「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ」とは、2019年に公開され大ヒットとなった映画「翔んで埼玉」の中で登場したセリフの一つ。
そのあまりにもインパクトのあるフレーズから、ポスターのキャッチにも使用されるようになりましたが、「そこらへんの草天丼」なるものが登場して話題となっています。
そこらへんの草天丼とは?発祥の店はどこ?春日部のみどりスーパー?
燃える埼玉愛! 「そこらへんの草」ネーミングの総菜や料理話題に、仕掛け人に聞く
埼玉県春日部市のスーパーを中心に、近隣の和菓子店や飲食店などが「そこらへんの草」を名前に付けた総菜、料理、菓子など各店独自の商品を4月1日から売り出し、話題になっています。「そこらへんの草」といえば、2019年に大ヒットした映画「翔んで埼玉」(魔夜峰央さん原作)の「埼玉県人には、そこらへんの草でも食わせておけ!」というせりふが有名ですが、「そこらへんの草」商品は埼玉県民の熱い支持を受けているようです。関連商品を販売中の計23店を巡るスタンプラリーも実施中で「そこらへんの草刈りツアー」と呼ばれているとか。
仕掛け人の「みどりスーパー」(春日部市)総菜部門責任者の河内みどりさんに話を聞きました。
「埼玉愛」ある人に食べてほしい
Q.「そこらへんの草」を名前に付けた商品を発売した経緯を教えてください。
河内さん「2年前に『翔んで埼玉』が流行した時期、エープリルフールが近かったんですね。それで何か面白いことができないかと思っていたとき、たまたま、近所の人がアシタバをくれて、これで天ぷらを作ろうと思って、『そこらへんの草天ぷら』と名付けて、2019年4月1日に売り出しました。そしたら、お客さんの反応がよくて、おじいさんやおばあさんも『面白い』『おいしい』と喜んでくれて。エープリルフールが過ぎてからも、いい『草』が入手できたときに天ぷらにして売っていました。
今年もエープリルフールが近づいてきて、今度は天丼を作ってみようと『そこらへんの草天丼』を今年の4月1日に売り出しました。税別価格は310円。『さ(3)い(1)たま(0)価格』です」
https://news.yahoo.co.jp/articles/d0f5bddbc4c82b12b65a7c75268ca482334506c1
「そこらへんの草天丼」とはまさに、そこらへんの草(ヨモギなど)が天丼をしたもので、発案したのは創業50年以上を誇る家族経営のスーパー「みどりスーパー」です。
もともと市場で仕入れた野菜や果物、肉類を販売してきた一般的なお店でしたが、手作りの総菜を提供する「総菜部」を立ち上げました。
以来、総菜部の河内みどりさんは近隣飲食店とのコラボ商品や、さいたま市内で閉店した人気パン店の味を再現した「春日部ぷりんパン」など、地元密着のユニークな商品を開発・販売しきた経緯がありました。
「そこらへんの草天丼」を生み出すことになる当時はフェイクニュースの話題が持ち上がっていたところ、たまたま近所の方からアシタバをもらいます。
※アシタバとは青汁などの原料になる野菜です。
フェイクニュースのつもりで、『そこらへんの草』を使った商品を販売しているとツイッターなどで発信したところ、想像以上の反響を集めることになりました。
「そこらへんの草天丼」はそこらへんの草を使うことをコンセプトにしているため、季節により春菊なども使うそうです。
今も新鮮な『草』を入荷できれば作っているそうで、春日部市や松伏町などで採れた、東京の人は買えない新鮮な草を使っているそうです。
■「そこらへんの草天丼」のお店情報
店舗名:みどりスーパー
住所:埼玉県春日部市米島1133-3
電話:048-746-1100
東武野田線 南桜井駅から徒歩5分
営業時間:AM10:00~PM7:00
定休日:日曜日(日月連休の時は連休)
https://ameblo.jp/super-midori/
https://twitter.com/super_midori3
そこらへんの草天丼のお店はどこ?
「そこらへんの草天丼」は春日部市のみどりスーパーで不定期に販売されています。
みどりスーパーでは「そこらへんの草天丼」に特許や商標権・意匠登録のようなものは取得をしておらず、むしろ、近隣のお店にどんどん使ってもらいるそうです。
お店ごとに開発した「そこらへんの草」を使った商品や、「そこらへんの草」にまつわる商品を販売されています。
春日部市を超えて越谷市や杉戸町、幸手市、蓮田市にある20店舗以上で、「そこらへんの草天丼」の名前を冠したメニューが並んでいるそうです。
「そこらへんの草のバターソテーアンデスハムのベーコンを添えて」を提供する揚げギョーザ専門店「春日部巻き 揚げ餃子包工房」
小松菜のロールケーキなどを揃える洋菓子店「お菓子の家 スワン」
中華料理店「祭麺堂」
居酒屋「酒肴大衆ばる 青挑」
カフェ「hana cafe」
和菓子店「青柳」
米菓店「青木煎餅」
うどん店「自家製うどん もりた」
イタリアンレストラン「ホノボーノ!」
使用している『草』はもちろん埼玉県内の『そこらへんの農家』で作っている野菜で、何を使うかはそれぞれの店主と季節次第とのこと。
参加店舗の一部はネットで「そこらへんの草」「マップ」で検索すると、店名と「草」商品を確認できるそうです。
そこらへんの草天丼は埼玉県民限定?
「そこらへんの草天丼」は、映画「翔んで埼玉」の設定にちなんで購入できるのは「埼玉県民限定」とされていますが、実際には東京の人でも千葉とはライバルの茨城県の人でも購入することができます。
「そこらへんの草天丼」を提供するお店では連携をして、スタンプラリーもしていて、「『名誉埼玉県人』という称号とステッカーをもらうことができます。
台紙に張るシールには『草』柄がデザインされ、台紙は『通行手形』になっています。
ちなみに映画「翔んで埼玉」は、漫画家の魔夜峰央さんの同名作品が原作になっていますが、「そこらへんの草天丼」に関して特に使用許可はもらっていないとのこと。
ただ、魔夜峰央さんの娘がツイッターで『そこらへんの草』関連の記事に言及をしていることから、間接的に許可を得ているような状態だと思われます。
※各商品の販売とスタンプラリーは期間限定