自由契約と戦力外通告にはどんな違いがあるんでしょうか?
戦力外通告・退団・解雇・自由契約の違いは?
自由契約と戦力外通告の違いは?退団・解雇は?
戦力外通告は来期はうちの球団では契約しませんよ。というだけであり、事実上の解雇ではあるものの自由契約になる12月2日までは、球団との契約権は破棄されていません。
つまり戦力外になった選手でも欲しいという球団があれば、自由契約を待たなくても、無償トレード・交換トレード・金銭トレードで移籍させることができます。
トレード解禁期間は日本シリーズ終了日の翌日から翌年の7月31日までです。(全チームが最終戦を終えた翌日から翌年の7月31日まではOK)
つまり、日本シリーズが終了した翌日からなら、短い期間ではありますが、自由契約をまたずしても、戦力外通告を受けた選手のトレードも理論的には可能になります。
戦力外通告を受けた時に考えられる事は以下の通り
任意引退─契約が残っている期間内で、本人の意思による引退。(戦力外を受けてコーチやスタッフになる場合にも適用される。)
FA行使─FA権があれば行使できる。
トレード─自由契約にならなくても可能。
自由契約─契約期間が過ぎるのを待てば、全球団と契約が可能。
もしくはトライアウト・他球団のテストなど。
「自由契約」というのはNPBの「登録」の状態です。
NPBでプレーする選手は全て「NPBに所属している選手」で、
それと同時に「各球団に所属している」契約になっています。
どこかの球団に属している場合は「支配下登録」か「育成登録」で、どこの球団にも属していない場合は「自由契約登録」になります。(その他には「任意引退選手」とか「失格選手」などの状態もあります)
自由契約は選手との契約を破棄し、何処の球団とも交渉して良いですよという意味です。
自由契約は選手の契約拘束期間2月1日から11月30日の間でも、ウェーバー公示を行うことで可能になります。
獲得の申し出がなければ、自由契約になります。
仮に複数球団から獲得の打診があった場合は、同一リーグが優先され、更にその年の勝率が低い順に優先権があります。
尚戦力外通告を行う期間は
第一次通告10月9日~全シーズン終了翌日まで 第2次通告、CS終了翌日~日本シリーズ終了翌日、まで(日本シリーズ出場チームは、日本シリーズ終了5日後まで可能です。)
NPBと選手会(労働組合)との協議によって、今はシーズン終了後の決められた時期にその通告を行うことが決められています。(早いほど他球団への移籍の可能性が高まるので不公平になる)
そのため、「戦力外通告」→「選手が引退か現役続行を選択」→「引退するなら『任意引退』登録へ、現役続行ならトレード打診か『自由契約』登録へ」という流れになります。
ウェーバー公示とは?自由契約と戦力外通告で
球団側が選手契約を解除する場合の手続きが「ウエイバー」です。
「ウエイバー公示」はウエイバーの手続きが開始されてコミッショナーから他の11球団全てに「ウエイバーによる選手の保有権の解除」と「選手契約の譲受が可能である事」が公示されたことを意味します。
ウエイバー公示の期間は7日間で、その間に他球団からオファーがあれば移籍となりますがどの球団からもオファーがなかった場合は自由契約選手となり選手契約が解除されます。
ウエイバーの手続きが取られた選手はその日から試合に出場することができなくなり、移籍となれば移籍先での支配下選手登録が完了した日から再び移籍先で試合に出ることができるようになりますが、この手続きにより自由契約選手になった場合はそのシーズンはNPBのどの球団とも選手契約を結ぶ事ができません。
(例外は育成選手契約に移行する場合。この場合は必ずウエイバーにかけて支配下選手登録を解除した上で新たに育成選手契約を結ばなければならないことになっている。)
なおウエイバーは手続きを申請してから3日以内出れば撤回する事ができます。
また、ウエイバーで移籍した選手については移籍した日から60日間はウエイバーにかけることが許されません。