南総里見八犬伝のあらすじについてまとめています。
「南総里見八犬伝」江戸時代後期に曲亭馬琴によって書かれた長編小説
日本の長編伝奇小説の古典の一つです。その壮大なスケールと、人間の愛情や勇気、そして正義への信念を描いた物語は、今もなお多くの人々に愛されています。
南総里見八犬伝のあらすじ|簡単にわかりやすく!
南総里見八犬伝は室町時代後期、安房国(現在の千葉県)を舞台に、安房里見家の姫・伏姫と神犬八房の因縁によって結ばれた八人の若者(八犬士)を主人公に展開されます。
安房国に勢力を張る里見義実が、敵対する安西氏との戦いで敗北し、安房国を逃れるところから始まります。
義実は娘の伏姫を連れて富山の洞窟に身を寄せますが、安西氏の追っ手が洞窟に迫ります。伏姫は父を守るために自害し、そのとき持っていた数珠から八つの玉が飛び散ります。
八つの玉は、後に犬塚信乃、犬川荘助、犬山道節、犬飼現八、犬田小文吾、犬江親兵衛、犬坂毛野、犬村大角の八人の若者にそれぞれ授けられ体現しています。
八犬士はそれぞれ、忠義、仁義、礼節、智謀、信義、勇気、剛健、仁愛の八つの徳を備えており、伏姫の父である里見義実を助けて安房国を守るために旅に出ます。
八犬士は、伏姫の守護を命じられ、途中、安房国を守るために戦いながら様々な困難や危険に遭遇しますが、その度に力を合わせて乗り越えていきます。
彼らは敵の将である安西景連を倒し、安房国を平定します。そして、里見義実を将軍に擁立し、新しく安房国の領主となります。
八犬士はその後も、様々な戦いで活躍し、安房国の繁栄に貢献します。彼らは最後まで忠義を貫き、里見家の礎を築いたのです。
物語は、八犬士が力を合わせて安房国を守り抜き、伏姫の願いを叶えたことで幕を閉じます。
南総里見八犬伝は、日本の長編伝奇小説の古典の一つです。その壮大なスケール、豊かな登場人物、そして感動的な物語は、今でも多くの人々に愛されています。
南総里見八犬伝のあらすじ|さらに簡単にわかりやすく!
南総里見八犬伝は、安房里見家の姫・伏姫と神犬八房の因縁によって結ばれた八人の若者(八犬士)を主人公とする物語です。
八犬士はそれぞれ、忠義、仁義、礼節、智謀、勇気、信義、誠実、名声の八つの徳を象徴する犬の紋章を持ち、この八つの徳を守り、悪と戦うことを誓います。
八犬士は様々な困難を乗り越えながら、里見家に仕え、関東大戦では北条軍を破り、里見家を勝利に導きます。
そして最後には、伏姫と八房の魂が合体した犬神の助けを得て、悪の化身である安西景連を倒し、物語は幕を閉じます。
南総里見八犬伝は、日本文学の古典の一つに数えられており、多くの翻訳や映画化、テレビドラマ化されています。
南総里見八犬伝の詳細なあらすじ
舞台は室町時代。安房国(あわのくに)里見家は、敵の総大将を討ち果たしたものに娘の伏姫(ふせひめ)をを与えると公言します。
しかし敵将の首を持ってきたのは、姫の可愛がっていた犬の八房(やつふさ)でした。八房には身体に八つの牡丹の花状の模様があった。
里見家の城主は約束を反故にしようとしますが、伏姫は八房と共に姿をくらまします。
追手によって命を失う伏姫と八房。しかし、伏姫のの体内から八つの光が飛び散ります。
十数年後。
①犬塚信乃、犬川荘助
公方家の宝刀・村雨丸を託された犬塚番作の子、信乃は18歳の夏、伯母夫婦の謀略により旅に出る。許嫁の浜路はその後を追う。伯母夫婦に監視を命じられ犬川荘助は信乃と同じ、牡丹の花の痣があり、共に”孝”と”義”の文字が浮かび上がる珠を持つことを知ります。
②犬飼現八、犬田小文吾、犬江親兵衛
名刀・村雨丸を巡る事件で”芳流閣”で戦う犬塚信乃と犬飼現八。その戦いの最中、現八にも牡丹の花の痣があり、”信”の珠を持つことが明らかに。
組み合ううちに利根川に転落し、それを助けたのは犬田小文吾であった。
小文吾の妹夫婦を巡る事件で小文吾の甥、大吉と小文吾も痣と”仁”と悌”の珠を持つことを知る。
大吉はこの後、犬江親兵衛を名のる。
③犬山道節
信乃の伯母夫婦の不興を買った犬川荘助は窮地に立たされる。この事件で犬士たちは珠の因縁を知ることになる。
村雨丸を狙った犬山道節は、信乃の許嫁、浜路の血のつながらない兄であった。彼も牡丹の鼻の痣と”忠”の珠を持っていた
④犬坂毛野
先の事件で追われる身となった小文吾は、石浜城主・千葉家の家宝の盗難事件に巻き込まれ、女田楽師の旦開野(あさけの)と出会う。
だが、旦開野の正体は美しい青年、犬坂毛野だった。”智”の珠を持つ毛野と小文吾は復讐劇に幕を下ろす。
⑤犬村大角
下野国を訪れた現八は、庚申山山中にて妖猫と対峙し、弓をもって妖猫の左目を射る。
その後、出会った犬村角太郎の妻の不可解な懐妊事件で、妻の体内から飛び出した”礼”の珠によって犬士と判明し、名を大角と改める。
⑥浜路
甲斐国を訪れた信乃は、浜路は実は里見家、五の姫で、幼少時に大鷲に攫われた浜路姫であったということを知る。
⑦ 大団円
八犬士は里見義成の八人の姫と結ばれ重臣となる。
時は流れ、犬士たちの痣や玉の文字は消え、奇瑞も失われた。