/279点・実地問題43点以上/120点 ・総得点60.2%・実地問題35.8%
57回(2022年) ・総得点165点以上/275点・実地問題41点以上/117点 ・総得点60.0%・実地問題35.0%
59回(2021年) ・総得点165点以上/275点・実地問題41点以上/117点 ・総得点60.0%・実地問題35.0%
55回(2020年) ・総得点167点以上/277点・実地問題43点以上/120点 ・総得点60.3%・実地問題35.8%
54回(2019年) ・総得点165点以上/275点・実地問題43点以上/120点 ・総得点60.0%・実地問題35.8%
53回(2018年) ・総得点167点以上/277点・実地問題41点以上/117点 ・総得点60.3%・実地問題35.0%
52回(2017年) ・総得点167点以上/277点・実地問題41点以上/117点 ・総得点60.3%・実地問題35.0%
51回(2016年) ・総得点167点以上/278点・実地問題43点以上/120点 ・総得点60.1%・実地問題35.8%
ちなみに、2023年「第58回作業療法士国家試験」の新卒者と既卒者の合格率は、
・総数合格率:83.3% 総合格者4793人/総受験者5719人
・新卒合格率:91.3% 新卒合格者4390人/新卒受験者4809人
・既卒合格率:44.3% 既卒合格者403人/既卒受験者910人
作業療法士国家試験の合格率は?
作業療法士国家試験の合格率は概ね7割~8割程度です。
■合格率の推移
年/回 受験者数 現役の数 合格者(合計) 合格者数(現役) 合格率
2022年(第57回) 5,723人 4,861人 4,608人 4,311人 80.5%
2021年(第59回) 5,549人 4,895人 4,510人 4,345人 81.3%
2020年(第55回) 6,352人 4,795人 5,548人 4,515人 87.3%
2019年(第54回) 6,358人 5,137人 4,531人 4,108人 71.3%
2018年(第53回) 6,164人 5,289人 4,700人 4,506人 76.2%
2017年(第52回) 5,983人 5,303人 5,007人 4,800人 83.7%
2016年(第51回) 6,102人 5,004人 5,344人 4,711人 87.6%
2015年(第50回) 5,324人 4,656人 4,125人 3,981人 77.5%
2014年(第49回) 5,474人 4,391人 4,740人 4,137人 86.6%
作業療法士国家試験の出題範囲・出題基準
厚生労働省が発表する「理学療法士作業療法士国家試験出題基準」に基づいて出題されます。
なお第59回からは、新たに令和6年版の出題基準が適用されます。
大半はこれまでと同一ですが、新たなテーマが追加されています。
小児・新生児関連
障害児教育、教育原理、教育心理学、教授方法、就学前、就学支援、学校教育現場、生活範囲,学校教育、学校環境、学校教育法、学校教育支援など
医療機器関連
医療機器保持管理、機器配置など
コンプライアンス・ハラスメント関連
パワハラ、セクハラ、職業倫理、職業管理など
【一般問題】
解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む)、臨床医学大要(人間発達学を含む)、作業療法 運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む)、作業療法
【実地問題】
運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む。)、作業療法
作業療法士国家試験の難易度,受験生感想まとめ
作業療法士は、日常の基本動作や社会適応動作のリハビリテーションを行います。具体的には、食事の練習や入浴の練習、着替えの練習、料理の練習など、日常生活で行われるさまざまな動作を練習します。また、運動や手工芸、仕事や遊びなどもリハビリテーションの一環として取り入れることがあります。
作業療法士は、身体のリハビリテーションだけでなく、「こころのリハビリテーション」も担当します。病気やケガなどによって日常的な動作ができなくなった際に、そのショックやストレスを受け止め、心のケアも行います。
作業療法士とは
作業療法士は、病気やケガ、心の病などによって、日常生活が困難になった人をサポートするリハビリ専門職です。
理学療法士が体の動きに焦点を当てているのに対し、作業療法士は「その人らしい生活」を取り戻すためのリハビリを行います。
つまり、食べる、着替える、字を書くなど、日常生活に必要な動作はもちろん、仕事、趣味、地域活動など、社会生活における様々な活動ができるようにサポートするのが仕事です。
作業療法士は、体のリハビリだけでなく、心のリハビリも担当するという点が、理学療法士との大きな違いです。
作業療法士の具体的な仕事内容
作業療法士の具体的な仕事内容は、大きく分けて3つあります。
■日常生活動作の訓練
食事、入浴、着替え、排泄、移動など、日常生活に必要な動作の練習を行います。
■社会適応動作の訓練
仕事、学校、地域活動など、社会生活に必要な能力の訓練を行います。
■メンタルケア
病気やケガによって、気持ちの落ち込みや不安を感じている人の相談を受け、心のケアを行います。
■作業療法士の活躍の場
作業療法士は、主に病院、クリニック、介護施設で活躍しています。近年は、高齢者の介護予防やスポーツ現場でのリハビリテーションなど、活躍の場が広がっています。