サカタ製作所は2019年の第4回ホワイト企業アワードで最終選考候補企業60社(最終エントリー企業1091社)の中から
「ゴルフダイジェスト・オンライン」と共に最優秀賞を受賞した企業。
受賞理由だけじゃなく、実際にサカタ製作所での取り組みについて調べてみると、
会社が社員に対して貢献することで業績が伸びるんだということをまさに体現していることがわかります。
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サカタ製作所のホワイト企業アワード最優秀賞理由は?
サカタ製作所は2018年の第3回ホワイト企業アワードでも
オフィス環境部門
EAP部門
の2部門受賞を達成していました。
授賞理由「経営層の強いリーダーシップにより、職場環境を改善し、大きな業績向上に繋げていること」とされていましたが、
2019年は2018年を上回る評価を得ることができたと言ってよいんじゃないでしょうか。
そもそもサカタ製作所は「ホワイト企業アワード」が始まる前の2014年から社内の働き方改革を断行すべく
製造業では考えられない「残業ゼロ」を実現に舵を切ります。
きっかけは従業員全員が集まる全体集会にワーク・ライフバランス代表取締役社長の小室淑恵さんを講演者として招いたこと。
「経営戦略としてのワーク・ライフバランス」をテーマに話をしてもらったものの、
どの部署も長時間残業が常態化していた上に、女性の管理職もいなかったことを指摘されます。
「間違った時間管理意識が根強くて、マヒしている」
「残業はすぐに減らせるはずだが、サカタ製作所の実情では到底無理」
ここまで言われた坂田社長は小室淑恵さんの講演が終わるや否や、
社員全員の前で「残業ゼロ」を目指すと宣言したところから、サカタ製作所のホワイト化が急速に進んでいきます。
その後の取り組みについては下記のツイートが良くまとまっているので、補足をしていきます。
男性社員の育休取得に関しては「育休を促されても、売り上げ、成果も求められる矛盾」があることや、
周囲の目や評価への不安、経済的な心配も伴っていると社内の調査チームから報告を受けると、
育休を取得した社員や推進した管理職を高く評価し「業績が落ちても構わない」と明言した結果、
男性社員の育児休業取得率が100%を達成しています。
ちなみに育休取得とはまたちょっと話は異なりますが、
山田ドビーの社長の取り組み(粋な計らい)もホワイト企業アワードにノミネートされてもよさそうですね。
サカタ製作所wikiプロフィール
サカタ製作は昭和26年(1951年)に大工道具の鉋(かんな)作りから坂田省司さんが創業し、
現在は2代目の坂田匠さんが代表取締役社長を務めています。
売り上げの主力は金属製折板屋根用金物の製造・販売。
創業 昭和26年(1951年)9月1日
設立 昭和48年(1973年)1月24日
資本金 1,320万円
売上高 43億3603万円(2018年実績)
従業員数 151名(2018年12月)
本社住所 〒940-2403 新潟県長岡市与板町本与板45番地
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