「千と千尋の神隠し」でハクはなぜ銭婆の印鑑（ハンコ）を盗んだ？
湯婆婆が銭婆の印鑑（ハンコ）をハクに盗ませてましたが、あの印鑑は何の目的があってハクに盗ませたのでしょうか？
また、ハンコを返したとき、銭婆が千尋に、「あれ？守りのまじないが消えてるねぇ」と言っていましたがなぜ消えたのでしょうか？
千と千尋の神隠し｜ハクはなぜ銭婆の印鑑（ハンコ）を盗んだ？
「千と千尋の神隠し」でハクが銭婆のハンコを盗んだ理由は、ハク自身が湯婆婆（銭婆）の支配から解放されるためでした。
ハクは、湯婆婆によって呪いをかけられ、自分の本名を奪われました。この呪いにより、ハクは自分の本名を忘れ、湯婆婆の支配下にありました。千尋が湯婆婆のもとで働くことになり、ハクは千尋に対して情報を提供し、助けるために協力しています。
湯婆婆は奴隷たちを支配する手段として魔法の印（ハンコ）を使用していました。ハクは自らの解放と千尋の助けを得るために、湯婆婆の支配手段であるハンコを盗み出しました。この行動によって、ハクは湯婆婆の支配から解放される道を切り拓きました。
ただし、湯婆婆と銭婆は別人（双子のかたわれ）であり、混同されやすいですが、ハクが盗んだのは湯婆婆のハンコである点に留意する必要があります。
ちなみに、湯婆婆は、どうして銭婆を毛嫌いしているのかというと、銭婆の方が強いからじゃないかと思われます。
ハンコをハクに盗ませるシーンありますが、あのハンコを銭婆が持ってるせいで湯婆婆は働きたい者に仕事をやらなきゃいけないという契約を変更できない。それがイヤだからハンコを盗みたいのだけれど銭婆の方が強いから盗めない。
強い銭婆に自由を奪われてるから毛嫌いしているんじゃないですかね。銭婆から見れば欲深い湯婆婆を好きにさせられないわけですが。
千と千尋の神隠し｜ハクが盗んだ銭婆の印鑑（ハンコ）の効果・目的は？
銭婆（銭湯の女将）と湯婆婆（銭婆とは別人）の間には、湯屋の労働者たちを支配するための印鑑「魔女の契約印」が存在しました。この印鑑には、湯婆婆が労働者たちと交わした契約書の内容を勝手に書き換え、彼らを奴隷化する力がありました。
ハクは元神様でありながら、湯婆婆によって本名を奪われており、彼以外の労働者たちは本名ではなく偽名で契約を結んでいました。しかし、湯婆婆の支配から解放されるために千尋の手助けを受け、湯婆婆の支配手段である「魔女の契約印」を盗んだのです。
湯婆婆はこの印鑑を使って従業員を支配しようとしていましたが、実際は彼らの本名は契約書に書かれておらず、完全に支配されていたわけではありませんでした。ハクだけが本名を書いてしまい、湯婆婆に支配されていました。
湯婆婆はハクに銭婆の印鑑を盗むよう命令しましたが、その後、ハクは湯婆婆には印鑑を渡さず、千尋に返すようになります。この行動は湯婆婆の支配からの解放を求めたものでした。
千と千尋の神隠し｜ハクが盗んだ銭婆の印鑑（ハンコ）の守りのまじないは？
銭婆が千尋に「守りのまじないが消えてるねぇ」と言ったのは、ハクが返したハンコについてのことです。このハンコを返した時に「守りのまじない」が消えた理由には、ニガダンゴという特別な効果が関係している可能性があります。
ニガダンゴは身体に取り込んだ異物を吐き出させ、元の状態に戻す力を持っています。映画の中では、カオナシが食べたり吸い込んだものを吐き出しています。このニガダンゴには、生き物だけでなく無生物にも効果があるとされています。
ハクが契約印を盗んで飲み込んだ際、契約印に封じられた「守りのまじない」がハクの身体の中で作用し始めました。これにより、ハクの生命を蝕んでいる何かが内側から苦しみをもたらしていました。この状態で千尋がハクにニガダンゴを食べさせたことで、ハクはまじないとともにその中に封じ込められていたものを吐き出すことになりました。
契約印の魔力も消える可能性がありますが、ニガダンゴの効果によって、ハクがまじないを含む何かを身体の外に吐き出したことで、銭婆が指摘した「守りのまじないが消えている」のかもしれません。この際、契約印やまじないを包んでいた物質が溶けてしまい、消失した可能性も考えられます。
まとめ：千と千尋の神隠し｜ハクはなぜ銭婆の印鑑（ハンコ）を盗んだ？
ハクが銭婆の印鑑（ハンコ）を盗んだ理由は、大きく分けて以下の2つが考えられます。
湯婆婆の支配から逃れ、人間の姿に戻るため
銭婆の力を借りて、自分自身を救い、助けてくれる人を助けるため
1つ目の理由は、ハクが湯婆婆に呪いをかけられて、人間の姿に戻れなくなっていたことにあります。湯婆婆の呪いは、ハクが契約印を盗むと解けてしまうため、ハクはそれを盗むことで呪いを解き、人間の姿に戻ろうとしたと考えられます。
2つ目の理由は、ハクが銭婆の力を借りて、自分自身を救い、助けてくれる人を助けたいという思いがあったためです。ハクは、川の神として、人々を助けてきたという過去を持っています。しかし、湯婆婆に呪いをかけられて以来、その力は封印されてしまっていました。ハクは、契約印を盗んで銭婆の力を借りることで、自分自身を救い、そしてかつて助けてきた人々をもう一度助けたいという思いがあったと考えられます。
実際に、ハクは契約印を盗んだ後、湯婆婆の力を借りて、カオナシを救ったり、千尋と両親を助けたりして、自分の意志を貫き通しました。
