シエラ・ブージガード(Sierra Bouzigard)がアメリカ・ルイジアナ州レークチャールズ近郊で2009年11月23日に殺害されているところを発見されます。
警察が捜査に乗り出すもののその後はしばらく犯人に繋がる手がかりのないまま6年以上が経過しますが、DNA鑑定によってようやく犯人逮捕に至ります。
アンビリバボーでも紹介されたシエラ・ブージガード殺害事件の犯人は誰?
■アンビリバボー放送内容
今から13年前アメリカ・ルイジアナ州の路上で19歳のシエラという女性が、顔が判別できないほどの暴行を受けた状態で、遺体となっているところを発見された。その後、シエラの爪からは争った際についたと思われる犯人の皮膚成分が検出され、重要な証拠としてDNA鑑定が行われたが、アメリカの警察に保存されている前科者たちのデータベースに同一と照合されるものはなく、捜査は暗礁に乗り上げた。
それでも諦めず捜査を続けるも、手がかりが見つからないまま、迷宮入りとなった。しかし、それから6年後の2015年、当時開発されたばかりのある最新技術が解決不可能と思われた事件を大きく前進させることになる!
https://tv.yahoo.co.jp/program/101122268
シエラ・ブージガード殺害事件の経緯は?
2009年11月23日朝、米国南部のルイジアナ州レークチャールズ近郊でニール・ジョンソンが自転車に乗って石油精製工場へに出勤動中、道路脇に倒れている女性を発見。
駆けつけたカルカシュー郡保安官事務所のトニー・マンキューソ保安官は、被害者の顔面が判別できないほど激しく殴打されすでに息絶えていました。捜査官が被害者を特定するのに10時間以上かかったそうです。
検死により、ブジガードは頭部への鈍的外傷による失血死と判断された女性は、特徴的なタトゥーから身元は19歳のシエラ・ブージガードと判明。
郡の保安官事務所は殺人事件として捜査に乗り出します。
マンキューソ保安官は、シエラ・ブージガードが死ぬまでの数時間の行動をさかのぼると、通話記録に残された電話番号から不法移民のメキシコ人労働者たちを突き止めます。
シエラ・ブージガードは真夜中から午前2時までの間にモスブラフのビクトリアドライブ沖のアパートで最後に見られたことも確認しています。
さらに、犯人ともみ合ったときに付着したと思われる被害者の爪が掻き取った犯人の皮膚組織を採取し、DNAを抽出。入国管理局に協力を要請し、メキシコ人たちのDNAを採取する。
しかしメキシコ人たちのDNAは、犯行現場から採取したDNAといずれも一致しませんでした。
米連邦捜査局(FBI)が過去の犯罪者・行方不明者・逮捕者のDNAを登録している膨大なDNAデータベースCODISシステムにも一致しない。
捜査班は地元の人々に引き続き情報提供を呼びかける。被害者の遺族は逮捕につながった情報に1万ドルを提供すると申し出るものの、いずれも効果はなく、捜査は暗礁に乗り上げます。
シエラ・ブージガード殺害事件の犯人は誰?動機・判決は?
その後2015年6月、保安官事務所にDNA鑑定を委嘱されている研究所の職員、モニカ・クオールは「DNA情報を捜査に活用できる新しい技術がある」という耳寄りな情報を得ます。
それがDNAを基に祖先のルーツ、目、髪、肌の色、顔立ちまでを予測できるDNA表現型解析(フェノタイピング)だ。
目撃者がいなくても、犯行現場に皮膚組織などが残されていれば、犯人像を描けるわけだ。
それを聞いたクオールは、とっさにブージガードの事件を思い出し、マンキューソ保安官とこの事件を担当するレス・ブランチャード警部補に連絡。
被害者の爪が掻き取った犯人の皮膚組織のDNAは、DNA表現型解析を行うパラボン・ナノラブズ社に送られ、解析されます。
ここから捜査班は、その解析結果を知って驚くという思わぬ展開を見せます。
捜査班は手元にある証拠から犯人が中南米系だと考えていたが、パラボン社の解析によると犯人は肌が白く、そばかすがあり、目は緑か青で、髪は茶色。北欧系の血を引くと推測された。
2015年9月1日、ルイジアナ州のカルカシュー郡保安官事務所はブージガード殺害の犯人像として、白人男性の似顔絵画像をメディアに公開した。
ただ画像は表情がまったくなく、目に幼少期のトラウマを窺わせる形跡はない。厚い唇にも邪悪な薄ら笑いはない。どこにでもいそうな男性の顔に見える。
ちなみに、今回使われたDNA表現型解析の表現型とはヒトの外見に現われた形質(形態、構造、行動、生理的性質など)のこと。
つまり、表現型は、DNAの塩基配列が決めている。したがって、塩基配列を調べれば、DNAの分子系統を辿ることができるので、DNAの表現型の差異によって個人を特定することにつながるそうです。
そして逮捕されたのが
ブレイク・A・ラッセル
とい人物です。
逮捕から約1か月前に情報が届くと、警察がラッセルの監視を開始。
DNAサンプルを確保するのにしばらく時間がかかりましたが、ラッセルが捨てたゴミからDNAサンプルを入手し事件解決に至ります。
ブレイクA.ラッセルは、シエラ・ブージガードで2度目の殺人罪で起訴されます。