インド南部の小さな村・アヤルアー(Ayalur)で2010年2月、当時18歳だったサジーサさん(Sajitha)が何の前触れもなく疾走。
警察らの必死の捜索にもかかわらずサジーサさんは見つからず行方不明のまま11年が過ぎると、思いもよらぬ形でサジーサさんが発見されてニュースとなりました。
インド18歳女性失踪の原因は?
インド南部ケララ州パラカッド地区の小さな村アヤルアー(Ayalur)で2021年3月3日、アリンシュヴァティル・ラフマーンさん(Alinchuvattil Rahman)が突然姿を消した。
アリンシュヴァティル・ラフマーンの父親・モハメッド・ガーニは34歳になっても身を固めようとしない息子の妻探しに躍起になっていたという。
アリンシュヴァティルさんの兄バシールさん(Basheer)は「弟は妻を迎えることに反対しなかったものの、結婚を先延ばしにしていた。そしてある日、両親と喧嘩をし家を出て行ってしまった」と当時を振り返る。
家族が捜索願を出し、警察が捜索を始めてから3か月後、コロナウイルス関連のロックダウンの一環として設置された警察の検問所で、アリンシュヴァティルさんが兄に目撃されます。
トラック運転手である兄がネンマラの町でバイクに乗るアリンシュヴァティルさんを発見すると近くで車両点検をしていた警察官に助けを求め警察署に連行。
アリンシュヴァティルさんは両親の前でうつむいていたそうですが、その理由は彼が身を寄せていた家には11年前に失踪したサジーサさん(Sajitha)と暮らしていたからでした。
インド18歳女性が行方不明の理由は
2010年2月、当時18歳だったサジーサさん(Sajitha)が夜中に忽然と姿を消すと、警察らの必死の捜索にもかかわらずサジーサさんは見つけられずにいました。
村の誰もが「きっと駆け落ちでもして、東部のタミル・ナードゥ州にでも行ってしまったのではないか。もう村に戻ってくることはないだろう」と噂していました。
しかしサジーサさんが身を寄せていたのは自宅から約500メートル離れた隣人・アリンシュヴァティルさん家族が暮らす家で、アリンシュヴァティルさんと恋人関係にサジーサさんは自らの意思でその家にひっそりと暮らしていました。
家を借りる余裕がなかったため、2人は誰にも気づかれずに彼の家に居候することにしました。
アリンシュヴァティルさんとサジーサさんは愛し合っていたものの、お互いの家族の宗教が違うことから自分たちの関係を公にしませんでした。
それどころかサジーサさんの失踪という形をとることで、一緒に暮らすという究極の選択をしたのだった。
サジーサさんはずっとアリンシュヴァティルさんの部屋に身を隠していて、その間、自室に鍵をかけて誰も入れないようにし、同居する家族がサジーサさんの存在に気付くことはありませんでした。
アリンシュヴァティルさんの兄・バシールさんも「弟は時々、精神が錯乱しているかのような行動をとることがあって、誰かが部屋に入ろうとすると暴力的になった。食事を自室に持ち込んで食べていることもあった」とはなしています。
さらにアリンシュヴァティルさんの家族は昼間、みんな働きに出てしまうから、家で2人きりの時間を過ごすこともできました。
アリンシュヴァティルさんは塗装や電気工事の仕事をしていたもののたまにしか出勤していなかったそうです。
サジーサさんは11年間もヘッドフォンを使用し小さなテレビを見るなどして一日のほとんどを過ごしていたという。
また洗濯物は部屋干しにし、夜間にアリンシュヴァティルさんの両親が不在の時は窓から外に出ていたようだ。
サジータが外に出られるように壁には窓と見せかけた穴を開けると、サジーサさんはそこからお風呂に入ったり、夜には外に座ったり用を足す時に出入りしていたそうです。
地元警察によると、サジーサさんは発見後「アリンシュヴァティルさんと一緒に暮らしたい」と希望し、2人は地元の裁判所に出向いて許可をもらったという。