2019年現在、早稲田大学2年生の佐藤悠司さんが、国に対してスクハラ(スクールハラスメント)相談窓口設置を求める署名活動を署名キャンペーンサイト「Change.org」で開始(2019年7月17日から1か月間)
Change.orgには着々と署名が集まる中、佐藤悠司さんのスクハラ(スクールハラスメント)に対する活動がメディアでも注目されるようになってきました。
佐藤悠司さんがスクハラ(スクールハラスメント)問題に取り組むきっかけ
今でこそ難関私立大学の早稲田大学に無事に合格を果たしているものの、佐藤悠司さんの中学校・高校時代は決して充実していたとは言えないでしょう。
世田谷区にある中高一貫の私立学校に通っていたものの中学2年から高校3年にわたってなんと4年間もの不登校・引きこもりを経験。
なぜ佐藤悠司さんが不登校・引きこもりに至ったのかというと、担任からのパワハラ、佐藤悠司さんの言葉を借りるならば、スクハラ(スクールハラスメント)が原因とされています。
佐藤悠司さんが中学2年生の時、陸上部と美術部を掛け持ちしていたものの、次第に陸上部から足が遠のくようになってしまい、陸上部の部活動に参加することにひどく抵抗を感じるようになります。
そこで美術部の顧問でもあった担任の先生の先生に陸上部を辞めたいと相談を持ちかけたところ、「陸上部にいってちゃんと話をしてきなさい」と促され、負い目を感じつつも陸上部に行ってみるとすでに退部となっていたことが発覚。
この出来事がきかっけとなって佐藤悠司さんは学校を休みがちになり、ほぼ不登校のような状態となったため心配した母親が担任教諭に相談を持ちかけると、担任から佐藤悠司さんの携帯電話に直接電話をかけてきて、学校に登校するように促します。
ただ佐藤悠司さんが言うには「担任の口調は尋常ではなかった」らしく、担任への不信感を抱くようになります。
次第に担任と顔を顔を合わせることに恐怖を感じるほどになったため、「美術部をやめさせてください」と美術部の退部を申し出たところ、担任の教師がいきなり怒りだし、
「お前は離婚家庭の子どもだからダメなんだ!心が弱いんだ!」
長時間にわたっていかに人間としてだめなのか、罵倒され続けたたと佐藤悠司さんは話しています。
この一件以来、学校の近くに行くだけで腹痛が起こるようになり、不登校・引きこもり状態がさらにエスカレート。
そんな佐藤悠司さんに追い打ちをかけたのが中学校時代に2度、学校から転校勧告を受けたこと。
父親が抗議してくれたので転校することなく高校に進学はできたものの、不登校・引きこもりは続いていて高校在学中も3度目となく転校勧告を受けます。
精神的に追い詰められた佐藤悠司さんは適応障害と診断された今も睡眠障害の症状に苦しんでいると言います。
佐藤悠司さんのスクールハラスメントの傷は心に根深く突き刺さっていると考えて良いでしょう。
佐藤悠司さんのスクハラ(スクールハラスメント)学校は世田谷学園か?
佐藤悠司さんが通っていた世田谷区にある中高一貫の私立学校とは、どこなのか?いくつかのメディアがすでに公開していますが、世田谷学園とのことです。
進学実績を見てみると国公立の他、早稲田、慶應、理科大、上智など難関私立大学の現役進学率も高めで、教育に力を入れている学校だと思われます。
保護者からの口コミを見てみると、
- のんびりした学校精神修養もできるお行儀のよい男子校
- 文武ともに力を入れている学校面倒見のいい男子校
- おとなしく、しっかりした生徒が多い男子校
といった声が多くみられるので保護者からの評判は良さそうです。
スクハラ(スクールハラスメント)のその他の例
過去にどんなスクハラ(スクールハラスメント)があったのか?
佐藤悠司さんのケースとは別のケースを紹介しているサイトがありました。
顧問から服を脱がされた指をなめさせられた
といったスクハラ被害が報告されているものの、内申書や部活動の選手選びなどに響くことを恐れ、生徒側としては泣き寝入りするケースが多いとみられています。
スクハラの加害教師も、生徒から告発があったとしても、
「子どもが拒否しなかった」「指導の一環だった」
などと言い逃れするケースが多いらしくさらに、学校側の隠蔽(いんぺい)体質などで教師が処分されないこともあるようです。
佐藤悠司さんはChange.orgでスクハラ(スクールハラスメント)相談窓口募集中
不登校・引きこもりになっても決して腐ることなく、佐藤悠司さんはは学習の遅れを取り戻すべく個別学習指導塾に通い、早稲田大学合格を果たしています。
個人的に、学校でほとんど勉強をせずに早稲田大学に合格するには、並々ならぬ努力が必要だったと思いますし、佐藤悠司さんの基礎学力も高かったんじゃないかと思います。
人間誰だって、一人で集中して勉強を続けるのはなかなか難しく、ネットとかいろんな誘惑に負けてしまいがちですからね。
そういった誘惑を断ち切ってしっかり受験勉強に望んで結果を出したうえに、こうしてChange.orgを通じてスクハラ(スクールハラスメント)相談窓口募集活動を始めた佐藤悠司さんは、自分の人生をかけて取り組むべきミッションがすでにはっきりしているのかもしれません。
Change.orgでは、公立、私立の垣根を超えたスクハラ(スクールハラスメント)相談窓口設置を求めて、文部科学省と東京都世田谷区長に要望をまとめて提出します。
佐藤悠司さんがまだ高校在学中に東京都や世田谷区の教育委員会にスクハラ被害について相談したことがあったものの、「私学は指導する権限がないと」回答され、行政の助けを得ることができませんでした。
Change.orgでは教育委員会とは別に、スクハラ被害に関する「第三者機関」の設置を要望しています。