スライムはなぜ固まる?理由は?固まらない原因は?

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スライムは保育園での子供の遊びだったり、小学生くらいだと夏休みや冬休みの自由研究で取り組みやすい教材。

スライムは洗濯のり・ホウ砂を混ぜて作るのが一般的ですが、なぜ固まるんでしょうか?理由は?

逆にスライムを作ってみたものの固まらない原因は?

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スライムはなぜ固まる?理由は?

スライムはなぜ固まるのかというと、洗濯のりの成分PVA(ポリビニルアルコール)と水に溶けたホウ砂が反応し化学的に結合するから。

ホウ砂:B(OH3)は水に溶けるとホウ酸イオンB(OH)4-になり、2本のPVA鎖同士を結び付けます。 これを架橋反応と呼びます。

PVAスライムは架橋すると分子は網目状に形成され、そその空間に水が入り込みスライムのプルプルとした感触になります。

PVA(ポリビニルアルコール)の化学式は([-CH(OH)CH2-]n)です。

ホウ砂と反応することで、ヒドロキシル基のHが外れ、ホウ砂のBと結合します。

ちなみに、PVA(ポリビニールアルコール)というのは、ある決まった薬品の名称ではありません。

簡単に言うと、メタノールとエタノールなどをまとめてアルコールというのと同じです。

化学式ではなく(?CH2CH(OH)?)nという示唆式であらわされますが、これは以下の画像のような構造を表しています。
この両端は閉じることは無く、延々と続いており、切れるとすればそれは閉じるのではなく、言葉通り「切れて」います。

ホウ砂、というのは、「四ホウ酸ナトリウムの十水和物」のことです。

化学式Na2B4O5(OH)4・8H2Oで表すことができますが、この「スライムができる」という反応は「化学反応」ではなく、「化学結合」の一種である「水素結合」というものです。

簡単に言うと、水素と酸素が静電気でくっついている状態、と考えればいいです。

また、塩を入れて水が出る、というのは「塩析」という原理を利用しています。
これは、有機物質が水に溶けている状態で塩を入れると、溶けにくくなる、というものです。

つまり、(ゲル状ですが)水溶液から水が出てきた、というより、溶けている物質(PVA)が、水と結合し辛い状態になった、という方が適切です。
即ち、この現象も化学反応ではないため化学式は存在しません。

スライムが固まらない原因は?

スライムが固まらない原因は水の量が多すぎるか、洗濯のりに対してホウ砂が少ないことが大半です。

まず、ホウ砂の水溶液は水200mlに対して、ホウ砂8gくらいが適量です。

ホウ砂が多すぎた場合には逆に固まりすぎてポロポロ千切れる、まったく伸びない塊になってしまうので、スライムでは一気に、ホウ砂を洗たく糊の中に入れずに、様子を見ながら混ぜ合わせるにしましょう。

ちなみに、ほう砂そのものを用いないで、ホウ酸と重曹を混ぜてホウ酸イオンの水溶液をつくり、これでスライムをつくる方法はあります。

なお,スライムをつくるときにはホウ酸自体に毒性があることを知っておかなければいけません。

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